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デッドエンドの思い出 の商品レビュー

4.1

542件のお客様レビュー

  1. 5つ

    187

  2. 4つ

    185

  3. 3つ

    97

  4. 2つ

    25

  5. 1つ

    3

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自分と重なる

若者の、恋愛や男女の友情について描かれた作品。自分とも重なる部分が多くて共感できた。人は誰かに生かされて、生きているんだなと思わされる。

れい

 ちょっと変わった設…

 ちょっと変わった設定だったりするのだけど、淡々と人が受け取り易い優しい言葉で物語が語られているので、水を飲むかのように、すうっと頭の中に染み入ってくる。 本を閉じた後に、ほぅとため息をつく感じ。何か、いいとかわるいとか、おもしろいとかつまらないとか、そういうのを通り越している。...

 ちょっと変わった設定だったりするのだけど、淡々と人が受け取り易い優しい言葉で物語が語られているので、水を飲むかのように、すうっと頭の中に染み入ってくる。 本を閉じた後に、ほぅとため息をつく感じ。何か、いいとかわるいとか、おもしろいとかつまらないとか、そういうのを通り越している。 とにかく読んでよかったです。幸せ。 

文庫OFF

よしもとばななさんの…

よしもとばななさんの本で、一番好きかもしれない。幸せについて考えさせられる本。

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短編集ですが、どの作…

短編集ですが、どの作品も、物足りさなを感じさせない、すばらしい作品です。とくに、表題作がすばらしいです。洋食屋の娘と、洋菓子屋の息子の物語。ゆったりと流れる2人の時間が、ばななさんらしい温かい筆遣いで表現されています。再読したくなる作品です。

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よしもとさんはあとが…

よしもとさんはあとがきに、「これまで書いた自分の作品のなかでいちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました」と書いてらっしゃいます。とてもいいお話ばかり。主人公達がそれぞれ、自分の“幸せ”を見つけていきます。

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五つの短編集です。『…

五つの短編集です。『幽霊の家』と『デットエンドの思い出』が好きです。婚約までしていたのに、ナシになるってあるんですねぇ~。。『幸せってどうゆう感じなの?』と自分も考えたりしてしまいました。不意に訪れる幸せを書き留めてある本です。

文庫OFF

2024/05/24

悲しみに寄り添う短編集 以下、公式のあらずじ ---------------------- これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。――著者自らそう語る最高傑作! 「幸せってどういう感じなの?」婚約者に手ひどく裏切...

悲しみに寄り添う短編集 以下、公式のあらずじ ---------------------- これまで書いた自分の作品の中で、いちばん好きです。これが書けたので、小説家になってよかったと思いました。――著者自らそう語る最高傑作! 「幸せってどういう感じなの?」婚約者に手ひどく裏切られた私は、子供のころ虐待を受けたと騒がれ、今は「袋小路」という飲食店で雇われ店長をしている西山君に、ふと、尋ねた……(「デッドエンドの思い出」)。 つらくて、どれほど切なくても、幸せはふいに訪れる。かけがえのない祝福の瞬間を鮮やかに描き、心の中の宝物を蘇らせてくれる珠玉の短篇集。 ほかに「幽霊の家」「おかあさーん! 」「あったかくなんかない」「ともちゃんの幸せ」の4篇収録。つらく切ないラブストーリー集。 ---------------------- 5編を収録 ・幽霊の家 地元で愛される洋食店の娘とロールケーキ専門店の息子 彼の住む家には昔亡くなった老夫婦の幽霊がいるという ・おかあさーん! 文芸の編集者が、会社への逆恨みの毒物混入事件に巻き込まれた後の同棲中の彼からは結婚を迫られる 彼女は昔父親を亡くした後に母親から虐待を受けていた しかし、自分の中では優しい母親の記憶しかない ・あったかくなんかない 小説家が、和菓子屋の息子で幼馴染の彼を偲ぶお話 主人公が小説家のため、ばななさんが投影されている?と勘ぐってしまう ・ともちゃんの幸せ 若い頃に幼馴染からレイプされた女性のお話 「幸せ」は誰から決められるものではない 自分が「幸せ」だと思えればそれでよいのではなかろうか ・デッドエンドの思い出 遠距離恋愛で婚約までしていた彼が疎遠になり、会いに行ったら既に別の女性と暮らしており 傷心の気持ちを整理するため、叔父の経営する飲食店の二階に住むことにしたミミ そして、そのお店の雇われ店長の西山くん 彼は、大学教授であった父親からネグレクト状態でニュースとして取り沙汰された過去がある 悲しい物語のように宣伝されているけど、個人的にはむしろ逆に優しい物語達のように感じた 確かに登場人物達は辛く悲しい経験をしているけど、そこから癒えて再び歩き出す物語でしょう、これは 冒頭に「藤子・F・不二雄先生に捧ぐ」と献辞がある 作中でドラえもんについての言及はあるけど、そこまで影響されているかな?と疑問に思ったものの 最後まで読めばどの話の傷ついた人に接する周囲の人の距離感が、のび太とドラえもんのような関係に似たものがるのがわかる そんな事も含めて、決して悲しい話とは思わなかったな

Posted byブクログ

2024/05/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

本作の恋愛は感情だけでなくちゃんと理性も描写されていて、読んでいてとても読み応えがある。 特に好きな作品は「幽霊の家」と表題作。 あとなぜか心に残る「あったかくなんかない」。 「幽霊の家」が別れから結婚を果たしたハッピーエンドとするならば、「あったかくなんかない」や表題作はバットエンド。でも心に残るのはぬるま湯に揺蕩うような心地良さ。 すごく不思議で温かい読後だなぁ! またいつか10年後、自分が もっともっと大人になったら読みたい作品。

Posted byブクログ

2024/04/29

人によっては三行で書けそうな話を広げたような話が多かった。 時々ハッとするような表現もあり、読んで後悔はなかったけれど、スカッとするような読後感や大きな気付きはなかった。

Posted byブクログ

2024/04/21

名前の通り、人生で行き詰まった人たちが主人公の短編集 重たい話ばかりだったけれど、真っ暗闇の人生の中で描かれる温かな穏やかな時間がとても繊細でどの話も読み終わった後そこまで暗い気持ちにはならなかった 大それたことではない日常の些細な出来事がその人にとっての生きるための光になる瞬間...

名前の通り、人生で行き詰まった人たちが主人公の短編集 重たい話ばかりだったけれど、真っ暗闇の人生の中で描かれる温かな穏やかな時間がとても繊細でどの話も読み終わった後そこまで暗い気持ちにはならなかった 大それたことではない日常の些細な出来事がその人にとっての生きるための光になる瞬間がとても眩しくキラキラしていた大切な人とのわざわざ人に話すこともないようなほんわかとした時間は想像以上に人の心を癒すんだと思った 代表作の「デッドエンドの思い出」に出てくる袋小路という名前のカフェは英訳するとそのまま「デッドエンド」になる 袋小路は主人公の傷ついた心を癒してくれた場所で、この話を読んでから作品名の文字を改めて見返すと、とても温かい気持ちになる 「デッドエンドの思い出」なんてどう考えても暗い題名なのに「袋小路の思い出」の意味も含めていると考えると、全然違った気持ちになるからすごい こういう本を読むと私は今までの人生でそこまで行き詰まったことってないんだなぁと思う それと同時に行き詰まっても癒してくれる人やコンテンツが周りに溢れていたからそれに気づかなかっただけなのかなとも思った これからの人生で辛いことがあった時や疲れて歩けなくなってしまった時はこの本を読み返そうと思う 日常の中の光を見つけ出せるかもしれない

Posted byブクログ