オサムの朝 の商品レビュー
坪田譲治文学賞受賞作で、題名だけは知っていた本。戦後まもない那須の田舎町を舞台にした、著者の自伝的小説。読んでみてよかった。少年期を過ごした時代も土地も違うのに、それぞれの読者に「かつての自分」を、甘酸っぱい郷愁とともに思い出させてくれるのが少年小説のよいところだ。主人公の身の回...
坪田譲治文学賞受賞作で、題名だけは知っていた本。戦後まもない那須の田舎町を舞台にした、著者の自伝的小説。読んでみてよかった。少年期を過ごした時代も土地も違うのに、それぞれの読者に「かつての自分」を、甘酸っぱい郷愁とともに思い出させてくれるのが少年小説のよいところだ。主人公の身の回りの出来事を、家庭崩壊への過程を時間軸に描いている。これを書くまでに、著者にとっては相応の時間を要したということなのだろう。
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