キーパー の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
短いのに、すごくいろいろな要素の凝縮された、ひとつもムダのない物語。貧しいきこりの子エル・ガトーと、ジャングルのゴースト〈キーパー〉の秘密のトレーニングは、だれもがあこがれる「秘密特訓」の究極の形。そのやりとりを通じて、ガトーは、(そして読者も)一見受け身に見えるゴールキーパーが、じつはいろいろな形で相手とかけひきをし、攻撃をしかけることができるのだということを学んでいく。 マリアノ・リベラがパナマの漁村からこつ然とあらわれたように、南米という地域にはどこかしら、大きな組織に属さないとてつもない原石が眠っていそうな気配がある。だから、ゴーストストーリーなんだけど、とてもリアルに感じる。 そして最後、ゴーストの原点までさかのぼったとき、愛とか、それに裏打ちされた悲しみとか、畏敬とか、そんなものを感じて胸がふるえた。 まさしくサッカー版************(伏せ字) あと、絵本だけど、アンソニー・ブラウンの『ボールのまじゅつしウィリー』もよく似てる。(そういえばあれも評論社だ。)
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ブラジルを舞台にした本を探していて見つけたのですが、予想を上回るかなりの面白さでした。著者はイギリス人。私はサッカーがわからないのですが、試合の描写などはその場面が頭に浮かび、楽しめる。ワールドカップを制したばかりの世界一のキーパーが、友人でもある新聞記者の独占インタビューで一夜...
ブラジルを舞台にした本を探していて見つけたのですが、予想を上回るかなりの面白さでした。著者はイギリス人。私はサッカーがわからないのですが、試合の描写などはその場面が頭に浮かび、楽しめる。ワールドカップを制したばかりの世界一のキーパーが、友人でもある新聞記者の独占インタビューで一夜を費やし、自分の半生を語るという設定。それは、記者が思いもしなかった秘められたストーリーと結末が待っていました。
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ワールドカップを手にした、世界最高のキーパー。彼への独占インタビューは、驚くべき内容だった。ジャングルの奥の秘密のピッチで、彼を本物のキーパーに育て上げたのは、生者ではなかったのだ。学校をでたら樵になるしかないガトーの運命を変えたゴーストは、一体誰なのか? 若者が自分自身を見出し...
ワールドカップを手にした、世界最高のキーパー。彼への独占インタビューは、驚くべき内容だった。ジャングルの奥の秘密のピッチで、彼を本物のキーパーに育て上げたのは、生者ではなかったのだ。学校をでたら樵になるしかないガトーの運命を変えたゴーストは、一体誰なのか? 若者が自分自身を見出し、成長していく様が丁寧に描かれた青春ストーリー。ゴールキーパーが何を思い、感じながらゴールを守っているのか、その複雑さ、見事さが興味深い。ワールドカップ決勝のPK戦における駆け引きも面白い。そして終わり方のうまさには脱帽です。
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最初はノンフィクションだと思って読み始めたのだが、実はキーパーを主人公にしたゴーストストーリーだった。 サッカー記者が、世界最高のキーパーにインタビューする。するとキーパーは生い立ちから世界最高のゴールキーパーになるまでの話をするのだが、その内容が素直に信じられる内容ではなかっ...
最初はノンフィクションだと思って読み始めたのだが、実はキーパーを主人公にしたゴーストストーリーだった。 サッカー記者が、世界最高のキーパーにインタビューする。するとキーパーは生い立ちから世界最高のゴールキーパーになるまでの話をするのだが、その内容が素直に信じられる内容ではなかった。ゴールキーパーは偉大なチームのゴーストに導かれ、世界最高まで上り詰めた。 ゴーストサクセスストーリー
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