八月の路上に捨てる の商品レビュー
この芥川賞受賞作はすごく手堅い。構成もうまく、人間関係の描写も丁寧だと思う。だた、この物書きへの夢を追うフリーターの物語は、多数いるであろう作家を目指す若者なら誰でも書けそうにすら感じてしまうほど新鮮味に欠ける。そして、これと似たようなフリーター文学は、もはや必要ない気がするのだ...
この芥川賞受賞作はすごく手堅い。構成もうまく、人間関係の描写も丁寧だと思う。だた、この物書きへの夢を追うフリーターの物語は、多数いるであろう作家を目指す若者なら誰でも書けそうにすら感じてしまうほど新鮮味に欠ける。そして、これと似たようなフリーター文学は、もはや必要ない気がするのだ。もっとクリエイティビティがほしい。村上龍が芥川賞選評で“「現代における生きにくさ」を描く小説はもううんざりだ。”と書いていたが、ごもっともである。なかなかの作品ではあるが、受賞の意味は希薄だ。
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