冠婚葬祭のひみつ の商品レビュー
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冠婚葬祭の百年、いまどきの結婚、葬送のこれからという三章からなる。いま我が国で行われている結婚「式」のスタイルは主に商業的な見地から商品開発されたものであり、大正期以降、ときのロイヤルウェディングに端を発した流行が見受けられること、しきたりやマナーの形を広める一端となったのが1970年1月に刊行された「冠婚葬祭入門」であること等が紹介される。 確かに一般的には自分の結婚のスタイルについて、確固たるポリシーを持って臨むひとは少なく、慣例やしきたりに習いたいという人も多かろう。 著者は婚姻について、入籍という言葉は誤解と混乱のもとであり、そろそろこの言葉を使うのはやめろと説く。事実婚や住民票婚、養子縁組についてメリット、デメリットを紹介。どちらの姓を名乗ってもいいのになぜに男性の姓を名乗るのかと嘆く。 式までに婚姻届を出せというキャンペーンは1966年11月の航空機墜落事故以降に出てきたということも紹介。 結婚情報誌からかいつまんだ今どきのウェディングは面白い。葬祭の情報誌もあるといいのに、とは筆者の弁。 葬儀については、先祖代々の墓というのはごくごく最近にできた話で、核家族の現在、りっぱな墓石の墓を建てても数代で無縁仏になってしまうことを指摘。 団塊世代が、結婚、親の葬儀の時期にさしかかるたびに、ビジネスとしてのウェディング、葬祭が発展してきたことがよくわかった。 社会が変化し、個人の考えを押し通すことが可能になってきている昨今、冠婚葬祭全てに於いて、自分の考え、スタイルを持って事に当たりたいと思った。 これから結婚する方にはオススメ。
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思ってた以上に役立つ!結婚しかり葬儀しかり。今はいろんな選択があるのだからよく考えて自分に合ったものを選ばなくちゃと考えさせられました。
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冠婚葬祭で執り行われる一連の儀礼(的なこと)は決して伝統などではない。商業ベースで作られたものである。この点を歴史的に明らかにしたのが本書。 結婚には500万、葬式には300万はかかるんだって。 まあお高い宣伝料ですこと。
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[ 内容 ] しきたり、作法、正式-冠婚葬祭マニュアルにはこんな言葉が溢れている。 だがこの百年の間にも儀礼の姿は時代とともに大激変を遂げてきた。 「少婚多死」時代を迎え、家族の形が多様化した今、冠婚葬祭文化はどこへ向かうのか。現在の結婚と葬送をめぐる膨大な情報を整理し、「これから」にふさわしい儀礼の形を具体的に考える。 [ 目次 ] 第1章 冠婚葬祭の百年(明治の家と冠婚葬祭 昭和の結婚と優生思想 『冠婚葬祭入門』とその時代 ほか) 第2章 いまどきの結婚(今日的ウェディング狂想曲 結婚式に招待されたら 多様化する結婚の形 ほか) 第3章 葬送のこれから(現代葬儀の基礎知識 死の準備はどこまで必要か 身近な人の死に際して ほか) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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しきたりなんてくだらないと言いたいけれど、実は自分もいろんな偏見を持っているなと諦めざるをえない本。 でも、それでもしきたりはくだらない。
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冠婚葬祭にまつわるあれこれ。 昔の冠婚葬祭から現在の姿に至るみちすじと これから「いざというとき」に向けての色んな選択肢の紹介。 冠婚葬祭の意味とか (この本を読むまで4つの文字、説明できなかったので勉強になりました) なにが冠婚葬祭を変えてきたのか (ロイヤルファミリーとビジ...
冠婚葬祭にまつわるあれこれ。 昔の冠婚葬祭から現在の姿に至るみちすじと これから「いざというとき」に向けての色んな選択肢の紹介。 冠婚葬祭の意味とか (この本を読むまで4つの文字、説明できなかったので勉強になりました) なにが冠婚葬祭を変えてきたのか (ロイヤルファミリーとビジネス、それからマナー本、おそるべし!) 今どんな現状なのか (チャペルやらチャーチやら、すごいことになってるのね!とびっくり) 色々準備しといたほうがいいんだなぁということとか 勉強になります。 冠婚葬祭を通じて、社会制度なんかも見えてくるし (当り前といえば当たり前なんだけど) 興味深い本でした。
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結婚を控えているので読んでみましたがめちゃめちゃ面白かったです。チャペル式が流行して牧師の派遣会社があるとか、日本の喪の色は元々は白だったとか。一般常識であると言われていることが、実は根拠のないものであったり。自分の冠婚葬祭をどうするか決める前に読んでみると面白いと思います
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夫は長男だが私たちには子供がない。お彼岸のたびにせっせと掃除しているあの(無駄に)立派なお墓はどうなってしまうのだろうか…と、やや憂鬱に思うこともあったけど、「ま、あんまり気にすることないやね」と思える一冊。
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