たんじょうびだねちびかばくん の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
かばくんとちびかばくんの3作品中の1冊。 主人公のかばくんが、3歳になる弟のお誕生日のプレゼントを用意するため、試行錯誤するお話です。 可愛い弟のために、素敵なプレゼントを用意しようと張り切るかばくんですが、ちびかばくんが見たことのない、びっくりするようなプレゼントがなかなか思いつきません。悩んでいると、お母さんが作ったお誕生日ケーキにちびかばくんが大喜びする声が耳に届きます。それを聞いて、かばくんも手作りのプレゼントを用意しようと意気込みを新たにします。 張り切ってロボットを作り始めると、それが気になるちびかばくんがどうしても離れてくれません。内緒!と強く言ったことで、喜ばせるものを作るつもりが、あべこべに泣かせてしまい、困ってしまいます。幸い、お母さんがちびかばくんをお昼寝に連れ出してくれ、製作を再開します。なんとか作り上げたロボット。出来に喜び、試しに動かしてみるうちに壊れてしまい、それを修理しようと慌てるうちにロボットは崩壊してしまいます。 ロボットの修理を諦めたかばくん。ちびかばくんのお誕生日プレゼントは、ロボットの手をマイクに見立て、ちびかばくんの大好きな歌を歌ってあげることにしました。 プレゼントは大成功。楽しいお誕生日祝いになった、というストーリーです。 相手のためと思っても、いつの間にか独りよがりになってしまっていること、大人でもあります。そんな様子をとても自然に描き、そこから本当の意味で「相手の喜ぶ」ことを考え抜く姿を見せてくれる一冊だと思います。 そういう意味で、良い勉強のできる絵本だと感じました。 挿絵は、水彩画のような優しい色合いの絵で、かばくん一家の温かい雰囲気が伝わってくるようです。 文章は、ひらがなとカタカナが使われていて、カタカナにふりがなはありません。内容的にも、ぜひ読み聞かせを通じて、かばくんの気持ちや行動について親子でお話してみて欲しいと思います。 【参考】読み聞かせ:2歳0ヶ月
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