鄭成功(上) の商品レビュー
「疾風に告げよ」とい…
「疾風に告げよ」という題名を解名。日本人の血を引く英雄鄭成功の人生をとその幼友達の絵師の視点で描く。 上巻
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「明王朝はもう再興できないのだ。手垢に汚れた、評判の悪い旗ではないか。それはもう再びひるがえることはない。新しい旗を用意するのだ。新鮮で、あかるい、人びとに希望を与える旗。……鄭成功の旗だ!」 2021/12/31読了 金陵(南京)攻略に失敗した鄭成功に、明王朝再興への未練をすっぱり断ち切らせた学友の陳方策の台詞より。中華を漢民族の手に取り戻すのに、明王朝という古い神輿は要らんだろう、自分の王朝を立てよ、と。物語は、1662年の台湾制圧が成し遂げられた所で終わっているが、同年に成功は熱病に罹り死去した模様。結局、自分の王朝は作れなかったが、台湾からオランダ人を追い出し、中国史上の英雄として記憶されることになった。
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鄭成功の物語。時折サスペンス調の出来事が挟まれ、著者が推理小説も得意としていたことを思い出す。 司馬遼太郎が『韃靼疾風録』にて、清朝の歴史を北京入城あたりで記載を終えていたのは、陳舜臣のこの本があったからかもしれないとひとり合点している。清朝の歴史的動きは両著がちょうどよくつなが...
鄭成功の物語。時折サスペンス調の出来事が挟まれ、著者が推理小説も得意としていたことを思い出す。 司馬遼太郎が『韃靼疾風録』にて、清朝の歴史を北京入城あたりで記載を終えていたのは、陳舜臣のこの本があったからかもしれないとひとり合点している。清朝の歴史的動きは両著がちょうどよくつながっている。
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中国の歴史物は人物名が難解。渾名があったり似通った名前が多いので覚えるのに一苦労。 世界史で目にした鄭成功の物語。 まだ大きな動きはないが 最後の最後で兄を謀にかける間際までが描かれる。 この事をきっかけにして彼がどうかわっていくのか、父親との関係など気になる。下巻も期待したい...
中国の歴史物は人物名が難解。渾名があったり似通った名前が多いので覚えるのに一苦労。 世界史で目にした鄭成功の物語。 まだ大きな動きはないが 最後の最後で兄を謀にかける間際までが描かれる。 この事をきっかけにして彼がどうかわっていくのか、父親との関係など気になる。下巻も期待したい。
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