三年坂 火の夢 の商品レビュー
良作。独創的で謎に満ちていていい感じ。東京にある7つの三年坂を探すという設定は昔ながらの宝探し的なストーリー設定で堅実味がある。「三年坂」にいろんな謂れを持たせるのも奥深い。
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レトロな味わいのミステリ。様々な謎が散らばっていて、最初は本筋が掴みにくい気もしたけれど。ある程度読み進めばもう気にはなりません。 「三年坂」の名前の由来を探っていく部分が個人的には非常に面白かったなあ。ものすごくどきどきわくわくするというわけではないけれど、勉強したような気にも...
レトロな味わいのミステリ。様々な謎が散らばっていて、最初は本筋が掴みにくい気もしたけれど。ある程度読み進めばもう気にはなりません。 「三年坂」の名前の由来を探っていく部分が個人的には非常に面白かったなあ。ものすごくどきどきわくわくするというわけではないけれど、勉強したような気にもなれて楽しかった部分。そもそも「坂」っていうのは異界との境目でもあるし、魅力的な要素。 「火の夢」の方は、解決を知れば案外あからさまな部分もあったのかな。当然気づきませんでしたが(苦笑)。
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装丁が好きでずっと気になっていました。 明治を舞台にしたミステリ。 ロマンです。 東京に土地勘があったらもっと楽しめるんだろうなぁ。
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三年坂で転んだ」という言葉を残して 不審な死を遂げた兄とその意味を求めていく弟。そして、予備校講師の鍍金先生と 視点が幾つもあるのですが、それら最後にかけて段々と繋がっていくのが 面白いと思う。本の中に散りばめられた伏線が、一つ一つ繋がっていくのは 何て気持ちいいんでしょうねー。...
三年坂で転んだ」という言葉を残して 不審な死を遂げた兄とその意味を求めていく弟。そして、予備校講師の鍍金先生と 視点が幾つもあるのですが、それら最後にかけて段々と繋がっていくのが 面白いと思う。本の中に散りばめられた伏線が、一つ一つ繋がっていくのは 何て気持ちいいんでしょうねー。鍍金先生が好きですわ(笑)これまた最後の 押しが甘い気もしたのですけど、普通に面白いと言える作品でございました。
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綾辻が推してたから読んだのにかなりの期待はずれ。面白くなる要素はあるのに話の展開が歪だったり、オイシイキーワードを殺してたり。主人公が謎解きに固執する理由もよく分からないまま話の都合上、と言った形で展開したり。ああもう、この馬鹿。頭悪いなら勉強しろよ。ミステリも自己完結した模様。...
綾辻が推してたから読んだのにかなりの期待はずれ。面白くなる要素はあるのに話の展開が歪だったり、オイシイキーワードを殺してたり。主人公が謎解きに固執する理由もよく分からないまま話の都合上、と言った形で展開したり。ああもう、この馬鹿。頭悪いなら勉強しろよ。ミステリも自己完結した模様。あくまで乱歩時代のミステリ仕様。
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第52回江戸川乱歩賞受賞作。 物語の舞台は、20世紀を目前にし、大きく新しく変わろうとする明治時代。 「三年坂で転んでね」と、謎の言葉を残して死んだ兄の死の真相を探るべく上京し、受験勉強をしながら三年坂を探す実之の物語「三年坂」と、予備校の英語講師で洋行帰りの高嶋鍍金(メッキ)...
第52回江戸川乱歩賞受賞作。 物語の舞台は、20世紀を目前にし、大きく新しく変わろうとする明治時代。 「三年坂で転んでね」と、謎の言葉を残して死んだ兄の死の真相を探るべく上京し、受験勉強をしながら三年坂を探す実之の物語「三年坂」と、予備校の英語講師で洋行帰りの高嶋鍍金(メッキ)が、東京全体を焼き尽くすことができる発火点を探る「火の夢」の2つの物語が交互に語られ、この2つの物語がどう結びつき繋がり謎が解けるのか、その興味で最後まで読んでました。 「三年坂」のパートは、江戸から明治へ移行する際に没落した士族事情、庶民の日々の暮らしぶりや台所事情なぞ詳細すぎるほど詳細に描いて、明治に生きる青年実之の青春小説として読めるところが良かったー。正直、明治時代にも予備校があったなんて、知りませんでした。 そして東京それ自体にも。「火の夢」のパートで指摘されるまで「坂の多い都市」という観点から、眺めたことがなかったかも。 途中中だるみしたり(も少し詳細な地図が、冒頭に欲しかった/涙)、設定が活かしきれていなかったり、非常に思わせぶりだった「三年坂」が案外と…だったりがあったものの、最後に明かされる真相には、胸がじーんと熱くなりました。 大きく変貌しようとする時代だから、それゆえの変わりゆくものへの哀惜の念、、、。 とにかく、読んでいる間じゅうずっと、明治の東京に生き、まるで体験しているかのようだった。作者によって描き出される明治の東京の、なんと魅力的なことか!ぜひまた作品を読んでみたい!!! そしてこの本を片手に、東京三年坂めぐりツアーをしてみたくなった…のは、私ぐらいでしょうかねえ(汗)。
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大火の中を疾走する俥曳き。「これは全て夢か?」、三年坂で俥夫は囁くように言った。内村実之は父と兄の謎を追う。その鍵は「三年坂」。三年坂と火の夢が交互に現れるように高嶋鍍金もまた大火の謎を追っていた。二つの線は何処かで交わるのか。そして、謎は解明されるのだろうか。
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設定はよかった。だけど、展開としてあまりにご都合主義すぎる。明治時代とはいえ、東京にだってたくさん人はいただろうに、そう偶然に、関係者にばかり会うだろうか? 例えば保谷家の志野とか、道でしゃがんでいただけの頭巾の女とか…。あり得ない。そして内村兄弟が命をかけてまで知りたい謎だった...
設定はよかった。だけど、展開としてあまりにご都合主義すぎる。明治時代とはいえ、東京にだってたくさん人はいただろうに、そう偶然に、関係者にばかり会うだろうか? 例えば保谷家の志野とか、道でしゃがんでいただけの頭巾の女とか…。あり得ない。そして内村兄弟が命をかけてまで知りたい謎だったろうか、あの坂の謎は…。
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東京から、大怪我をして帰ってきた兄が、 「三年坂で転んでね。。。」という言葉を残して死んだ。 弟は、兄の死の真相と、行方不明の父を探すため上京するのだが。。。 明治の東京の坂を舞台として、 帝都を炎に包もうとする、大陰謀をめぐるミステリー。 最初は、地名がたくさん出てきて、方...
東京から、大怪我をして帰ってきた兄が、 「三年坂で転んでね。。。」という言葉を残して死んだ。 弟は、兄の死の真相と、行方不明の父を探すため上京するのだが。。。 明治の東京の坂を舞台として、 帝都を炎に包もうとする、大陰謀をめぐるミステリー。 最初は、地名がたくさん出てきて、方向音痴の私には、 どこがどうなってるのか、さっぱりわからなくて。。。 でも、江戸川乱歩賞だから。。。と、頑張って読み進めていくと、 大火事の後、車引きが走り回っていたのはなぜか? 東京にいくつも存在する三年坂の秘密とは? 兄は、なぜ死ななければならなかったのか? 父の行方は? 疑問が渦巻いて、どんどん、面白くなってきます。 思いがけない犯人にも、へぇ〜。。。って感じ。
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「三年坂で転んでね」―そう言って兄は死んだ。火の街を疾走する謎の人力 俥夫。「隠された坂」が背負う運命とは?第52回江戸川乱歩賞受賞作。
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