ゑびす殺し の商品レビュー

荒俣宏(著者)

”漫画と人生”で垣間…

[文庫ＯＦＦ]

”漫画と人生”で垣間見えた、荒俣宏の幻想面での嗜好が色濃く伝わるデビュー短編集。薀蓄とこだわりが、初期の作品であるがゆえかヒシヒシ伝わってくる。九龍城を舞台とした作品の中で、日本からきた今で言うオタクな観光客が”ここにあったかゴーメンガースト城！！”と叫ぶシーンには、思わず車中だったが、少し噴出しかけたりした。このあたりがいいよなあ。

幸田露伴や小林多喜二…

[文庫ＯＦＦ]

幸田露伴や小林多喜二に捧げられた短編集。伝奇小説を通り越したような作風だった。

2018/03/28

諸作家へのオマージュ、夢野久作とか、小林多喜二とか、にささげたものださうである。
　諸作品がなんか、いい感じで怖い。
　小林多喜二が「タンポポの根のような」うんこをひってどうのとか、森鴎外が死体安置所で水泳大会する死体に辟易したりとか、クーロン城の、水が落ちる通路とか、さう言ふのが怖い。

2012/02/10

荒俣氏の貴重な短編創作小説集。
コンスタントに短編書けるのでしたら短編の方が向いておられるのでは荒俣氏。もっと読みたい。

表題作ほか「長生譚」「迷龍洞」「蟹工船」「恋愛不能症」収録。
「迷龍洞」は今は亡き九龍城砦を舞台とした幻想譚。小風鈴たん萌え。

2009/10/07

帯表
奇想“七福神”ミステリー
奇妙で巧妙な荒俣ワールドの最高傑作幻想譚。
目次
ゑびす殺し
長生譚
迷龍洞
蟹工船
恋愛不能症
初刊本あとがき