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インド神話 の商品レビュー

3.9

16件のお客様レビュー

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2024/03/11

図書館で借りた。 ちくま学芸文庫から、インド神話の本。著者はインド文学研究者で、インド神話の入門書的存在と言える本だ。文庫なので小説気分で読めるのではないか。 …とは言え、インド神話だ。世界観が分からないと中々入り込めない。「鼻から神が生まれた」とか、絵を想像…すらできない。私は...

図書館で借りた。 ちくま学芸文庫から、インド神話の本。著者はインド文学研究者で、インド神話の入門書的存在と言える本だ。文庫なので小説気分で読めるのではないか。 …とは言え、インド神話だ。世界観が分からないと中々入り込めない。「鼻から神が生まれた」とか、絵を想像…すらできない。私は「訳わかんねぇ」というのが第一印象だ。子供向けのアニメとかで見た方が理解できるかもしれない。。。

Posted byブクログ

2023/03/09

インドの神話は同じエピソードでも文献によって多様なバージョンがあるようですが、本書はしっかりと出典とその文献が書かれた時代を明記してくれているので分かりやすいです。マハーバーラタを主な出典としていますが、著者が原典訳を執筆していたこともあり、物語の本筋は思い切ってカットして、挿入...

インドの神話は同じエピソードでも文献によって多様なバージョンがあるようですが、本書はしっかりと出典とその文献が書かれた時代を明記してくれているので分かりやすいです。マハーバーラタを主な出典としていますが、著者が原典訳を執筆していたこともあり、物語の本筋は思い切ってカットして、挿入されている神話のエピソートが抜粋されています。 広くて歴史の長いインドの神話なので、当然のことながら一貫したストーリーはなく、少々理解するのが難しかったです。でもあまりこだわらず、分かりやすい文章で書かれたダイナミックなエピソードたちを単純に楽しもうと思って読むんだらなかなか良かったです。 個人的には、神々のパワーのバランスが完全に崩壊しているのが面白かったです。最強に見えるトップクラスうの神でも、ぱっと出の新キャラにすぐ負けるし、意外に雑魚キャラの呪詛なんかが最強クラスに効いたりしてびっくり。力関係を無視して約束とか呪いなんかの拘束力がすごく強くなるのは、古代インドの法や秩序を表すダルマの概念とのつながりを感じさせるものでした。 本書を傍におきながら、マハーバーラタとラーマーヤナを読むといっそう面白そうです。

Posted byブクログ

2022/03/12

・神々を通し、神々を祀るバラモンの重要性を説く。神々もバラモンを蔑ろにすると、苦悩したり、罰を受けることがある。 ・苦行者は、時に神をも恐れさせる。インドラが力の強い苦行者を恐れ、修行を邪魔するという話が多数存在。 ・苦行者に梵天は、はたびたび祝福を与える。時には悪魔にも祝福...

・神々を通し、神々を祀るバラモンの重要性を説く。神々もバラモンを蔑ろにすると、苦悩したり、罰を受けることがある。 ・苦行者は、時に神をも恐れさせる。インドラが力の強い苦行者を恐れ、修行を邪魔するという話が多数存在。 ・苦行者に梵天は、はたびたび祝福を与える。時には悪魔にも祝福を与える。 ・ヒマラヤ山やガンジス川などの自然物を表す神も存在する。また、毘沙門天や吉祥天など、後に仏教に取り入れられる神も多数存在する。 ・創造神話の一つに、神々がマンダラ山を用いて海を攪拌し、甘露(不老不死になれる飲み物)を作ろうとする話がある。 ・洪水伝説もある。 日本の神話や聖書等と共通するような要素があり、面白かったです。基本的には、神話にしては筋の通った話が多く、また明るい結末の話が多いと感じました。 時代ごとに、著名な神話がまとめられ、神々の変遷も辿れるような流れとなっており、訳も読みやすく、楽しめました。

Posted byブクログ

2021/03/14

内容としては,「リグ・ヴェーダ」に始まるヴェーダの神話から始まり,叙事詩「マハーバーラタ」「ラーマーヤナ」の解説に加え,ヴィシュヌの十化身とクリシュナ伝説についても触れられる。学術的な入門にもってこいの本だと思う。

Posted byブクログ

2020/08/31

もともとの神話を正確にあらわそうという、誠実な試みに基づいた一冊。したがってこれは、連なってひとつのストーリィを為すのではなく、主要のエピソードとその派生を紹介するかたちをとっているように思う。多神教の神神の出自(といっていいのか?)やその象徴である話のほか、情けない話などもいろ...

もともとの神話を正確にあらわそうという、誠実な試みに基づいた一冊。したがってこれは、連なってひとつのストーリィを為すのではなく、主要のエピソードとその派生を紹介するかたちをとっているように思う。多神教の神神の出自(といっていいのか?)やその象徴である話のほか、情けない話などもいろいろと読めるのは楽しい。天女(アプサラス)の出る話群がいちばん好きだ。ただ、やはり「そのものを通して読んでみたいなぁ」とも思ってしまう。あとがきに示されていたので調べてみたところちくま文庫から、同著者の8冊になるマハーバーラタが訳されて出ていた。これを読みたいが絶版らしく、古書店にも在庫がない。……復刊をお願いしたい。

Posted byブクログ

2019/12/31
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

多種多様でややカオスなインド神話の中から、有名なものや重要とされるもの、多くの伝承を持つ神の神話や伝説などを抜粋して収載している書。これを読むだけでインド神話の全体系を理解するのは到底不可能ながら、概要を知るには十分すぎるぐらい充実した内容。 インドの隣国、ネパールでの仕事が長かったこともあり、それなりに神話については知ってるかなぁと自負していたのだが、この本に載っている神話は半分ぐらいしか知らなかった。数千年の歴史の中で、他の宗教や土着信仰の神々まで吸収、包含してきたインド神話、やはり一筋縄ではいかない。 一神教の神と違い、インド神話やギリシャ神話、ローマ神話のような多神教の神々はやけに人間臭くて、そのあたりが魅力の一つでもある。ギリシャ神話のゼウスと言えば全知全能の神にして無類の女好きなのだが、インド神話に出てくる神々も結構なレベルで女性に誘惑されて修行に身が入らなかったり、女性に惑わされて害を被ったりしていて、そこがまた面白い。

Posted byブクログ

2019/05/01

ずっと積んであったものを読んだ。エピソードを紹介したあとに解説が入り、物語としてのみならず、どのように成立した話なのか、どのように進行されたのかなど、信仰における背景も学ぶことができる。読みやすい。

Posted byブクログ

2019/01/14

インドの神話を「マハーバーラタ」を中心に「リグヴェーダ」「ラーマーヤナ」などを絡めてときほどしていく本。 仏教以前の話だが、仏教中心の国・日本にも馴染み深い神様があまた登場する。梵天、シヴァ、アグニなどなど。 小説ではないので読みづらい部分は多々あるが、興味深い一冊だった。

Posted byブクログ

2018/10/23

マハーバーラタ原典訳、バガヴァッド・ギーター原典訳で有名な著者がわかりやすくマハーバーラタその他のインド神話を紹介するもの。興味深く読めました!

Posted byブクログ

2017/11/12

神々の名前がごちゃごちゃ長くて分からないところもあったが、インド神話がカオスなのはわかった シヴァ神とヴィシュヌ神がズバ抜けた存在だった さすが国民的な神 物語の根底にあるのは、予言と性欲と転生 これがざっくりとしたインド それにしても修行中の人を女の色仕掛けで邪魔するくだ...

神々の名前がごちゃごちゃ長くて分からないところもあったが、インド神話がカオスなのはわかった シヴァ神とヴィシュヌ神がズバ抜けた存在だった さすが国民的な神 物語の根底にあるのは、予言と性欲と転生 これがざっくりとしたインド それにしても修行中の人を女の色仕掛けで邪魔するくだりが多すぎる笑

Posted byブクログ