甲賀忍法帖 の商品レビュー
バジリスク甲賀忍法帖のアニメを見ていたので、内容は知っていた。 まず、1958年にこの話が連載されていたという事に素直に驚いた。 浅田次郎の後書きにもあるように、非日常へ吸い込まれる感覚。 弦之助と朧の思いとは裏腹に、歯止めの効かなくなってしまった忍者達。 それぞれの能力はとても...
バジリスク甲賀忍法帖のアニメを見ていたので、内容は知っていた。 まず、1958年にこの話が連載されていたという事に素直に驚いた。 浅田次郎の後書きにもあるように、非日常へ吸い込まれる感覚。 弦之助と朧の思いとは裏腹に、歯止めの効かなくなってしまった忍者達。 それぞれの能力はとても強力で、誰が誰をどんな方法で倒すのかに毎回ワクワクさせられた。 特に好きなキャラクターは如月左衛門と薬師寺天膳。 薬師寺天膳の無敵の悪党っぷりには敵ながらあっぱれ。 最高のエンターテイメント小説でした。 また、これを読んでみてアニメバジリスク甲賀忍法帖の映像化の凄さに驚いた。先にアニメを見ていたから頭の中で映像が浮かんだが、これを漫画化したせがわまさきさん、アニメ化したGONZOに大きな敬意を表したいと思います。
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バジリスクから原作に興味を持ったので手に取ってみた。 思ったよりあっさりした表現で読みやすい。(時代小説であるが現代風の表現が多くイメージしやすい) ところどころに聞き馴染みのあるセリフがあり、楽しめた。 これが60年以上前に書かれたものというから非常に驚いた。最近の作品と...
バジリスクから原作に興味を持ったので手に取ってみた。 思ったよりあっさりした表現で読みやすい。(時代小説であるが現代風の表現が多くイメージしやすい) ところどころに聞き馴染みのあるセリフがあり、楽しめた。 これが60年以上前に書かれたものというから非常に驚いた。最近の作品と言っても遜色ないくらい時代を感じさせない作品。
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数ある山風忍法帖の中でも,1.2を争う一冊だと思う。 選ばれた双方の精鋭各10人。思いもよらない忍法の数々。どこからそんなアイデアが湧き出てくるのか。脱帽です。 史実から、勝つのはどちらか最初から判ってるのですが、最後の一文まで見逃せません。
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話も面白いんだけど、一文一文が時に艶やかであり時に悲しさがあり、時に妖しさがあり…どの文を取っても声に出して読みたい日本語‼︎という感じだった。 私が一番心に残った文章はこちら。 「その悲恋の屍が、青い月明の駿河灘へ、黒髪をもつれさせつつ漂い出したとき──そこまで悲しげに追ってきた鷹は、反転して北へとび去った。足につかんだ巻物に、甲賀伊賀の精鋭二十人の名は、すべてなかった。」
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60年以上前の作品だが全く古さを感じさせない。甲賀10人、伊賀10人のチーム戦やそこにロミオとジュリエット的な要素があったりと、最後まで飽きさせない展開だった。発表当時の漫画界はまだ劇画ブーム以前だと思うが、この作品がその後の漫画、アニメに与えた影響は計り知れないと思う。令和の今...
60年以上前の作品だが全く古さを感じさせない。甲賀10人、伊賀10人のチーム戦やそこにロミオとジュリエット的な要素があったりと、最後まで飽きさせない展開だった。発表当時の漫画界はまだ劇画ブーム以前だと思うが、この作品がその後の漫画、アニメに与えた影響は計り知れないと思う。令和の今まででなぜ読んでいなかったんだろうと後悔した。
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おお、これは読むSFX! 想像力がはじけるね。 しかもストーリーの展開もおもしろい。ちっとも古くない。うわさ通りだった。 「忍法」、このおもちゃっぽいカテゴリーを大人が読んで堪能する。 奇想天外の描写も魅力あるのだから、恐いようである。 40年以上読み継がれるわけがそこにある...
おお、これは読むSFX! 想像力がはじけるね。 しかもストーリーの展開もおもしろい。ちっとも古くない。うわさ通りだった。 「忍法」、このおもちゃっぽいカテゴリーを大人が読んで堪能する。 奇想天外の描写も魅力あるのだから、恐いようである。 40年以上読み継がれるわけがそこにあるのだろう。 定評のある作家山田風太郎と承知していた(最近だが)にもかかわらず再認識。 「SINOBI」として最近映画化された。 なるほど現代映像処理がぴったりあうだろうと私でも思う。 かるくて、面白くて、色っぽくて、厭きさせない。元祖エンターテイメントの小説なのだ。 作品は沢山あるそうだから、これからも取り混ぜて読みたい。
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説明不要の極上エンタメ作品。 伊賀、甲賀の忍者20人全てが違う術を使い、 様々な戦い方をする。 私が好きだったのは陽炎。 男と契り情欲が湧くとその息で相手を殺してしまうのだ。 なんと切ない技なのか。
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2019年10月22日、読み始め。 2019年11月1日、読了。 今回読んだ作品は、たまたま図書館で手にしたものだが、この作品を原作にしたアニメもあるとのこと。それなりに楽しく読めたので、まあ良しとします。
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サブカルチャーで一大ジャンルを成している『異能力バトル』は、ここからはじまったと言ってもよいでしょう。 アニメもおもしろかったなあ。 ちなみに同作者の、偉人を蘇らせて戦う『魔界転生』は、元祖『Fate』ですね。(パクリだと言っているわけじゃないので、誤解なきよう) 敬意を表して...
サブカルチャーで一大ジャンルを成している『異能力バトル』は、ここからはじまったと言ってもよいでしょう。 アニメもおもしろかったなあ。 ちなみに同作者の、偉人を蘇らせて戦う『魔界転生』は、元祖『Fate』ですね。(パクリだと言っているわけじゃないので、誤解なきよう) 敬意を表して、FGOは山田風太郎を英霊にしてはいかがでしょうか?
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山田風太郎の送る忍法活劇帖。家康の跡目争いに巻き込まれた伊賀と甲賀。一癖も二癖もある忍者たちが、己が才能を賭けてぶつかり合う! 秀逸なのはやはり戦闘描写だろう。能力こそ、今の時代から見れば目新しいものはないが、それも当然で、これがほぼ元祖のようなものだからである。まさに奇想といって差し支えない能力であり、その異形異様さと相まって頁を繰る手が止まらなくなる。白眉なのは戦闘のリアリズムであり、不意打ち騙しうち上等で、能力の相性に運否天賦が掛け合わさり、勝負はほぼ一瞬で決まる。そこには引き伸ばしのようなダラダラした戦闘はなく、またお互いの能力の品評会のような闘いでもない。そこにあるのはまさに命のやり取りのみであり、凡百のバトル漫画やラノベにありがちな無駄な戦闘は一切ないのだ。それがいい。また能力を紹介する際のアジテーションも上手く、ケレン味たっぷりの口上は読んでてゾクゾクするものばかりである。この強引な語り口は西尾維新や奈須きのこなどの伝奇作家にしっかりと受け継がれており、今の時代に読んでも遜色なく、その魔術的な語り口は様々な読者を魅了するだろう。かくいう自分もこの一冊ですっかりとりこになってしまった。文章も時代小説の皮こそ被っているものの、実態は突飛な異能バトルもので、時代小説の雰囲気をぎりぎり崩さない程度に「遊んでいる」文章だ。この山田風太郎の遊びに付き合わされるのが一番の楽しみだろう。 能力として面白かったのはやはり薬師寺天膳だろう。不死の能力という謂わばチート能力だが、これが実にいいスパイスになっており、早めに能力が分かったのにラスボス感が消えなかったのが素晴らしいと思った。仕留めきれてないことは読み手なら分かるわけだが、それで萎えるどころか「志村、後ろ!」のような誘い受けの妙にまで達している。ラスボスとトリックスターを同居させたことこそが一番凄いところかもしれない。また不死の能力を持つくせにどこか俗っぽく、隙あらば朧を犯そうとする下衆さが実に良かった。細菌だとハンター×ハンターのカミーラが似たような能力(ネコノナマエ)だったわけだが、不死系の能力は人間性が傲慢になるというのは結構リアルだと思う。 あと、吐く吐息が毒になる陽炎や変身能力の如月左衛門なども、元の能力に見合った活躍ぶりで胸がすく思いがした。普通の異能バトルだと噛ませ犬に扱われる類の能力だが、普通に考えて毒と变化が弱いはずがない。また戦闘能力でいえば最強である筑摩小四郎のカマイタチを起こす能力も、不意打ちでやられてしまうという塩梅もよく、普通にやれば勝てるわけだが、それは正々堂々とした勝負の場の話で、相手の能力が分からず、また多数対多数だとやはり勝負はわからない。見せかけの強さにばかりこだわっていると、その異常なまでのあっけなさに驚くことになるだろう。凝った能力よりも、やはり使い方とシチュエーションの妙味である。相手の死を利用した変身能力者が、相手が生きていたことで計画が破綻するという転がし方には舌を巻いた。あと、双方の頭領が能力バトルを根幹から揺るがす催眠能力と無効化能力だったのも個人的にはポイントが高い。能力バトルだと忌避されがちなこの二つの能力を使いつつ、しっかりと等価値でバランス良く扱う腕はまさに神の御業だろう。 初めて読んだ山田風太郎作品だったが、もっと早く読めばよかった。できれば学生の時に読みたかった気がするが、今読んでも全然遅くはない。次は『魔界転生』を読みたい
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