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集英社ギャラリー「世界の文学」(3) の商品レビュー

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2022/03/17

「嵐が丘」 様々な種類の心の弱さを見せられた気がした。 ディケンズが貧しき者の中にある善良さや温かさを描こうとしているのに対して、この話では教養や血筋からくる高潔さのようなものを話の奥に据えているような感じがした。 悪は良きものを汚し壊していく。 悪にも同情すべき点はあるのだが、...

「嵐が丘」 様々な種類の心の弱さを見せられた気がした。 ディケンズが貧しき者の中にある善良さや温かさを描こうとしているのに対して、この話では教養や血筋からくる高潔さのようなものを話の奥に据えているような感じがした。 悪は良きものを汚し壊していく。 悪にも同情すべき点はあるのだが、やはり悪である。 そのような描かれ方だったと思った。 「バーナビー・ラッジ」 白痴のバーナビーがタイトルになっているけれど、必ずしもバーナビーが主人公というわけではなく、その周囲の人たちのキャラクターが生きたお話だった。 主人公が何人もいる、というような感覚で読んだ。 バーナビーが助かるあたりなど、ざっくりとしていて都合が良いと思えるところもあった。 荒い作品だと感じた。 それでも、ディケンズが重んじたものを感じることができる作品だった。

Posted byブクログ