はじめは「や！」 の商品レビュー

香山美子(著者),むかいながまさ(その他)

2024/05/05

くまさんが歩いていくと、向こうからきつねさんが歩いてくる。
お互い、ちらっと見るけど　ともだちじゃないから
「…」だまってとおりすぎる。
くまさんが散歩に出ると向こうからきつねさんが。
でも、ともだちじゃないから「…」

くまさんがベンチで本を読んでいると向こうからきつねさんが荷物をいっぱい持っていて、
ベンチに置いてたぼうしを膝のうえにおくと、きつねさんは座って。
「や」
そして次の日には、
「やあ　やあ　やあ」と。
仲良しになり　いちばんの友だちに。

最初は、「や」でもだんだんと「やあ」になって今度はたくさん話しだす。
そうして友だちになっていく。
大人もそうかもしれない。

2010/03/11

くまさんが歩いていると、きつねさんも向こうから歩いてきました。でも二人は友達じゃないので、特に何も言いません。その次も、その次も、二人はすれ違ってお互いに気が付くのですが、やっぱり何も言いません。くまさんは公園のベンチで一休みしていると、向こうからたくさんの荷物を抱えた狐さんがやってきました。
くまさんはベンチに置いた自分の帽子をどかすと、きつねさんはそこに座りました。
「・・・や」
「・・・・や！」

長男（7歳）の国語の教科書に採用されていたお話です。偶然見つけたので借りてみました。教科書では、ところどころ漢字になっていましたが、原作は全部ひらがなです。実際に、このお話みたいに何度もすれ違ったりしたら、こんな風に声をかけて仲良くなるんだろうなあ～って頷いてしまいます。絵柄も、ほのぼのしていて可愛いです。