プラハ・チェコ の商品レビュー

沖島博美,武田和秀,藤塚晴夫【著】

2010/12/14

００ページ近くもあり、カラー写真が豊富でずっしりと分厚いので、
旅行先に持参するにはちょっと重いかもしれませんね。

しかし内容はとても充実しています。
プラハ、および周辺の観光地の案内はもちろんですが、
チェコ、特にプラハの世界史の中における位置づけ、
文学・建築・美術や音楽の方面からみるチェコ……
そのいずれもが、美しい多くの写真とともに詳しく説明されています。
いままでそれとは意識せずに触れてきた作品の中にも、
チェコにゆかりのあるものがたくさんあったことに驚きました。
「モルダウ」（交響詩「我が祖国」第２楽章）で知られるスメタナはもちろん、
映画「アマデウス」がプラハで撮影されていたこと、
アルフォンス・ミュシャ（チェコ語読みではムハ）がチェコ出身だったこと、
「ロボット」という言葉はチェコ語の「ロボタ（賦役）」から作られた、
チェコの作家カレル・チャペックの造語であること、そしてカフカ、ドボルザーク、
ヤナーチェク（村上春樹「１Ｑ８４」で有名になった「シンフォニエッタ」の作曲者）……

いままでほんとにチェコという国について何の知識も
なかったんだということに気づかされました。

読み応えのあるガイドブックですよ。