愛と資本主義 の商品レビュー
エッセイ以外では初め…
エッセイ以外では初めての中村うさぎの本。これまで自分をネタに読者を喜ばせるタイプのものしか読んだ事がなかったので、大いに驚き、感心してしまった。おもしろい。
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うさぎさんのエッセー…
うさぎさんのエッセーだけを読んで、勝手にうさぎファンを自認していましたが、この作品を読んでびっくり!題名からは全く想像できないジェットコースターホラーな内容でした。さすがファンタジー作家ですね。ホラー好きならお勧めです。
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自己破滅的なエッセイ…
自己破滅的なエッセイで人気の著者の、本業であるファンタジー小説。ラブストーリーからホラー調へ物語を転がす手付きは流石にこなれている。
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これを読んで、いつも…
これを読んで、いつもの「面白前回エッセイ」を期待していたのだが…。どうやら、うさぎさんは、欝になっているらしい。(本人がどこかでそう書いていた)。整形した病院のHPに書いているブログのほうが面白いぞ??
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とあるホストを軸に展開されるサスペンス小説であるが、資本主義社会の病理を見事に描いた小説でもある。そのため、全体的に暗い雰囲気で物語が進むが、お金に振り回されないための対処本として読み解くことができる。これは本作の中心人物で、ホストとして働くリョウの仕事に対する姿勢と思考が象徴...
とあるホストを軸に展開されるサスペンス小説であるが、資本主義社会の病理を見事に描いた小説でもある。そのため、全体的に暗い雰囲気で物語が進むが、お金に振り回されないための対処本として読み解くことができる。これは本作の中心人物で、ホストとして働くリョウの仕事に対する姿勢と思考が象徴的だ。ホストも例外なく、競争社会のなかで生き抜く必要がある (客が売掛けを払わずに逃げると、ホスト自身が処理しなければならなく、最悪、借金まみれとなる)。したがって、あの手この手で利益を得なければならない。そこで、リョウは、客と微妙な心の距離を置いて、うまく自分の利益となるように誘導する。その客がたとえ容姿が醜悪であったとしても、とにかくお金を遣ってくれる人が一番だと考える。これは人間を人間と見なさずに、あくまで「商品」としてやり取りをする。そのほかにも、お金による人間関係の亀裂やお金のために人間の資本である身体を売ろうとするなど、お金に翻弄されるさまが描写される。いずれにせよ、これを読むと、お金の恐ろしさがが身に染みるだろう。
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中村うさぎの小説の中で一番印象に残っている作品。 主人公のホストの青年を主軸に様々な女性を描いています。 作者自身がホストに入れ上げた経験が如実に現れた傑作だと思います。 切なくて何処か怖さもある作品。 中村うさぎは、心の闇を描くのが上手い作家さんだと思います。
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ホスト・リョウを主軸に、周囲の女たちの姿を描いた話。「胸に鉛の月を抱き」「月はステラ星はルナ」の章がどっちもかなり印象強い。もう一つの「海にいるのは」もキツイんだけれど。中村うさぎの小説って、読んでいてキツイと思うような話が多い。胸をえぐられるような汚さを隠すことなく書いてしまう...
ホスト・リョウを主軸に、周囲の女たちの姿を描いた話。「胸に鉛の月を抱き」「月はステラ星はルナ」の章がどっちもかなり印象強い。もう一つの「海にいるのは」もキツイんだけれど。中村うさぎの小説って、読んでいてキツイと思うような話が多い。胸をえぐられるような汚さを隠すことなく書いてしまうからこそ、美しいし哀しいのだろうか、なんて考えてしまいました。そして、「エピローグ」がホラーで怖かったです。
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