1,800円以上の注文で送料無料

誘惑される意志 の商品レビュー

3.4

20件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    5

  3. 3つ

    7

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2018/10/20

私は何故ダイエットを決意しているのにおやつをを食べてしまうのか。 何故運動しようと思っているのにサボってしまうのか。 何故、明日朝早起きして家の掃除をしようと思っているのに夜更かししてしまうのか。 こういった心の葛藤を双曲線割引(遠い将来のことほど価値を過小に見積もること)理論...

私は何故ダイエットを決意しているのにおやつをを食べてしまうのか。 何故運動しようと思っているのにサボってしまうのか。 何故、明日朝早起きして家の掃除をしようと思っているのに夜更かししてしまうのか。 こういった心の葛藤を双曲線割引(遠い将来のことほど価値を過小に見積もること)理論で説明してくれる本。 さらに、今日は上司に怒られてストレスがたまってるから一口だけ甘いものをとか、ちょっとだるいから運動はお休みとか、「今回だけ特別」といういいわけを何故持ち出してしまうのか。についても解説。 さらにさらに、例えば、「この一口を食べたら人生の落伍者だ」位の決意をしたとして、言い訳に負けてしまったら、次回からその一口を避けることはほとんど不可能であること、でもこの言い訳に負けず、以降脅迫観念的におやつを一口も食べなくなってしまったらそれは不自由な人生だというようなことまで書かれています。 経済学者らしく、現象の分析に優れていても、では誘惑に負けないでかつ自由な人生を送るためにはどうしたらいいのかということには触れられていない。 しかし、この本、大変読みにくいです。何度途中でやめようと思ったことか。 痛みに関する部分は全然理解できなかったなぁ。 最後に訳者の解説を読んだら自分が読み取った内容とほとんど同じだったのでほっとした程です。 それでも、苦労して読んで、最後の解説でほっとするというのはなかなか読み切ったという満足度の高い読書経験だったかもしれません(笑)。

Posted byブクログ

2018/09/16

訳者も書いているが、縦横無尽に論理を展開するのでついていくのに一苦労である。異時点間交渉、双曲割引などの原理は興味深く、意志が異時間点の交渉の過程そのものであり、単一の器官や現象ではないという仮説は一部納得できるところもある、が今ひとつ強引に感じてしまう。 それと強迫性障害や依...

訳者も書いているが、縦横無尽に論理を展開するのでついていくのに一苦労である。異時点間交渉、双曲割引などの原理は興味深く、意志が異時間点の交渉の過程そのものであり、単一の器官や現象ではないという仮説は一部納得できるところもある、が今ひとつ強引に感じてしまう。 それと強迫性障害や依存症、拒食症などを双曲割引の合理性から説明するのは、それらの疾患の病理をあまりに浅くみているように感じる。筆者は精神科医とのことではあるが。

Posted byブクログ

2017/11/14

なぜダイエットが成功しにくいのか。 未来の期待する体型より、目の前の空腹を満たすご飯やスウィーツの方が魅力的に感じてしまう・・・これが人間。 一方で、意志を持つのも人間。意志の力で食べることをコントロールもできる。 ただし注意する点がある。人によってはダイエットの成功体験が祟っ...

なぜダイエットが成功しにくいのか。 未来の期待する体型より、目の前の空腹を満たすご飯やスウィーツの方が魅力的に感じてしまう・・・これが人間。 一方で、意志を持つのも人間。意志の力で食べることをコントロールもできる。 ただし注意する点がある。人によってはダイエットの成功体験が祟って、食べ物を悪のように感じてしまい拒食症に陥ってしまうことが。 あまり意志を強く持ちすぎて自分を自分ルールでしばると、環境の変化に柔軟に対応できなくなる。 適度に、ムキにならず、ほどほどに

Posted byブクログ

2016/05/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

<訳者解説だけ読めばよいかもしれない> なぜ人は、各種選択肢価値をパッと計算してスッパリ意志を決められないんだろう?或は決意を撤回し、再撤回し、逡巡するんだろう?なぜ自由意志はなぜ何故自由なんんだろう? 「意志の副作用」 強い意志を持つためには、言い逃れの余地のない「強いルール」や「カテゴリー」を定めるのが有効だ。ところが、硬直化し過ぎると環境変化に柔軟に対応できなくなる。ダイエットを続ずにはいられない拒食症の様な状況をもたらす。 一番良いのは気に病まず中庸を保つことだが、意志はこうした曖昧なルールよりは、明確な白黒つけやすいルールを好んでしまう。意志に頼ると、こうした本当に自分のためになる選択がかえってできなくなることだってある。 意志の働きにより合理性が高まったために、満足度が減ってしまう行動というのも沢山有る。例えば「旅行」。効率の高い輸送手段ですぐに目的地に到達できるようになったら、旅全体で得られる満足度は半減する。 映画でも、前段での仕込みがあって初めて結末が効果を発揮する。ビデオで前段を早送りしても結末で得られる満足も減ってしまう。或は、旅行や映画やその他でも、結果が予想できないということがしばしば満足度に大きく影響する。 殻付きの蟹が旨いのは、チマチマほじくって食う事で目的に簡単に到達できないようになっているからだ。 結論: 自分の中での葛藤を今一度見直して、衝動に負けず、一方で柔軟性をもった選択がでいるように客観視するのに本書は役立つ。

Posted byブクログ

2014/12/29

こういう本が時々10冊、100冊に1冊あるから、読書がやめられない。つまり、良質の本も駄本も活字中毒を加速させると説明する本。

Posted byブクログ

2014/03/30

 人はなぜ「欲望に負けて」飲み過ぎたり、麻薬にはまったり、パチンコで身上つぶしたりするのか。ああ、意志の力のなんと弱いことよ。合理的に行動できるならけっしてしないことを、「あのときはあれがいいことだと思ったんだ」とやってしまう、それも繰り返し。どーしてオレってこうなのか……ってこ...

 人はなぜ「欲望に負けて」飲み過ぎたり、麻薬にはまったり、パチンコで身上つぶしたりするのか。ああ、意志の力のなんと弱いことよ。合理的に行動できるならけっしてしないことを、「あのときはあれがいいことだと思ったんだ」とやってしまう、それも繰り返し。どーしてオレってこうなのか……ってことを教えてくれるというのが本書。いやー知りたい、それ知りたいよ。  この本は「双曲割引」というたったひとつのツールを利用して、「なぜ人は目先の誘惑に弱いのか」ということを説明する。それはかんたんに言っちゃうと、目の前の利益ほど巨大に見えるという法則が働いているから。なんだけど、その説明がおもしろすぎる。  とくにおもしろい部分は、第3章の30ページ。そこんとこだけでもホント、目から落ちすぎる鱗で掃除機がいるくらい!  ただ、あまりにいろんなことを説明しようとしすぎて、長い。いや、さすが訳が山形浩生だけあってわかりにくくはないけど。オレは4章くらいまではじっくり読んだけど、あとのほうは各章の「まとめ」が親切なので、そこを読んでわかった振りをした。オススメは(ふつうそうするだろうけど)さきに訳者解説を読んでだいたいのアタリをつけること。  人間というものが、けっしてあらかじめ意志強く作られているのではなく、さまざまな欲求の寄せ集めでできているのだということに、まず安心する。目の前のえさに釣られ、先のことは適当に割り引きつつ、なんとか長期的にいちばんお得な選択肢を選ぼうとしているけなげな奮闘ぶりに、ちょっとほほえましさを感じる。この本を読んだところで意志堅固になれるわけじゃないと思うが、弱さを嘆き、阿呆を呪うだけではなく、そのしくみについてのおもしろい仮説を考えることで、すこし自分の中の「わがままな小人さんたち」に親しみを持てるようになった気がする。

Posted byブクログ

2013/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

チェック項目1箇所。なぜ生活が豊かになったにもかかわらず人々は欲求不満をかえってつのらせたりしているんだろう、意志を持ったことが本当に人間にとって幸せだったのか? 下手をすると、その害のほうが便益よりも大きいことだってあるんじゃないか? (意志決定の科学の根底にある二重背反とは? 中毒とは間違った選択? 普通の選好?)……自己破壊的な行動の謎は二種類の説明で生み出したか、どちらも十分とはいえない、技術力によって、飢えや寒さや病気や退屈すら克服できるようになった今、人が自分で自分の足を敢えて引っ張りたがるという傾向はなおさら不思議さを増している、中毒が治った元中毒者であっても何が起きるかわかっているのに喜んで再中毒したりする。 (意志力が裏目に出るとは?)……関心や記憶をブロックしたら重要な情報を見逃すかもしれない、感情をつぼみのうちに摘んでしまえば、冷酷な人間になってしまう。 (意志力の副作用とは?)……意志力は通常、まったく問題のない天の恵みだと思われていて、感情的な即時性の喪失、行動の特定部分におけるコントロール放棄、自分の動機に対する盲目性、細かい報酬への応答力低下といった異常な症状とは何も関係ないと考えられているが、これは危険な認識不足だ。

Posted byブクログ

2013/04/05

本文は、意味不明。 最後の訳者解説でなんとか理解でき救われるという不思議な本。 訳者のくだけた解説が面白い。 人は、遠くの希望よりも目の前にある誘惑に弱いということ。 合理的になり過ぎるとかえって楽しめなくなる。 本書は役に立つ・・・・・かもしれないと締めくくっている。

Posted byブクログ

2013/03/18

・短期的な利益が長期的な利益を駆逐 ・自分ルールも行き過ぎれば強迫観念になる ・全体としては凄く読み辛い。著者が伝えたかったことはなんだろう

Posted byブクログ

2012/06/03

書かれている内容は興味深い。未来の価値を双曲割引してしまう癖があると自滅的な行動をとりやすい、というのは納得感もある。ただ、なんといっても文章が読みにくい!訳者のあとがきはあれだけ読みやすいのだから、原文が難しいのだと思うけど… というわけで星3としました。しつこいけど、主張はか...

書かれている内容は興味深い。未来の価値を双曲割引してしまう癖があると自滅的な行動をとりやすい、というのは納得感もある。ただ、なんといっても文章が読みにくい!訳者のあとがきはあれだけ読みやすいのだから、原文が難しいのだと思うけど… というわけで星3としました。しつこいけど、主張はかなり、面白いです。

Posted byブクログ