子産(下) の商品レビュー
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平和であった鄭に争乱が。一気に話が盛り上がってきます。秦、晋、斉、楚などの強国に囲まれ、右顧左眄する小国の宰相として苦労する子産の人物の魅力が花開きます。子産を支える名門・子皮の高潔な人格。管鮑の交わりを思い出させる感動です。春秋時代は現在の損保業界を連想させられます。次第に大国に吸収され戦国7雄に集約されていく過程ですから。それにしても、著者の小説に必ず登場してきた絶世の美女、貞淑で可憐な乙女が一人も出てこず、華がないのは不思議でさえあります。
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