コールセンターの改善手法 COPC入門 の商品レビュー
COPCとは、コールセンターの改善手法として、アメリカで誕生した規格である。 誕生の歴史から、規格の中身、実際の運営と導入事例まで、初心者にわかりやすく解説しています。 日頃、コールセンターの改善を考えているマネジャーやSVであれば、理解するのにそんなに苦労はしないでしょう。 ...
COPCとは、コールセンターの改善手法として、アメリカで誕生した規格である。 誕生の歴史から、規格の中身、実際の運営と導入事例まで、初心者にわかりやすく解説しています。 日頃、コールセンターの改善を考えているマネジャーやSVであれば、理解するのにそんなに苦労はしないでしょう。 実際に規格が誕生したのは、コンタクトセンターをアウトソージングしている企業の共通の問題点にあったそうです。 「コンタクトセンターにおいて、約束されたパフォーマンスが実現されていない」 「予想以上の運営コストがかかっている」 「エンドユーザーからの苦情が絶えない」 「目標にしているパフォーマンスが達成できていない」 という現象に現れていました。(うーん、日本でも同じコールセンター山ほどあるなぁ・・・) そんな問題を抱えていた、本来ビジネス上ではライバルの関係に当たる各社が、同じ問題について解決を目指して協力した結果が、このCOPCという規格との事。 ちなみに各社とは、マイクロソフト、コンパック、インテル、ノベル、デルコンピュータ、アメリカンエクスプレス、L.L.ビーン、モトローラ、ゼロックスの名を馳せた会社達です。 特に面白いなぁと思ったのは、品質に対する着目点が違うと感じた事。 私が今まで経験してきたコールセンターでは、モニタリングをコミュニケータ個人のトークスキルを図る為に実施している事が多かったです。 しかし、ここでは、モニタリングの第一の目的を、「ミスを撲滅すること」に注力しています。 勿論、トークスキルの評価もしますが、その前に致命的なミスを発見する事で、同じ間違いを犯さないように対策を十分に練るロジックと、取り決めが解説されています。 ミスの原因はどこだったのか?を突き詰めることによって、マニュアルの改訂を行ったり、周知徹底をはかったりするわけですね。 確かに、重要な事なのですが、日々の運営に追われているセンターでは恒常的に運営するのは難しいでしょうか。 しかし、ミスという側面からも、トークのスキルという側面からも、今センターがどのような状態にあるのかという事は、入電数・通話時間などのデータだけでははかれません。 モニタリングという悪く表現すると、泥臭い作業が必ず必要です。 そのため、COPCの解説では、顧客の要求から続いて、モニタリング効用の解説がなされています。 その他、サービスレベルマネジメント、量予測とスタッフィング、効率性の追求、スキルマネジメントなど、過去にないわかりやすさで解説されています。 コールセンターマネジャーなら、基本知識として頭の中に入れておきたい1冊です。
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