1,800円以上の注文で送料無料

オオトリ国記伝(1) の商品レビュー

3.9

7件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    3

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2022/12/29
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

日本の戦国時代を模した架空の国が舞台。 隠者の村・ミノの少年トマスは、山できのこを取っている間に村が襲われ家族を喪う。 襲ったのは三邦(中国地方のような場所)のトウハン国。 トウハン国の領主イイダ・サダムは残虐な支配者で、敵に対しても領民に対しても冷酷で粗暴な態度を取り、特に隠者を弾圧していたのだ。 *隠者というのは独自の秘密の神を信仰する人々で、日本でいうところの隠れキリシタンのようなもの。 一人生き残ったトマスは追手に追われ逃げているときに、ふとしたことでイイダ・サダムの馬を驚かし、彼を落馬させてしまう。 面子を潰されたイイダは手練れの部下にトマスを追わせるが、それを助けたのが、オオトリ国の元跡取りであるオオトリ・シゲル。 彼は何者かに殺された弟タケシによく似たトマスにタケオと名付け、養子とする。 しかし、トマス=タケオにはもうひとつ、特殊な能力を持つ部族という集団の血も流れており、彼の運命は複雑にゆらぐ。 そして三邦の西部にあるセイシュウ国(いくつかの小国が集まってできた同盟国)もトウハン国に反旗を翻すための陰謀がある。 イイダ・サダムが妻にしようと画策しているマルヤマ国の女領主マルヤマ・ナオミは、人知れずオオトリ・シゲルと情を通じている。 それを知らないイイダ・サダムは小国の領主の娘・シラカワ・カエデをオオトリ・シゲルと結婚させ、外側からオオトリ国を支配しようとする。 しかし運命は、タケオとカエデを一瞬にして恋に落とし、そして…。 ってところでこの巻は終了。 次巻に続く…はずなんだけど、一巻が出版されたのが2006年。 未だに巻が出版されない。 鳴り物入りで出版される三部作だったはずなのに、何があったんだ、主婦の友社。 どこか別のところに版権譲ってくれないかなあ。 海外で評価高いだけに、続きがとても気になります。

Posted byブクログ

2011/10/22

2006年以降続きが出ていないらしい…日本が舞台のファンタジーで、さくさく人が死ぬが、結構面白い。続きがないのご残念。

Posted byブクログ

2009/10/04

外国の方が書いた、非て似る日本の昔話。 絶妙な翻訳が、砂利の音から鍔迫り合いの音まで聞こえるよう。凄惨な場面も、どこか心惹かれるような。 ぐっと色々詰まっているのに、どこかがぽっかりとしてしまう読後感。おそらくは主人公がこの話のなかで、失って失って、失いまくって、とうとう満ちたり...

外国の方が書いた、非て似る日本の昔話。 絶妙な翻訳が、砂利の音から鍔迫り合いの音まで聞こえるよう。凄惨な場面も、どこか心惹かれるような。 ぐっと色々詰まっているのに、どこかがぽっかりとしてしまう読後感。おそらくは主人公がこの話のなかで、失って失って、失いまくって、とうとう満ちたりる瞬間が無かったからかも。 でも★は5つで。続きが楽しみです。

Posted byブクログ

2009/10/04

外国人が書いた日本っぽい国を舞台にした物語。 物珍しさから買って読みました。 なかなかおもしろく、3部構成なので次また買って読もうと思ってはや2年・・・ また探しに行きます(笑)

Posted byブクログ

2009/10/04

サムライファンタジー。舞台は架空の日本。正義と復讐の物語。 「わびさび」とか「おくゆかしさ」とかこの時代の日本の特徴をちゃんとつかんでる。この著者は日本が好きなのだろう。よく勉強されてるなぁと感心した。あと装丁のセンスが良い。

Posted byブクログ

2009/10/04

日本には味噌汁しかないと思っているのか。 切りつめたような文が心地いいです。主人公がんばれ

Posted byブクログ

2011/09/07

 マイミクさんが紹介されていて、興味を持った本。 時代と場所を特定できないよう地名や名前など片仮名表記しているけど、日本の戦国時代、それも「この三邦って山口県あたりをモデルにしてるんだろうなあ」がバレバレの、外国人が書いたジャパニーズファンタジー。3部作の1作目。 なんというか…...

 マイミクさんが紹介されていて、興味を持った本。 時代と場所を特定できないよう地名や名前など片仮名表記しているけど、日本の戦国時代、それも「この三邦って山口県あたりをモデルにしてるんだろうなあ」がバレバレの、外国人が書いたジャパニーズファンタジー。3部作の1作目。 なんというか…特異な能力の持ち主として生まれてしまったがために、悲しい運命に翻弄されるタケオの数奇な物語、としても十分に面白いんだけど、それよりも何よりも、「日本人じゃない作家が日本の戦国時代を舞台にして書いた物語」としての側面に、強く惹かれてしまうのでした。 登場人物のネーミングからしてタケオ、シゲル、タケシ、ナオミ、マリコ…とかなり現代的。そう、自分が知識として知っている戦国時代と著者が想像力豊かに描き出した戦国時代とのギャップに、なーんか読んでるうちにくすぐったくなってきちゃうんですよね。そんな感触が味わえるところが、たまらなく魅力的だし、快感なのでした。(とはいうものの、武家社会の慣習や、その当時の不穏な社会風景など、かなり克明に書き込まれてるので、かえって感心することも) <神を敬い、人殺しを禁ずる隠者の教えを受けて生まれ育ったものの、刺客として人殺しも厭わない部族の血を引くタケオ。相反する血のせめぎ合いに苦悩して、ただでさえ大変なのに、オオトリ家の養子となって、オオトリ家にも忠誠を誓うようになっちゃったから、もう大変!自分の幸せのために生きるのか。それとも血を選び、何もかも捨てて部族の一員として生きるのか。ああ、タケオの明日はどっちだ!> 想像していたよりも物語が早く進み、まったく先の展開が見えない状態で1巻目は終わります。 三邦はどうなるの?タケオのこれからは?カエデとの恋の行方は?ああ、気になる気になる〜。さほど待たされずに、2巻目以降読めるよう望むばかりです。(2006.9.28読了)

Posted byブクログ