ファンタジア の商品レビュー
・創造力は、形成されては絶えず変化しつづける。この創造力は機敏で柔軟な知性を必要とする。つまり、いかなる種類の先入観からも開放された精神、どんな場合にも自分のためになることなら何でも学びとろうとする精神、より適切な意見に出会ったならば自分の意見を修正できるような精神を必要とする。...
・創造力は、形成されては絶えず変化しつづける。この創造力は機敏で柔軟な知性を必要とする。つまり、いかなる種類の先入観からも開放された精神、どんな場合にも自分のためになることなら何でも学びとろうとする精神、より適切な意見に出会ったならば自分の意見を修正できるような精神を必要とする。 ・変化とは、現実世界において唯一不変のものである。つまり、すべては移り行くのである。 最近なにかと流行りの"クリエイティブ"。創造力ってなんだろう。どうやら天賦の才ではないようだ。各々があらゆる先入観を捨て去って、新しい感性として受け入れて既存の感性とせめぎ合い、入れ換えであったり、化学反応の起こさせて磨き上げるものだから、みんな違ってみんないいということかもしれない。創造のヒントとして、既存のモノの定義、用途、材料、環境、大きさ、色を変えてイメージを変えて、固定観念に衝撃を与えるであったり、ものすごく視点が多く刺激的だった。少しアーティスティックな感性が磨かれた気がする。
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ブルーノ・ムナーリのデザインの方法論のひとつであるファンタジアについて書かれている本。すごくシンプル。アートではなくデザインの方法。小さい子供の美術教育の方法を大人用に解説したようなかんじ。
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- ネタバレ
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ファンタジアは創造力の源泉。そんなものを研究するなんてどうやって?と思いつつ読んでみた。その実態は、理論と実践が本の中で展開されていて、知的刺激があふれる本だった。図版が多くて読みやすく、でもその図版の前でじっと考え込むような・・・。独創性というと、自由きまま、と考えられがちだと思うけど、技術や道具への正しい知識があってこそ、という指摘は重要。子どもの小学校での美術の指導に「それでいいの?」と思っていたので、わが意を得たり、でした。また、ファンタジアの発達にはより多くの情報が必要で、でも情報を記憶しているだけでファンタジアを活用しないなら使えない道具である、という指摘もいちいちそのとおり。図書館で仕事をしているからには、このファンタジアの活用というあたりに貢献したいものです。それにしてもこの著者の語り口が楽しい。あとがきでも指摘されているけど、皮肉屋で、知的なユーモアにあふれてる。何度ニヤリとしたことか。
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創造性は重要だなと感じた上に、著者の穏やかな人柄も伝わってくる、いい本。 日本の文化にもふれていて親近感がわいた。 著者のビジュアル本が欲しくなってしまいました。
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色んな知識を知る「足し算の学び」ではなく、普段の暮らしの中で頭の中にこびりついた偏見や無駄なものをこそげ落としてくれる「引き算の学び」がある本。もっぱらうんちをしながらパラパラと読む。
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端的にいえば、発想の転換なのか。 そうはいっても、方法を知らなければ。 あるものの色や素材などを変えてみたり、 本来とは異なる手段で用いたり。 基本的な情報を得て、活用する力。 創造のヒントになりそうな本だった。
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とっても面白い。読んでいるときだけではなく、きっと、読んだ日から毎日が楽しくなるはずだ。僕自身、大人になっていささか押さえられていた、とりとめもない妄想や空想が、ときとして頭の中に湧き出るようになった。これは幸せなことだ。 この本は決して専門書ではない。「ファンタジア」は、誰もが...
とっても面白い。読んでいるときだけではなく、きっと、読んだ日から毎日が楽しくなるはずだ。僕自身、大人になっていささか押さえられていた、とりとめもない妄想や空想が、ときとして頭の中に湧き出るようになった。これは幸せなことだ。 この本は決して専門書ではない。「ファンタジア」は、誰もが持っている能力なのである。 仕事や勉強に行き詰まった人におすすめだ。もちろんクリエイティブ職の人にもおすすめ。 それからこの本、誕生日やクリスマスのプレゼントにも最適だと思う。
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1977年の全訳。 ちょっと教育的。創造力について。 先生なんかが読むといいかも。子供への授業例なんかが出ている。 ムナーリのいうファンタジアとは身近にあるものに向き合い観察し、その上で分析し解明されえた「創造行為」を掌る人間の本能的な能力を指している。 (空想、幻想、妄想とか...
1977年の全訳。 ちょっと教育的。創造力について。 先生なんかが読むといいかも。子供への授業例なんかが出ている。 ムナーリのいうファンタジアとは身近にあるものに向き合い観察し、その上で分析し解明されえた「創造行為」を掌る人間の本能的な能力を指している。 (空想、幻想、妄想とかいう現実から離れたイメージと思われるかもしれないが、それと異なる) クリエイティヴであるということは、創作することだけでなく、日常のふとした場面や、ささいな場面にも発揮されるもの。 最近ほんとこういう言葉に出会うことが多い。 集団で作った作品を壊すのは、特に幼少期の場合、模倣のモデルを作らせないため。 作品を美術館へ収めさせないため、作りてを神格化させないため壊す 保存されるべきものは、モノではなくそのやり方。企画を立てる方法であり、出くわす問題に応じて再びやりなおすことができる柔軟な経験値である。 発明はいつでも発動可能な状態にじておくべき 先入観、凝り固まった考え、好みのモデル、繰り返しのスタイル、こうしたものを所有してはいけない。 最も初歩的なファンタジアは逆転、相反、正反対、補足的なものを利用することで生まれる。 緑に囲まれた農民は赤を、都会人は自然に自己のバランスを探し求める、太極図 均衡を保つ要素とは、まさしく不均衡を引き起こすような正反対の事柄なのである。 よって、人があることについて考えるとき、同時にその反対についても考えるということは当然のこと、自然な流れ。 ガリのっぽ緑太い声、デブちび赤か細い声のコメディアン、単純なことで状況を複雑できる。 砂漠の幾何学模様モスク 部位の増殖:手を増やす 視覚的類似:ハンドルの牛つの、アングルのバイオリン 色彩の交換:ブルーのパン 素材の交換:毛皮のコップ 場所の交換:ソファーを谷間に置いたり 機能、動きの交換 ディメンション(大きさ)の交換:盆栽、大きなタイヤ
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デザイナー、ブルーノ・ムナーリによる、自身のデザインに対する考え方を語った本。 彼の遊び心を忘れないデザイン精神が感じられる内容。 タイトルにある「ファンタジア」は抽象的であったものの、「創造性」と似たようなものであろうか? デザインは制約が多く難しいものだが、こういった優しい...
デザイナー、ブルーノ・ムナーリによる、自身のデザインに対する考え方を語った本。 彼の遊び心を忘れないデザイン精神が感じられる内容。 タイトルにある「ファンタジア」は抽象的であったものの、「創造性」と似たようなものであろうか? デザインは制約が多く難しいものだが、こういった優しい考え方も欠かせないと思う。
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尊敬するムナーリ先生の御本。 正直に言います。 途中で放棄して軽い小説とか読んじゃいました。 またチャレンジします。。 まず、新書が重たいのがデザイン的によくない!(ひどい)
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