1,800円以上の注文で送料無料

包帯クラブ の商品レビュー

3.5

236件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

    71

  3. 3つ

    87

  4. 2つ

    20

  5. 1つ

    8

レビューを投稿

2009/10/04

 久しぶりの天童荒太さんの小説。高速バスの中で、涙目になりながら読んだ。生きてく中で心の傷は絶えないけれど、傷だと認識して包帯を巻くことで癒すことができるというのはなんだかちょっと心が温まった。みんな一生懸命生きてるのに辛いことがいっぱいある現実がなんだか優しい目線で描かれていて...

 久しぶりの天童荒太さんの小説。高速バスの中で、涙目になりながら読んだ。生きてく中で心の傷は絶えないけれど、傷だと認識して包帯を巻くことで癒すことができるというのはなんだかちょっと心が温まった。みんな一生懸命生きてるのに辛いことがいっぱいある現実がなんだか優しい目線で描かれていてよかった。ちょっと頑張ろうかなって思えた。

Posted byブクログ

2009/10/04

高校生から就職するまで、周りから見るとほんの些細なことでも、自分にとっては大きな棘になっているものがいくつかあった。 今では薄れてきたけど、この本を読んで、その棘たちを思い出した。今でもやっぱりじくじくと痛んでいる。 あの頃、この包帯クラブがあれば棘は抜けたかもしれない。その棘は...

高校生から就職するまで、周りから見るとほんの些細なことでも、自分にとっては大きな棘になっているものがいくつかあった。 今では薄れてきたけど、この本を読んで、その棘たちを思い出した。今でもやっぱりじくじくと痛んでいる。 あの頃、この包帯クラブがあれば棘は抜けたかもしれない。その棘は、傷なんだよと認めたもらえたのかもしれない。 主人公たちに思わず感情移入していまい、涙を流してしまいました。

Posted byブクログ

2009/10/04

実はずっと気になっていて、本屋で眺めていました。でも、天童 荒太さんがテレビでこの本を書き上げるための背景を聞いてびっくりして、即買ってしまいました。 こんな短い本なのに、この人の町の細かい状況から、小さい頃から大人の頃まで全部きめてから、書いたんだって。 すごいなあ。 結構、内...

実はずっと気になっていて、本屋で眺めていました。でも、天童 荒太さんがテレビでこの本を書き上げるための背景を聞いてびっくりして、即買ってしまいました。 こんな短い本なのに、この人の町の細かい状況から、小さい頃から大人の頃まで全部きめてから、書いたんだって。 すごいなあ。 結構、内容は青春ものなんだなぁ。って感じでした。

Posted byブクログ

2009/10/04

軽快なタッチで、キャストも高校生ということでおきらくに読んでおりましたが、これが予想外にこたえています。さすが、天童荒太文学。 両親の離婚という経験から、どことなくトラウマを背負ってはいるものの 前向きな女子高生ワラ。人の心の傷だけでなく、世界のどこかで苦しんでいる 誰かの傷に...

軽快なタッチで、キャストも高校生ということでおきらくに読んでおりましたが、これが予想外にこたえています。さすが、天童荒太文学。 両親の離婚という経験から、どことなくトラウマを背負ってはいるものの 前向きな女子高生ワラ。人の心の傷だけでなく、世界のどこかで苦しんでいる 誰かの傷にまっすぐに立ち向かう少年ディノ。 そして、二人を取り巻く一見どこにでもいる普通の高校生たち。 日々の生活のなかで、私たちもよく理解できる大人がつくったシステムにたくさんの傷を受けている高校生たちが集まってできたのが、誰かの傷を癒すためのクラブ、包帯クラブ。 あまりに単純なやり方なのに、いい大人の私も、すっかり自分の傷に包帯を巻いてみたらどうだろう、そして、自分が誰かにつけた傷に包帯を巻いて上げられたらどうたろう、と作品に思いを重ねました。自分の傷や誰かの傷跡を包帯で巻いたらこの国は白い包帯でいっぱいになるのかな、って想像すると、誰かの犠牲の上で暮らしていることを忘れてはならない。と自戒します。この作業は物語のやり取りのなかにこめられているように思います。また普通の高校生の会話の中で、時折込められた世界へ向ける目は、天童氏のメッセージなのかもしれません。最近読んだ本の中で印象的だった「シエラレオネ」やそして、日本では報道されきれない、世界中の傷のこと。自分には何もできないと諦めている大人がとても多い気がします。でも、この本を読んで、自分のちいさな可能性を感じることができる気がしました。 「何もならないのはわかるよ。なにもならないことの証としてでも巻いていこうよ」 できないことを自分なりに抱えて生きること、それだけでも、何かの一歩になるかもしれないと、そんな勇気をもらえた一冊でした。たくさんの高校生にも読んでもらいたい本です。

Posted byブクログ

2009/10/04

人が受けた深い傷に、「それは傷だと思うよ」と口に出すことで、いたわりを伝えることも出来る。でも、包帯を巻くことで、余計に痛々しく感じられはしないだろうか?う〜ん、傷つきやすい少年少女たちの、胸の内を理解することは難しい。。。 それぞれの「報告」として少しだけ書かれていたが、私は大...

人が受けた深い傷に、「それは傷だと思うよ」と口に出すことで、いたわりを伝えることも出来る。でも、包帯を巻くことで、余計に痛々しく感じられはしないだろうか?う〜ん、傷つきやすい少年少女たちの、胸の内を理解することは難しい。。。 それぞれの「報告」として少しだけ書かれていたが、私は大人になった後の彼らのことがもっと知りたいと思った。

Posted byブクログ

2009/10/07

天童荒太待望の新作はなんとちくまプリマー新書。この本の登場人物の感覚についていけるうちは、まだ自分の青春も終わっていないんだと思いました。

Posted byブクログ