BT'63(下) の商品レビュー
なんか違う··· 池井戸潤を読むと感じるスッキリ感がなかった。琢磨が過去を見る意味も感じられなかった。 ちょっと無理したミステリー、て感じで終わった。
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現在と過去が違和感なく物語の中で行き来する構成は素晴らしいという表現に尽きるような気がします。 最後は、スーッと全てが整理され、紐解かれた上で物語を読み終えることが出来ました。 感動的で、刺激のある作品に出会えてよかったです。
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亡くなった父の歴史を辿る息子 父は運送会社で時代の流れに乗れない 会社で宅配を計画し銀行から融資を 引き出す 採用した訳ありの事務員の女性 有能で子連れ しかし暴力夫から 逃げてきた過去があった アパートを元夫に探し出され 二人と子どもは父のアパートで 暮らし始める 昭和の3...
亡くなった父の歴史を辿る息子 父は運送会社で時代の流れに乗れない 会社で宅配を計画し銀行から融資を 引き出す 採用した訳ありの事務員の女性 有能で子連れ しかし暴力夫から 逃げてきた過去があった アパートを元夫に探し出され 二人と子どもは父のアパートで 暮らし始める 昭和の30年代 運送業で働く 過去に闇を抱えた複数の人物の 良からぬ仕事に巻き込まれ 父親も窮地に立つ 会社は倒産し責任者は逃げた中 債権者に頭を下げ きちんと始末して新しい職場で 誠実に生きていく 愛した人の死後 その娘に大学まで 仕送りして しかし泣かせる父が入院中は 妻となった母親がお金を 振り込んでいたとは 昭和の時代には こんな人が いただろうけど 今では考えにくい けど人間捨てたもんじゃないな 彼の元妻も元上司で恋人に 騙されたことを気づき 自ら解決し 二人は新しい スタートラインに立つ なかなか読み応えのある作品
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※このレビューにはネタバレを含みます
上巻の勢いそのままに、下巻に突入。昭和にタイムトリップして父親が奮闘するオレンジ便(宅配便)の行く末を見守る。また、暴力亭主と鏡子・可奈の問題や死体運び屋に絡んだ同僚の問題など解決するべき問題が山積。BT21号を通して、正義感ある父親の勇士を目の当たりにした。仕事に対しても女性に対しても真摯に向き合う父親への敬意が、自分がちょうど今向き合うべきことに勇気を与えてくれた。昭和ノスタルジーとその時代に生きる人の息遣い、人情、家族愛、今とは異なる時代を羨ましくも思う。タイムトリップものの醍醐味を堪能できた。⑤↑
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Amazonオーディブルで聴いた。 モラハラDVヒモ夫が胸糞悪かった。 主人公父はなんにも悪くないのに、周りの人のせいで窮地に追い込まれて気の毒すぎた。
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後編を一気に読み終えました。 結末としては良かったのですが、やはり全てがつながり過ぎているのはいささか無理があるのかなと。 ただ、女性が立場が悪くなる環境って今も昔も変わらないかなと。。新聞でよく聞く問題なんかも実はこういった絡みがあるのかなとも思えてしまう。
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Audible読了 1963年、時代はまだ宅配便黎明期─ の話が完結に向かうのかと思いきや、ビジネス要素は10時のおやつ位にトーンダウン。なんならメインディッシュのどんでん返しすらない。これは人情ドラマだったのだ。『ハヤブサ消防団』で感じた作風転換を予兆させるような、父子の心温ま...
Audible読了 1963年、時代はまだ宅配便黎明期─ の話が完結に向かうのかと思いきや、ビジネス要素は10時のおやつ位にトーンダウン。なんならメインディッシュのどんでん返しすらない。これは人情ドラマだったのだ。『ハヤブサ消防団』で感じた作風転換を予兆させるような、父子の心温まるストーリーだった。 そう、父と子。いや母も入れて親子の感動話。上巻にて大涙する準備をしたものだが、案の定、しっかりハンカチをびしょびしょにした。 この手の話に、いつも思ってしまうことがある。ドラマや映画ではさも当たり前のように描かれる、死に際に人が残す言葉。そんなものに出くわす人間は、一体この世に何人いるだろうか。 私は父も母も、今際の際に立ち会えなかった。唯一、父の兄にあたる叔父の最期に、私と私の弟の手を握らせて「分かり合えよ」と目で伝えられたことがある。その後、弟となんとかやっていけている私はとてつもなくラッキーだ。きっと。 こうして先人が残してゆく思い。家族だけでなく、シャチョウでもパイセンでも、町内会長でもセンセイでもいい。死人のメッセージを背負って生きることの、なんとか細いことか。自分ならどうするだろう。やはり日記を書きためておくべきか。これだけIT機器に囲まれた生活を送っていても、本当に伝えたいことは何なのか迷っている。 うん、やはり本作のように亡霊になるしかない。 まあ、そもそも伝えるべきことがあるのかは別問題。 おこがましい考えを一瞬でも思い浮かべた自分に、思わず赤面。 さ、明日もぼちぼち目線でがんばるぞい。
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後半は怒涛のストーリー展開で、良い意味で情報量多杉(笑) 戦後復興後の高度成長期の闇。闇が良識ある大人達を飲み込んでいくのは、読んでて辛かった。史郎も鏡子さんも飲み込まれていく。ハッピーエンドとはいかないもどかしさが、自分の心を痛めてしまった。 でも、最後は琢磨の新生活も切り開か...
後半は怒涛のストーリー展開で、良い意味で情報量多杉(笑) 戦後復興後の高度成長期の闇。闇が良識ある大人達を飲み込んでいくのは、読んでて辛かった。史郎も鏡子さんも飲み込まれていく。ハッピーエンドとはいかないもどかしさが、自分の心を痛めてしまった。 でも、最後は琢磨の新生活も切り開かれ、謎の300万もスッキリと、長編SFミステリーとしてオススメしたい作品でした。 なぜBT63だったのか? 解説でやっとわかりました。池井戸潤の生まれ西暦で、かつ、史郎の舞台となった昭和38年ってことだったのね。
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高度経済成長の陰でうごめく闇の世界に翻弄され続けた史郎。鏡子とは悲しい別れを迎えてしまうが、BT21の不思議な力でお互いの子供である琢磨と可奈子として「再会」を果たす。BT21は呪われたトラックではなく、悪を暴き正しき人を繋ぐ意思を持った車だと感じた。
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面白かった ファンタジックなタイムトラベルもの 池井戸さんのビジネスミステリーとは一線を画す物語 そして、下巻です。 BT21の運転手4人は次々に闇の住人によって殺されてしまいます。 さらに、史郎の立ち上げた新規事業も行き詰まり、鏡子も闇の住人たちから追い詰められることに 鏡...
面白かった ファンタジックなタイムトラベルもの 池井戸さんのビジネスミステリーとは一線を画す物語 そして、下巻です。 BT21の運転手4人は次々に闇の住人によって殺されてしまいます。 さらに、史郎の立ち上げた新規事業も行き詰まり、鏡子も闇の住人たちから追い詰められることに 鏡子を救うために下した史郎の決断 結果、史郎も追い詰めらることに 一方、琢磨は廃車されたと思われていたBT21を探し当て、手に入れます。さらに、当時の人物たちを訪ねます。 そして、明らかになるすべての真相 という展開 下巻の、さらに後半はぐっとくるシーンの連続! 父親の生き様を通して琢磨が再生されるのを感じます。 そのためのBT21号だったのだと思います。 お勧めです。
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