来るべき書物 の商品レビュー
肝心なことは何も分かってないけれど、ブランショ、カッコいいなぁ・・・!本が後半に差し掛かるにつれて、語られる領域が広がっていく感じがすごく好きだったのと、文学の懐の深さみたいなことも漠然と感じて、刺激的だったし、読んでて心地良かった!
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【目次】 Ⅰ セイレーンの歌 1. 想像的なものとの出逢い 2. プルーストの経験 ⅰ. 書かれたものの(エクリチュル)の秘密 ⅱ. おどろくべき忍耐 Ⅱ 文学的な問い 1. 「幸福に世を終われそうもない」 2. アルトー 3. ルソー 4. ジュール...
【目次】 Ⅰ セイレーンの歌 1. 想像的なものとの出逢い 2. プルーストの経験 ⅰ. 書かれたものの(エクリチュル)の秘密 ⅱ. おどろくべき忍耐 Ⅱ 文学的な問い 1. 「幸福に世を終われそうもない」 2. アルトー 3. ルソー 4. ジュールベールと空間 ⅰ. 書物なき著者、著者なき作家 ⅱ. 最初のマラルメ的場合(ヴェルション) 5. クローデルと無限 6. 予言の言葉 7. ゴーレムの秘密 8. 文学的無限、アレフ 9. デーモンの挫折、転職 Ⅲ未来なき芸術について 1. 極限において 2. ブロッホ ⅰ.『夢遊の人々』・論理的目まい ⅱ. 『ヴェルギリウスの死』・統一性の探究 3. ねじの廻転 4. ムージル ⅰ. 無関心の情熱 ⅱ. 「別な生の状態」 5. 対話の苦悩 6. ロマネスクな明るみ 7. H・H ⅰ. 自己自身の探求 ⅱ. 演戯の演戯 8. 日記と書物 9. 物語とスキャンダル Ⅳ. 文学はどこへ行くか? 1. 文学の消滅 2. ゼロの探求 3. 「今どこに?今だれが?」 4. 最後の作家の死 5. 来るべき書物 ⅰ. コノ書物ヲ見ヨ ⅱ.文学空間の新たなる理解 6. 権力と栄光 あとがき 原註 *****
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【目次】 ? セイレーンの歌 1. 想像的なものとの出逢い 2. プルーストの経験 ?. 書かれたものの(エクリチュル)の秘密 ?. おどろくべき忍耐 ? 文学的な問い 1. 「幸福に世を終われそうもない」 2. アルトー 3. ルソー 4. ジュール...
【目次】 ? セイレーンの歌 1. 想像的なものとの出逢い 2. プルーストの経験 ?. 書かれたものの(エクリチュル)の秘密 ?. おどろくべき忍耐 ? 文学的な問い 1. 「幸福に世を終われそうもない」 2. アルトー 3. ルソー 4. ジュールベールと空間 ?. 書物なき著者、著者なき作家 ?. 最初のマラルメ的場合(ヴェルション) 5. クローデルと無限 6. 予言の言葉 7. ゴーレムの秘密 8. 文学的無限、アレフ 9. デーモンの挫折、転職 ?未来なき芸術について 1. 極限において 2. ブロッホ ?.『夢遊の人々』・論理的目まい ?. 『ヴェルギリウスの死』・統一性の探究 3. ねじの廻転 4. ムージル ?. 無関心の情熱 ?. 「別な生の状態」 5. 対話の苦悩 6. ロマネスクな明るみ 7. H・H ?. 自己自身の探求 ?. 演戯の演戯 8. 日記と書物 9. 物語とスキャンダル ?. 文学はどこへ行くか? 1. 文学の消滅 2. ゼロの探求 3. 「今どこに?今だれが?」 4. 最後の作家の死 5. 来るべき書物 ?. コノ書物ヲ見ヨ ?.文学空間の新たなる理解 6. 権力と栄光 あとがき 原註 *****
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p215-230まで読んだ。 p215 作家は、あらゆる権利を所有しており、意味や真理を目指すきわめて習慣的な言葉をのぞいては、あらゆる在りかた語りかたをわがものとなすことが出来る。彼が語るものの中で語られているものは、まだ意味を持たないし、まだ真実ではない――、まだなくて、...
p215-230まで読んだ。 p215 作家は、あらゆる権利を所有しており、意味や真理を目指すきわめて習慣的な言葉をのぞいては、あらゆる在りかた語りかたをわがものとなすことが出来る。彼が語るものの中で語られているものは、まだ意味を持たないし、まだ真実ではない――、まだなくて、けっしてそれ以上進むことはない。まだないが、これはかつて人が美と名付けていたような十分な輝きなのである。芸術のなかで開示される存在は、つねにその開示以前のものだ。ここからその無垢性が生ずるのだが、それが真理という約束の地から締出された場合の無限の不安もまたここから生ずるのである。 p216 ムージルは、文学というこの本来的な経験に対してきわめて意識的であった、特性のない男とは、「まだ・・・・・・ない」男にほかならぬ。それは、何ものも確固たるものと見なさず、いっさいの体系化を阻止し、いっさいの固定化を阻み、「生に対して否ではなく、まだないと語る」人間だ、要するに世界が――真理の世界が――つねに明日にもに始まるべきものであるかのごとく行動する人間だ。結局のところ、これは純粋な作家であって、他の何者でもありえないようだ。「試行」のめざすユートピアこそ、彼が情熱にあふれた冷静さで追求しているものである。 p217 根源的な地点においては、唯一の形式の持つ決定性のなかで、未だ特殊化されていない言葉が、特性のない存在の充溢と空虚とを語るのである。 p223 カフカに関する記述 カフカの作中人物は、議論し、反論する。彼らのひとりについて、「彼はいつでもあらゆることに反論した」と言われている。この論理は、一方では、生きる意志の固執であり、生がまちがうことはありえないという確信である。だがまた、他方では、それは、すでに彼らのなかに入りこんだつねに道理をそなえた敵の力である。主人公は、自分が今なお、討論という幸福なる段階にいると思い込んでいる。今問題となっているのは通常の裁判だと 彼は考えている。裁判の本質は、訴える側と弁護側とがあらゆる議論を正規の形式に従って展開し、そのような討論のあとで、判決が、あらゆる人々の一致した意見を、あの証明され確認された言葉を口にしなければならぬという点にある。 p225-226 カフカが、会話をかわしている言葉のあいだに導きいれた揺れ動く冷ややかな空間がつねに伝達交流を破壊すると考えるのはまちがいだろう。目標をなしているのはつねに一体性である。対話者たちをへだてている距離は、けっして乗りこえ得ぬものとなるのは、談話の助けをかりて執拗にそれを乗りこえようとする者の場合だけだ。なぜなら、談話においては、二元性が君臨しており、この二元性が、二枚舌や、それぞれと瓜二つの嘘っぱちの仲介人をつねにますます生み出しているからだ。カフカにおいて、関係のこの不可能性が、否定的なものとならずかえって逆に、或る新しい伝達の形式を築きあげているのはいかにしてか、これこそまさしく、追求すべき問題だろう。少くとも、それらの会話がいかなる時にも対話をなしていないということは、終始はきりと見てとれる。登場人物は対話者ではない。言葉は互いにかわされえず、それらは、意味のうえでは共通していながら、けっして同じひろがりや同じ現実性を持たぬ。或るものは、言葉を超えた言葉だ、裁判官の言葉や、命令の言葉や、権威や誘惑の言葉だ。他のものは、たくらみの言葉であり、逃げ言葉であり、いつわりの言葉である。これだけでも、それらの言葉がいつか相互的なかかわりを持つことをさまたげるのに十分だろう。 p226/4 p226/1l p227 だがしかし・・・ p229 しかしながら彼らは語る。・・・
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