墜落まで34分 の商品レビュー
2001年9月11日。アメリカが真珠湾攻撃に勝る衝撃を受けた同時多発 テロが発生した日だ。 知人からの連絡で慌ててテレビの前に走ると、世界貿易センタービル から煙が上がっていた。 延々とテレビ画面に映し出されるツインタワーの映像と、ペンタゴン が燃えているというアナウンス。そ...
2001年9月11日。アメリカが真珠湾攻撃に勝る衝撃を受けた同時多発 テロが発生した日だ。 知人からの連絡で慌ててテレビの前に走ると、世界貿易センタービル から煙が上がっていた。 延々とテレビ画面に映し出されるツインタワーの映像と、ペンタゴン が燃えているというアナウンス。そして、もう1機の航空機がピッツ バーグ郊外へ墜落したようだという情報。 その墜落機、ユナイテッド93便についてのレポートが本書なのだが、 どうも中途半端だ。 乗員乗客とテロリストたちの動きと、当日の機内で何が起こっていた のかを記してはいるのだが機内や管制塔の動きの合間に関係者の証言で 構成した人々の背景が織り込まれているのが邪魔になる。 9.11については人間ドラマとしてはツインタワーへ向かい帰らぬ人と なった消防士たちを追ったハルバースタム『ファイヤハウス』が秀逸 だった。それだけに本書は事件の経過を追うにも、人間ドラマとして 読むにももどかしさが残る。 旅客機がハイジャックされる。航空会社もそれは想定してる。しかし、 そのハイジャック機が空飛ぶ爆弾として使用されるなど、一体誰が 想定出来ただろうか。 上空で人質になった乗客は知っていた。他のハイジャック機がツイン タワーへ突っ込んだことを。 「Are you guys ready?Let's roll(用意はいいか?かかれ)」。 ハイジャック犯たちが占拠した操縦室に向かって、乗客たちは突入する。 そうして、ユナイテッド93便はホワイトハウスへ突入することなく郊外へ 墜落した。 犯人たちに果敢に立ち向かった乗客たちの命と共に。 世界貿易センタービルだけが、9.11の慰霊の場所ではないんだよね。
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ふぅ。 凄かった。 『アンダーグラウンド』の9・11版。 世界貿易センタービルに突っ込んだ2機は有名だけど、 ペンタゴンに突っ込んだ事も知ってたけど、 UA93便で、こんなことが起こってたのは知らなかった。 乗客たちが外と連絡がとれてたなんて。 自分達がどんな状況に置かれてるの...
ふぅ。 凄かった。 『アンダーグラウンド』の9・11版。 世界貿易センタービルに突っ込んだ2機は有名だけど、 ペンタゴンに突っ込んだ事も知ってたけど、 UA93便で、こんなことが起こってたのは知らなかった。 乗客たちが外と連絡がとれてたなんて。 自分達がどんな状況に置かれてるのか知る猶予があったなんて。 そして、その現実と戦ったなんて、知らなかった。 私達は被害者とか、犠牲者とか○○人てやられちゃうと、 数字に麻痺しちゃってて。 生身の人間が、生きてきた人生が、そこで終わりを迎えたんだって事を どうしても忘れちゃうから。 こうゆう記録はあった方がいい。
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