天狗争乱 の商品レビュー
再読。 水戸藩の尊攘派が攘夷を唱え、藩内においても孤立化し、また幕府からも討伐の対象として次第に追い詰められていく。 物語は、ただ徳川慶喜への陳情をめざして水戸から京都まで行軍してゆく天狗隊の姿を追う。 一部の暴徒を除けば確かに規律正しい集団かもしれないが、その尊攘思想以前に、市...
再読。 水戸藩の尊攘派が攘夷を唱え、藩内においても孤立化し、また幕府からも討伐の対象として次第に追い詰められていく。 物語は、ただ徳川慶喜への陳情をめざして水戸から京都まで行軍してゆく天狗隊の姿を追う。 一部の暴徒を除けば確かに規律正しい集団かもしれないが、その尊攘思想以前に、市民から略奪した資金で軍費を賄い行動することに同感は得られない。吉村昭氏の作品としては少し消化不良でした。
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水戸藩ゆかりのカピーとして、天狗党について勉強中の らじです。 この本はエンターテイメントとしてはつまらないけれど、天狗党についてまとめたテキストとしてはよくできていました。 しかし、これは水戸藩が天狗党事件をアンタッチャブルにしたい気持ちがよくわかるな。 藩主は何をやっていた...
水戸藩ゆかりのカピーとして、天狗党について勉強中の らじです。 この本はエンターテイメントとしてはつまらないけれど、天狗党についてまとめたテキストとしてはよくできていました。 しかし、これは水戸藩が天狗党事件をアンタッチャブルにしたい気持ちがよくわかるな。 藩主は何をやっていたんだ?! すべては九代斉昭さん以降(「以降」だから斉昭さんも含む!)歴代藩主やその子息たち(慶喜さんを含む!)が藩政を混乱させたままだったとしか言いようがないよ。 水戸で旧藩主だった徳川家を崇拝する気運がないのは、おそらく幕末のこのあたりの問題からきているのでしょう。 本当に情けなくて悔しくて、ぐったりするお話でした。 ぎゅる~っ!(涙)
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