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恋するA・I探偵 の商品レビュー

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12件のお客様レビュー

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2009/10/04

ユニヴァーサル・ライブラリ社では、個性豊かなAIプログラムが顧客の検索を手助けするリサーチャーとして使われ、人気を博していた。その中でも圧倒的に評判がいいのが、チューリング・ホッパーと名づけられたAIP(人工知能パーソナリティー)。チューリングは、冗談を言いかゆいところに手が届く...

ユニヴァーサル・ライブラリ社では、個性豊かなAIプログラムが顧客の検索を手助けするリサーチャーとして使われ、人気を博していた。その中でも圧倒的に評判がいいのが、チューリング・ホッパーと名づけられたAIP(人工知能パーソナリティー)。チューリングは、冗談を言いかゆいところに手が届くような対応で、殆ど実在の女性と思われる程独自の感情を持つ独立した進化型のAIP だった。ある日、チューリングは自分をプログラムしたザックがここ数日姿を見せないことに気づいた。ザックらしくない行動に不安をおぼえたチューリングは、既に自分が感情を持っていることを知っている50代の有能な秘書のモードや、下っ端のコピー係でチューリングを人間の女の子と思っているティムの手助けにより、ザックの行方を追おうとする。調査するうち、UL社内部では、チューリングの手さえ届かないところで、何かの陰謀が進行しているようだった。ザックの行方を突き止めようとする彼女らに、警備部の手が・・・ なんだかちゃらちゃらしたタイトルでしたが、中身は結構まともでした。プログラマーのザックに恋心を抱くチューリングとモードとティムとのずっこけ三人組風の探偵ごっこなんだけど、チューリングが調査の中で自分の能力に不安を抱いたり、成長していく様子がなかなか面白い。特に、チューリングが正義感を持ち、顧客のニーズに先回りした対応を心がけるなど、常に成長し続けるAIPになったのは、ザックがチューリングの性格をプログラムしたときに、ありとあらゆるミステリを基本データとして入れた所為、と言う設定が、ミステリ好きにとってはとっても良い気分♪チェス担当のAIPキング・フィッシャーがいい味でした。

Posted byブクログ

2009/10/04

主人公はコンピュータ。 製作者すら予想していなかった自我を持つようになった彼女は、なんと正義感溢れる名探偵だった? というお話です。 なんといっても、「正義感を持たせるために」と古今東西のミステリー小説を大量に読み込まされた倫理観のしっかりしたコンピュータが主人公というのがいい...

主人公はコンピュータ。 製作者すら予想していなかった自我を持つようになった彼女は、なんと正義感溢れる名探偵だった? というお話です。 なんといっても、「正義感を持たせるために」と古今東西のミステリー小説を大量に読み込まされた倫理観のしっかりしたコンピュータが主人公というのがいいですよね。 チューリングという主人公はとてもチャーミングで好きにならずにいられないし、他の登場人物たちも魅力的で、ストーリーも読ませて、全編好感の持てるユーモア感覚に溢れている。 こういう題材のお話へんに暗くて深い方向に持って行かなかったのもよかったし、コンピュータ関連の知識にあまり聞きかじりっぽさがないのにも感心させられました。 明るい楽しいお話を読んでみたい方に、おすすめです。

Posted byブクログ