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ヴェサリウスの柩 の商品レビュー

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7件のお客様レビュー

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2018/09/22

第16回鮎川哲也賞受賞作。解剖学教室を舞台にした珍しいストリー。余程この分野に詳しくないと書けないテーマ。賞選評でも、少し触れているが、この作品はむしろ、乱歩賞ではないだろうか? 少し不思議な気がしたのが、復讐の動機だ。罠にはめられて大学を追い出された事になっているが、その代わり...

第16回鮎川哲也賞受賞作。解剖学教室を舞台にした珍しいストリー。余程この分野に詳しくないと書けないテーマ。賞選評でも、少し触れているが、この作品はむしろ、乱歩賞ではないだろうか? 少し不思議な気がしたのが、復讐の動機だ。罠にはめられて大学を追い出された事になっているが、その代わりに、町の病院を開設する程のお金の提供を受けているので、19年もかけて復讐をするほどの動機なのだろうか?しかもその為に、子供をたくさん作ってまで。そのサポートに複数の愛人を作ってまで…… マアーいずれにしても、面白かった。

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2016/03/08
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※このレビューにはネタバレを含みます

解剖実習中“ご遺体”の腹から摘出された一本のチューブ。 その中には、研究室の教授を脅迫する不気味な詩が封じられていた。 「園部よ私は戻ってきた。今ここに物語は幕を開ける…」。 動揺する園部。 彼を慕う助手の千紗都は調査を申し出るが、園部はそれを許さない。 しかし、今度は千紗都自身が、標本室で第二の詩を発見してしまう。 「黒い絨毯の上で死者は踊り生者は片腕を失うだろう…」。 事務員の梶井に巻き込まれる形で調査を始めた千紗都は、チューブを埋め込んだ医師を突き止める。 だが、予想外の事実に千紗都は困惑した―その医師は十九年前に自殺していたのだ。 (アマゾンより引用) 面白かった(*^ω^*) 黒幕は予想通りやったけど( ´ー`) ちょっと気持ち悪い表現があって、その場面を想像すると気が滅入る( Д |||) 内容も凝ってて良かった(*´∀`*)

Posted byブクログ

2010/10/01

東都大学医学部の解剖実習中に、「ご遺体」の腹部から一本のチューブが発見された。 その中には、研究室の教授・園部を告発、脅迫する不気味な詩が封じこめられていた。 その後、標本室で第2の詩が発見され、詩のとおりに事件が起きる。 事務員・梶井に巻き込まれる形で調査を始めた教官の千紗都は...

東都大学医学部の解剖実習中に、「ご遺体」の腹部から一本のチューブが発見された。 その中には、研究室の教授・園部を告発、脅迫する不気味な詩が封じこめられていた。 その後、標本室で第2の詩が発見され、詩のとおりに事件が起きる。 事務員・梶井に巻き込まれる形で調査を始めた教官の千紗都は、チューブを埋め込んだ医師を探り当てるがその医師は19年前に自殺していた。 ドクター・ヴェサリウスの遠大な計画とは!? 第16回鮎川哲也賞受賞作品です。 物語の全編に漂う「死」の匂い。 ドクター・ヴェサリウスの奇行とその気の遠くなるような計画への執念。 そして多数の「ご遺体」と死体プール。 鮎川哲也賞というより、乱歩のイメージに近かったです。 特に死体プールの描写の気持ち悪さといったら!かなりヤバイです。 全体的に非常に地味な印象。あまり動きもなく、キャラも地味。 謎解き部分も犯人の独白が頼りで探偵小説としては物足りませんでした。 千紗都のトラウマの解決などもとってつけたようでしたし。 ですが、ドクター・ヴェサリウスの奇行の意味などとてもよく考えられている作品だと思いました。 人体をタイムカプセル代わりに使う、という発想にも驚きました。 読んでいる間は引き込まれましたが、残念ながら、次回作を読みたい!と熱烈には思いませんでした。 やっぱり地味だからかなぁ。

Posted byブクログ

2009/12/29

解剖学部を舞台にしたミステリ。解剖学に特殊な知識や用語がいろいろと出て来ますが、分かりやすく、鬱陶しくない程度に勉強した気になれます。 ストーリーは、サスペンス感抜群。そんなにばしばしと事件が起こるわけでもないのだけれど、緊迫感は持続したまま読めます。トリックはそんなにないのだけ...

解剖学部を舞台にしたミステリ。解剖学に特殊な知識や用語がいろいろと出て来ますが、分かりやすく、鬱陶しくない程度に勉強した気になれます。 ストーリーは、サスペンス感抜群。そんなにばしばしと事件が起こるわけでもないのだけれど、緊迫感は持続したまま読めます。トリックはそんなにないのだけれど、あの人の仕掛けた時限装置はある意味、究極のトリックかも。かなり突飛で現実感がないともいえるけど。これには驚かされました。 犯人はなんとなく分かったけど。それだけじゃ済まなかったな。ラストまで油断は禁物です。

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2011/09/30

おもしろかった。賞を受賞されているため批評も載っている。私は難しいことはわからないけど、気に入っている。 数年後、再び読んでます。 なんと、昔これをおもしろいと感じた私。 再読で、なんとも気持ち悪いホラー的な恐ろしさを感じます。 ミステリーだと思うから読めます。 ああ、こわい。

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2009/10/04

 第16回鮎川哲也賞受賞作  だそうですが、鮎川哲也賞って、どんな賞なのか知りませんでした。巻末の講評を読んでみるとミステリの賞らしいです。  でもこの話はミステリというより、サスペンスドラマみたいでした。謎解き要素はほとんどない。事件が起こるので謎はありますけど、それが解き明...

 第16回鮎川哲也賞受賞作  だそうですが、鮎川哲也賞って、どんな賞なのか知りませんでした。巻末の講評を読んでみるとミステリの賞らしいです。  でもこの話はミステリというより、サスペンスドラマみたいでした。謎解き要素はほとんどない。事件が起こるので謎はありますけど、それが解き明かされる過程は、主人公が謎を解いたんじゃなくて時がきたから自然とわかったという雰囲気。  解剖学教室を舞台にした事件ということで、気味が悪いというと語弊があるかもしれませんが、独特の雰囲気がありますし、犯人の男の変人ぶりも興味深く、それなりにさくさく読めました。  欠点は、探偵役側に魅力がないってことでしょうか。主人公の女性のトラウマとか、あれは必要だったのか疑問。主人公より積極的に謎解きに関わる男もうすっぺら。なんでそんなに熱心なのかよくわからないし。その薄さが魅力につながるかといえばそうでもないし。  事件の出だしは面白かったけど、つかみだけがよくてもなあ、と思いました。

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2009/10/04

発端は最高なんだけど、ここまで偶然に頼った仕掛けが成功することをあり得ると思うか、あり得ないと思うかで判定が分かれるだろう。僕はあり得ないと思った。主人公の女性はステレオタイプで感情移入できず、結末も意外性がないでは救いようがない。こんなのが鮎川哲也賞を受賞して、本当にいいんだろ...

発端は最高なんだけど、ここまで偶然に頼った仕掛けが成功することをあり得ると思うか、あり得ないと思うかで判定が分かれるだろう。僕はあり得ないと思った。主人公の女性はステレオタイプで感情移入できず、結末も意外性がないでは救いようがない。こんなのが鮎川哲也賞を受賞して、本当にいいんだろうか?

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