シュガー・ザ・キッドの兄弟 の商品レビュー
心に傷をもつ刑事と過酷に生きてきた少女。沖縄を舞台にしたハードボイルドストーリー。 この小説の面白いのは、純文学的な雰囲気を出しているところですね。ごくありふれた刑事もののストーリーになんともいえないシュール感を持たせてくれています。 ミステリーではなく、ハードボイルド小説とし...
心に傷をもつ刑事と過酷に生きてきた少女。沖縄を舞台にしたハードボイルドストーリー。 この小説の面白いのは、純文学的な雰囲気を出しているところですね。ごくありふれた刑事もののストーリーになんともいえないシュール感を持たせてくれています。 ミステリーではなく、ハードボイルド小説として受けとめるべきかな。 女性作家でこういうものを書くというのもなんだか新鮮です。 「自分の痛みではない痛みに想いを馳せる力が、そのひとの人間としての深さだと思う。それがそのひとの愛情の深さだと思う。その深さや大きさは、甘い人生からは決して生み出されないものだと思う」 この少女の台詞が妙に心に残りました。
Posted by
- 1