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墜落 の商品レビュー

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3件のお客様レビュー

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2018/09/07

再読。 再読にしてなかなかのくどい文章だと気付いたけれど、 それも東氏の面白さと思うと楽しめる。 14歳の売春をする少女と 地元の名士と言われた老人のつながりが そうかぁ、そう来たかぁとなる。 毎回毎回、救いようのない話なんだよなぁと思う。 でも、探偵畝原は好き。 ひきとら...

再読。 再読にしてなかなかのくどい文章だと気付いたけれど、 それも東氏の面白さと思うと楽しめる。 14歳の売春をする少女と 地元の名士と言われた老人のつながりが そうかぁ、そう来たかぁとなる。 毎回毎回、救いようのない話なんだよなぁと思う。 でも、探偵畝原は好き。 ひきとられた幸恵が声を発するのが嬉しい。

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2017/09/16

大好物の、バツ一、子持ちの私立探偵、畝原シリーズだが、中でも「熾火」が大好きだ。 畝原は、ある晩、血だらけのTシャツを1枚だけ着た、幼児にも見える女の子を保護する。 彼女は戸籍を持たず、ずっと段ボール箱の中で虐待を受けてきた。そして、腎臓を1つ失っていた。 ある事件がきっか...

大好物の、バツ一、子持ちの私立探偵、畝原シリーズだが、中でも「熾火」が大好きだ。 畝原は、ある晩、血だらけのTシャツを1枚だけ着た、幼児にも見える女の子を保護する。 彼女は戸籍を持たず、ずっと段ボール箱の中で虐待を受けてきた。そして、腎臓を1つ失っていた。 ある事件がきっかけで親しくなった姉川(やはりバツ一で娘を育てている)は、女の子のカウンセリングを引き受けるが、女の子に接触する前に数名のグループに拉致されてしまう。 畝原シリーズには、なにやら得体のしれない、不気味で気持ちの悪い人間がよく出てくる。 ニヤニヤ笑いながら、平気で残酷なことをする輩や、普通の社会生活を送りながら、ネジが外れ、想像力のかけらもなく、人を傷つける者、などなど。 「熾火」も、情景描写が抜群なので、気持ちの悪さが尋常でない。 「熾火」の事件をきっかけに畝原と姉川は、「墜落」で結婚しているが、同時に、この女の子を養女にし、「幸恵」と名付ける。 人間的な扱いを受けてこなかった幸恵は言葉もしゃべれない。 「墜落」以降、この幸恵は、畝原、姉川、そして二人のそれぞれの娘たちの愛を受け、徐々に、徐々に、人間の子どもらしくなっていく。 陰惨な事件も起きる、いやハードボイルド小説としてはそうした事件がストーリーの中心となるのだが、あいまあいまに描かれる、幸恵が笑ったとか、「おとぉ」と言ったとか、家族が暖かく見まもるなか、人間を取り戻していく、こっちのストーリーも楽しみなっている。

Posted byブクログ

2014/02/22

畝原シリーズ第五作。 官公庁の不正がらみのようなスケールの大きい話は 今回出てこない。 その代わりに、 地域の不良社会と地方文学界の 黒い部分が重なり合った嫌な世界が今回の事件。 最後の暴露は必要なのかちょっと分からなかったけど。 出てくる不良が軒並み不快に感じるのは や...

畝原シリーズ第五作。 官公庁の不正がらみのようなスケールの大きい話は 今回出てこない。 その代わりに、 地域の不良社会と地方文学界の 黒い部分が重なり合った嫌な世界が今回の事件。 最後の暴露は必要なのかちょっと分からなかったけど。 出てくる不良が軒並み不快に感じるのは やはり上手だと思う。 あと、読了してから感じるのは、 この畝原シリーズはタイトルが秀逸だということ。

Posted byブクログ