Excelでできる最適化の実践らくらく読本 の商品レビュー

苅田正雄(著者),中西元子(著者),上田太一郎(著者)

2009/10/04

担当：Hirakawa
対象レベル：中級〜上級
内容：
第1部 最適解を求める(ゴールシークとシナリオで最適解を求める　ソルバーで最適解を求める)
第2部 最適曲線を求めて予測する(最適な近似曲線で予測する　ソルバーで最適な成長曲線を求める　ソフトウェアの品質安定時期を予測する)
第3部 ソルバーで回帰分析もできる(ソルバーで回帰分析もできる　アパート、マンション、テラスハウスの賃料を予測する)

最近エクセル関係の本を読み漁っているがダントツに高評価である。

エクセル力はビジネスの最も基本的な部分だという認識を最近強く持っているのだが、モデリングやソルバーの使い方を詳細に書いている本がなかなかない。その中でようやく見つけたのがこの本である。

私は今まで複雑な計算はほとんどプログラミングを行いこなしていたのだが、エクセルというツールの奥深さとパワフルさに本書を読んで驚かされた。

実践においてはＤＣＦでのシナリオ分析、感度分析、ＩＲＲの最大化、、、数えてもきりがないくらいこれから本書で解説されているソルバーはお世話になると思われるので何度も読み返し使い方を是非マスターしたい。

某社のＭＤに「ＩＢＤでのアナリスト期間中にビジネスのあらゆることをエクセル上でモデリングできるようになりなさい」とアドバイスをもらったのだがこの本はそれを実現するための第一歩になる（だろう）。

本書は解説も平易でわかりやすいので分析ツールとしてエクセルを使いこなしたい人が読むのに適しているが、一方でエクセルの使い方自体を覚えたい人には全く不向きであることを付け加えておく。

ちなみにこの本は売っている本屋も少なく６店目の本屋で見つけたので入手難易度も★×５である（笑）。