1,800円以上の注文で送料無料

美しい都市・醜い都市 の商品レビュー

3.7

21件のお客様レビュー

  1. 5つ

    2

  2. 4つ

    10

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/03/26
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

[ 内容 ] 日本橋の首都高移設や景観法制定など、「美しい国」をつくる動きが始まったが、「美」とは何か? 新世代の論客が、平壌取材からアニメの中の未来都市まで、縦横無尽に検証する。 写真多数。 [ 目次 ] 第1部 二十一世紀の景観論(醜い景観狩り 景観を笑う 日本橋上の首都高速移設を疑う 渋谷のドブ川とソウルの清渓川 テーマパーク化する都市 東京の色彩と広告) 第2部 計画とユートピア(アジア・メガロポリスの建設と破壊―香港・上海・深〓(せん) 押井守の未来都市 幕張はいかにつくられたか 管理空間が生みだす“都市伝説”―ディズニーランド・筑波・都庁舎 ユートピアとしての平壌 過防備都市・再論) [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2010/09/16

視点が良いと思う。確かに景観論争は、独裁国家の様相を帯びているし、善と悪に二分して悪を潰すことを正当化している。 途中、中だるみするが、最後までしっかりと書かれていて好感を持った。五十嵐太郎さんは目の付けどころが良い。今まで見過ごされてきたようなことを意図的に論じるので読者の中で...

視点が良いと思う。確かに景観論争は、独裁国家の様相を帯びているし、善と悪に二分して悪を潰すことを正当化している。 途中、中だるみするが、最後までしっかりと書かれていて好感を持った。五十嵐太郎さんは目の付けどころが良い。今まで見過ごされてきたようなことを意図的に論じるので読者の中でも新たな発見がある。実に刺激的な人だ。他の著作全て読んでみようかと思えるほどの出来。 (『16章の・・・』は微妙だったが。)

Posted byブクログ

2010/07/06

現代の情報化時代における都市の知覚と評価のあり方について述べた本。 芦原義信に代表される、ヨーロッパ都市計画への憧憬を掲げたこれまでの都市の捉え方とは異なる立ち位置をとっている。 これまで美しさをよしとしてきた社会に対し、管理されることでなりたつ「美しさ」に、またそもそも主観によ...

現代の情報化時代における都市の知覚と評価のあり方について述べた本。 芦原義信に代表される、ヨーロッパ都市計画への憧憬を掲げたこれまでの都市の捉え方とは異なる立ち位置をとっている。 これまで美しさをよしとしてきた社会に対し、管理されることでなりたつ「美しさ」に、またそもそも主観によって判断される「美しさ」の定義に疑問を投げかけている。 一元的な解釈ではなく、多方向・多視点的に都市の景観を評価することで、今までとは違う価値感を創造できる可能性があると指摘するような主張には、個人的に共感。 主張が強い一貫性を持っていて、やや言い過ぎ、ぐらいの表現であるがそのため専門外の一般の人でもわかりやすいと思う。

Posted byブクログ

2009/11/10

ざっくりしか読んでないけど、 建築の人ってこういう感じだよねぇって 改めて実感。 いろんな都市の事例が出てきているのが 興味深かった。 特に、幕張と平壌。

Posted byブクログ

2009/10/04

すごくシンプルかつニュートラルな考え方で、読んでいて冷や冷やしなかった。 景観論にきっと答えなんて無いんだよね。 平壌の都市計画の引用の部分が特に面白かったな。 この人の本をもっと読みたい。

Posted byブクログ

2018/08/15
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

以前、五十嵐太郎氏の過防備都市を読んで、「集まって住むことの窮屈さと安心感のバランスが重要」というメッセージを受け取りました。 今回受け取ったメッセージは、この巻末の一文がすべてを語っているように感じました。 口当たりのいい復古的な景観の言説に流されず、現実の多様さをそれぞれが深く考えるきっかけになれば、幸いである。 私は「自らのライフスタイルを度外視して、冷凍保存のような景観を生み出すガイドラインなどつくるべきではない」と思っています。しかし一方で、本書に出てくる普通のまちの「笑えるようなだらしない景観」は、なにか拠り所を求めている気がしてなりません。例えば、先日紹介したまちなみ住宅のススメはひとつの拠り所です。ひとつの建築や建築群がしっかりとした意志を持ってライフスタイルに呼応しながら設計されたとき、そのまちは生まれ変わるきっかけをつかむのではないでしょうか。 景観を語るに、私のベースのイメージはいまだに陰影礼讃のこの言葉です。 美と云うものは常に生活の実際から発達するもので、 暗い部屋に住むことを余儀なくされたわれわれの先祖は、 いつしか陰翳のうちに美を発見し、 やがては美の目的に添うように陰翳を利用するに至った。 (谷崎潤一郎) 生活から逸脱した「美」は劇場的で、刺激を与えてくれる要素ではあるとは思いますが、直輸入した瞬間から陳腐化してしまう宿命にあると感じています。 現実は多様で、その多様性が明日への活力へつながっていくのであり、その生活の実際の中であるべき景観を論じるべきです。色や高さや高速道路といった極論だけがクローズアップされるような状況に流されて、思考停止するような世の中だけにはなってほしくないものです。

Posted byブクログ

2009/10/04

都市が気になる。 私はきちんと整備された、生活観のない都市を美しいとかんじてしまうが、そんな簡単なものではないんだ。下北沢の道路を広くするから、街もちょっと変わってしまうような話を前聞いたけど、ああいうカルチャーで出来上がっているような街を残していくことも大切だよね。 んー都市を...

都市が気になる。 私はきちんと整備された、生活観のない都市を美しいとかんじてしまうが、そんな簡単なものではないんだ。下北沢の道路を広くするから、街もちょっと変わってしまうような話を前聞いたけど、ああいうカルチャーで出来上がっているような街を残していくことも大切だよね。 んー都市を考えるのは、深くておもしろい。

Posted byブクログ

2009/10/04

日本橋の景観再生には賛成の立場をとっていた私に、別の視点を与えてくれた。 カオスな日本、キッチュな日本を客観的に見ることができ、今後の景観論争を考えるうえで参考になった。

Posted byブクログ

2009/10/04

激しく同感!!! こうゆうの考える人私だけじゃなかったんだー!いい景観って果たして何なんでしょうね。

Posted byブクログ

2009/10/04

景観の美に対する認識を考えさせられる。自分もはじめは屋外広告物とかコンクリートや電線だらけの町並みは汚らしいと思っていたが、最近はむしろ修正された町並みの方に違和感を感じる。人々の生活がにじみでている景観が必ずしも美しいとは言わないが親近感が持てる。ランドスケープをデザインするこ...

景観の美に対する認識を考えさせられる。自分もはじめは屋外広告物とかコンクリートや電線だらけの町並みは汚らしいと思っていたが、最近はむしろ修正された町並みの方に違和感を感じる。人々の生活がにじみでている景観が必ずしも美しいとは言わないが親近感が持てる。ランドスケープをデザインすることってどういうことなのかと考えさせられる一冊になった。筑波の都市伝説のことも載ってた。(2006/1/23読了)

Posted byブクログ