ジョン・ランプリエールの辞書(下) の商品レビュー
難解と聞いていたから気合を入れて纏め読み。そのおかげで面白く読めた。18世紀イギリスを舞台にジョン・ランプリエールの周辺で起こる連続殺人事件、東インド会社にまつわる父の秘密、恋愛、友情、秘密結社、スパイ、ヨーロッパ史とネタ満載。どこまでが本当でどこからが創作なのか。ジョン・ランプ...
難解と聞いていたから気合を入れて纏め読み。そのおかげで面白く読めた。18世紀イギリスを舞台にジョン・ランプリエールの周辺で起こる連続殺人事件、東インド会社にまつわる父の秘密、恋愛、友情、秘密結社、スパイ、ヨーロッパ史とネタ満載。どこまでが本当でどこからが創作なのか。ジョン・ランプリエールとは実在した人なのか!知らなかった!の連続。この本は創元推理文庫だから勘違いするが、ミステリやファンタジーではない。恋と友情の一大歴史バロック小説なのである。
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『薔薇の名前』のような知的好奇心を刺激してくれる小説はないものかとあれこれ手を伸ばして、たくさん失敗していますが、これはまさにそのうちのひとつ。いつおもしろくなるのだろうと我慢しながら読み終えてしまったのでした。(2014年3月15日読了)
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発行された当時、書評家各氏が絶賛していたのでうっかり購入してしまったが、内容はいまいち…。ま、他人の言うことは当てにならんと言うことだわな。取り敢えずは、投げ出さずに最後まで読み切った自分を誉めてやりたい。
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謎に次ぐ謎に翻弄されるジョンは、事件の原因は自分にあるのではと疑いはじめる。歴史と神話を融合させた、壮大なバロック小説の行方は? あー、長かった。一体いつ面白くなるのだろう、と耐えに耐えながら読んだのだが、最後まで同じような調子だった・・・。 私はどんなに「面白くない」と思っ...
謎に次ぐ謎に翻弄されるジョンは、事件の原因は自分にあるのではと疑いはじめる。歴史と神話を融合させた、壮大なバロック小説の行方は? あー、長かった。一体いつ面白くなるのだろう、と耐えに耐えながら読んだのだが、最後まで同じような調子だった・・・。 私はどんなに「面白くない」と思った本でも、基本的にはそれは「自分が面白いところを見つけられなかったのだ」と思うようにしている。 しかし。しかしこれは、そう言えそうにない。なぜなら、この本を読むために取られた時間が、あまりにも長すぎたからである。それを耐えて耐えて、創元推理文庫で1000ページ近く読んだのだから(創元推理文庫の文字って小さくてぎっしりなのです)、もう言いたいだけ言わせてもらおうと思う(笑)。 まず、モチーフになっているギリシア神話がさっぱりわからないので、その雰囲気がつかめない私にとっては、この本の文章は意味もなく長ったるしく感じられてならなかった。 視点や話の筋があちこち飛ぶのは、ディケンズの『荒涼館』も同じだけれど(訳者あとがきを見ると、実際ローレンス・ノーフォークの文体はしばしばディケンズ的と評されるらしい)、『荒涼館』には物語そのものが持つ生命力というか、力強いうねりがあったのに対し、この作品は個々のエピソードが散漫で、ちぐはぐな印象しか持てなかったのである。 しかも、登場人物たちが気に入らない。主人公のジョンからして、私には意味がわからなかった。彼は何もせず、自分では何も考えないまま、あんなことやこんなことに振り回されて、ただふらふらになった挙句、なぜか最後にはハッピーエンドに迎えられるのである! 前々からなんとなく思っていたのだが、どうも私は、主人公が何もしないのに世界の中心にいて、周りの人や物語が主人公のために奉仕しているような話が苦手らしい、ということに遅まきながら確信を持った(『ムーン・パレス』『第四の手』など)。 つまり、物語が「何もしない」主人公のために存在することが許せないようなのである(ただし、何もしない主人公が物語そのものにさえ相手にされない、というなら話はまた別)。 そのほかにも、セプティマスは最初から明らかに怪しいだろう! とか、インド人の殺し屋ドジすぎるだろう! とか、ジュリエットがどうしてランプリエールに魅かれるのかさっぱりわからない! とか、もう、突っ込みどころがありすぎて・・・。 (あまりにもスケールが大きすぎる謎のほうが、むしろすんなり納得できた。なぜなら、それらは笑えるからである) そして亀。物語の後半は、ほぼ亀のための亀尽くしになっているではないですか・・・。いくら亀がきっかけとはいえ、ここまでやるか? うーん、最初から最後までさっぱりわからなかった! この本を読むために、どれだけの時間がかかったことか・・・とんだ時間泥棒である(涙)。 しかし、一番呆れるのは、それだけ「面白くない」と思った小説なのに、しかも1000ページ近くあるのに、飛ばし読みもせず読んで文句を言う私自身だとしみじみ思う。 どうにかならないものだろうか、全く。
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ギリシャ神話をなぞったように殺された父。その死をきっかけに息子ジョンの前に祖先の残した謎、そして危険が迫ってくる。 ジョン・ランプリエールは、古典学者で固有名詞辞書を編纂した実在の人なんだそうで…。 ギリシャ神話のなぞりが多いので、ランプリエールを主人公にしたんだろうけど...
ギリシャ神話をなぞったように殺された父。その死をきっかけに息子ジョンの前に祖先の残した謎、そして危険が迫ってくる。 ジョン・ランプリエールは、古典学者で固有名詞辞書を編纂した実在の人なんだそうで…。 ギリシャ神話のなぞりが多いので、ランプリエールを主人公にしたんだろうけど、でもあんまり必然性がない。まあ、この一度聞いたら忘れられない苗字は、オイシイんだろうな。 ジャンルでいうと、バロック歴史小説。18世紀のロンドンが好きな人には、垂涎の小説かも。 で、……。 前半面白いです。途中から、うーーーーーってww が、ラストに向かってくるあたりから、がぜん面白くなります。もうこのラストのために、今まで我慢(<おい)してたのね、って感じ。 ノーフォークは長編の人ではないのかもね。と思ったので、短編を読みたいなと探してみたけど、どうやら文庫かしそうにないので、まだまだ読めそうにありません。 次回は「教皇の犀」で、ずっしりとした歴史小説みたい。 主人公が、魅力的ならいいんだけどねぇ。
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東インド会社をめぐる陰謀なんていう面白い題材。 話がどんどん大きく広くなっていきすぎてちょっと疲れるかも。
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「エーコ+ピンチョン+007」というコピーのせいで、『薔薇の名前』を想像して読んでいるのであれば、今すぐ止めたほうがいい。きっとがっかりするから。「エーコ」から離れ、頭をリセットできるなら、奇想天外でエンターテインメントなストーリー展開を堪能できると思うけれども。 (2006.6...
「エーコ+ピンチョン+007」というコピーのせいで、『薔薇の名前』を想像して読んでいるのであれば、今すぐ止めたほうがいい。きっとがっかりするから。「エーコ」から離れ、頭をリセットできるなら、奇想天外でエンターテインメントなストーリー展開を堪能できると思うけれども。 (2006.6.10 読了)
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