犯罪被害者の心の傷 の商品レビュー
志望学部・職種:人間科学部 ここがオススメ!:この本は実際に犯罪被害者の方とカウンセリングを行ってきた小西聖子さんの経験を元に、被害者の心理やどのようにカウンセリングをしてきたか、貴重な話を聞くことが出来る本です。また、カウンセラー自身のメンタルケアについても触れられているため、...
志望学部・職種:人間科学部 ここがオススメ!:この本は実際に犯罪被害者の方とカウンセリングを行ってきた小西聖子さんの経験を元に、被害者の心理やどのようにカウンセリングをしてきたか、貴重な話を聞くことが出来る本です。また、カウンセラー自身のメンタルケアについても触れられているため、カウンセラーを目指している人なら1度読むべきだと思います。
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犯罪被害者支援の専門家である精神科医で臨床心理士の著者が被害者の状況と、特にその心理を人に伝えたい、誤解なくわかってもらいたい、という気持ちで執筆した本。被害者の事例について詳しく掘り下げて書かれており、被害者の苦しさ、辛さが、その思いがよく伝わってくる。 第I部の4~6に性...
犯罪被害者支援の専門家である精神科医で臨床心理士の著者が被害者の状況と、特にその心理を人に伝えたい、誤解なくわかってもらいたい、という気持ちで執筆した本。被害者の事例について詳しく掘り下げて書かれており、被害者の苦しさ、辛さが、その思いがよく伝わってくる。 第I部の4~6に性暴力被害の記載があり、他人からの性被害、子供の性被害、知人からの性被害の事例が記載されている。社会がどれだけ強姦神話に毒されているかを、分りやすい比較例を示して解説し、いかに根拠のない思い込みでしかないのかを、これまでの研究・臨床事例に基づいて解説している。 第II部では被害者支援のあり方について記載されている。支援の際の心構えや、二次受傷、バーンアウトについて、スーパーバイズの重要性などについて記載されている。PTSDの専門的な治療法も紹介されている。 支援者を目指す人、被害に苦しんでいる人に是非読んでほしい一冊。 性暴力被害者のDさん、Eさんの事例を読むと、自分と似ている症状がいくつもあることがわかります。彼女たちの感じていること考えていることにとても共感します。 辛いのは自分だけじゃない、自分一人じゃない、と思える一冊です。
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PTSD、トラウマについて、被害者、支援者双方の視点から、詳細に解説されています。当事者は読み通すのが、しんどいかもしれませんが、気になったページだけでも拾い読みすることで、得られるものがあると思います。特に性犯罪被害については、知見と経験の重みがあります。 以下、気になった...
PTSD、トラウマについて、被害者、支援者双方の視点から、詳細に解説されています。当事者は読み通すのが、しんどいかもしれませんが、気になったページだけでも拾い読みすることで、得られるものがあると思います。特に性犯罪被害については、知見と経験の重みがあります。 以下、気になった点の要旨。 ・「繰り返し」語ることの意義 ・犯罪被害によるトラウマからくる症状…恥、自責、卑小感、憎悪、加害者への愛情、汚辱感、性的抑制、あきらめ、二次被害、社会経済状況の低下 ・強姦によるPTSD…9割が状態悪化、半数が一ヶ月後に仕事を休み、うち4割が仕事を辞め、1年経っても30%が普通の生活に戻れず、何年経ってもよくならないひとが少なくとも1割いる。 ・PTSDの未来のない状態は、抑鬱のそれとは違う。 ・捜査のように事実を相手のペースで細かく聞かれる場合は、治療にはつながらない。 ・裁判を闘うことが非現実的な被害そのものの回復ではなく、喪失 した物の価値を取り戻す行為--簡単に失われてしまったものをかけがえのない貴重なものへ変換する行為--となるときに初めて裁判は癒しの機能をもつ。 ・警察と連携を保った活動も必要だが、そうでない活動も必要。 ・被害者カウンセリングの目標は、「喪失を悲しめるようになること」。 ・「聞くこと」なしに、人になにか言うことなんか出来ないのだ。
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