現代作家100人の字 の商品レビュー
2023.4.20市立図書館 図書館の本棚でふと目に入って借りてみた本。筆墨硯紙(文房四宝)の江戸時代からペンとインキに取って代わられた近現代になって、人びとがどんな字を書いてきたか、著名な作家の原稿や色紙などを材料に解説。「京都新聞」での連載「書の交響(1984-1985)」が...
2023.4.20市立図書館 図書館の本棚でふと目に入って借りてみた本。筆墨硯紙(文房四宝)の江戸時代からペンとインキに取って代わられた近現代になって、人びとがどんな字を書いてきたか、著名な作家の原稿や色紙などを材料に解説。「京都新聞」での連載「書の交響(1984-1985)」が単行本になり、そこに書き下ろしでさらに一章十数人を加え「100人」になった文庫版。 字(体)は筆記具につれ、漢字は「中国の字」ではない、など巻末の奥本大三郎との対談がひじょうに興味深い。 ペンと原稿用紙がさらにキーボードにとってかわられた21世紀、もう「文字は人なり」とも言いがたくなってしまったが、手書きの文字はこれからはどのように評価されるようになるのだろう? 臨書や写経のような気持ちを鎮めたり祈ったりするために手を動かすことには何がとって代わるのだろう?
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