帰ってきた空飛び猫 の商品レビュー
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空飛び猫の第2弾。 要約すると「タビー兄弟のうち、ジェームズ(♂)とハリエット(♀)が母猫:ジェーン・タビーに会いに行き、妹猫(ジェーン)を連れて帰る物語」と言ったところでしょうか。その道中は冒険らしくもありましたが…この物語で何を伝えたいのかはよく分かりませんでした。母猫は翼持ちじゃないのに、雄猫が違っても翼持ちの猫を産む体質なのか?という疑問は残りましたが、母猫も安住の地を得られて(雄猫とは離れ離れになっちゃったのでしょうが)本作も丸く収まったのかなと。 個人的には、あとがきのファンタジー論が印象に残りました。そのファンタジーが自分にとって強く「はたらいた」のであれば、それが自分のためのファンタジーか…なるほど。であるなら、本作は私にはあまり「はたらかなかった」かもしれません。
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空飛び猫の続編。翼の生えた猫たちは生まれ故郷のスラム街に帰ってきて、妹を救います。 村上春樹の訳注、あとがきは一読の価値あり。
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話以上に、村上春樹さんのあとがきが心に残った(笑) この人の言葉は、私の心に届くなあ。 私は、もう子供のような純真な心でこのお話に没頭することはできないけれど、猫たちのやわらかい心の動きが感じられるところもあった。 最後の、ミルクを飲んでいるジェーンがたまらなくかわいい。
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前作の続きで、母猫に再会、母猫が生んだ羽の生えた子猫を引き取ってくるという話。絵はすばらしいが、内容が微妙に”ルグウィン”。シュール
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羽根の付いた縞猫ちゃんたち、安全な場所を見つけたのにやっぱりお母さんが恋しくなってまた街へと旅に出てしまいます。 そしてやはり羽根のある小さな妹に会うことに。 このお母さん猫の子供を思うがゆえの突き放し、子離れぶりに感心。 そしてやっぱり絵がいいですね~。
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声に出すとしあわせな気分になる、空飛び猫シリーズの第二弾。 ファンタジーって、そうであってほしい現実の姿だと思っていた。ひとりひとりが違うように、それぞれが望む現実の姿も違う。だから、好きなファンタジーと、そうでないファンタジーがあるのか。 作業員たちの会話がやけによかった。...
声に出すとしあわせな気分になる、空飛び猫シリーズの第二弾。 ファンタジーって、そうであってほしい現実の姿だと思っていた。ひとりひとりが違うように、それぞれが望む現実の姿も違う。だから、好きなファンタジーと、そうでないファンタジーがあるのか。 作業員たちの会話がやけによかった。明日の朝ご飯は、ハムのサンドイッチとピクルスにしよう。
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きっとネコ好きな人はこんな想像(ネコに翼があったら??)をするんだろうな。と思いながら読んだら微笑ましかった。
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冒頭の、納屋の屋根裏の壁の穴からシナモン色の鼻を出し ふわふわの翼で外へと飛び出してくる空飛び猫たちの、なんという可愛らしさ! もしも我が家に居ついてくれるなら、壁に穴の5こや6こ・・・ いやいや、1ダースくらいは平気で開けてしまうのに♪ 猫好きの優しい兄妹、ハンクとスーザンに...
冒頭の、納屋の屋根裏の壁の穴からシナモン色の鼻を出し ふわふわの翼で外へと飛び出してくる空飛び猫たちの、なんという可愛らしさ! もしも我が家に居ついてくれるなら、壁に穴の5こや6こ・・・ いやいや、1ダースくらいは平気で開けてしまうのに♪ 猫好きの優しい兄妹、ハンクとスーザンに匿われた4ひきですが 幸せながらも、やっぱりそこは子猫、お母さんが恋しくて お母さんに会いにいくか、がまんするかで兄弟会議するのが微笑ましくて。 おっとりさんで甘えん坊のジェームズと、ちびでも行動力のあるハリエットが 「お母さんに会いにいっちゃおう」派、 現実的でしっかりもののセルマと、賢くて冷静なロジャーは 「会いたいけどがまんしよう」派、というのには、なるほどね、と頷いてしまいます。 都会に舞い戻ったジェームズとハリエットが巡り会った妹猫ジェーンが たったふた言しゃべれるのが「Me!」と「Hate!」で 直訳すると「わたし!」と「イヤ!」というあたりがいかにも猫らしく、 若くはなくなったタビー・ジェーンお母さんが、自由気儘な野良猫生活を捨て 鍵のかかったペントハウスで人間に飼われる穏やかな生活を選ぶエピソードにも 猫をこよなく愛するアーシュラ・K・ル=グウィンの温かいまなざしが感じられます。 そして、あとがきで村上春樹さんが書いてくれた 正しいか正しくないか、役にたつかたたないかなんてどうでもよくて 「ファンタジーはあなた一人に向かって開いたり閉じたりする窓なのだ」 という言葉が、なんだか涙ぐんでしまうくらいうれしくて 空飛び猫たちが「丘の上農場」を帰る場所として選んだように、 私にとっても、疲れたとき、さみしいときには ファンタジーという、やさしく温かい「帰る場所」があるんだ、と素直に思えたのでした。 素敵な本です。
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前作「空飛び猫」に続く第二弾。 母猫のもとを離れた兄弟猫が、 母のいる都会の裏町のゴミ捨て場へ里帰りする話。 街へ帰ってみると、様子が変わっていて、母がどこにいるかわからない。母をさがして…という設定だと、湿っぽい感じになりそうだが、 猫たちの飛ぶ姿がちょっとした冒険をしている感じで楽しそう。 冷たい都会の中でも生き生きとして空飛び猫は自由なのだ。 驚いたことに母親を探しているうちにまだ幼い妹を見つけ、 さらに驚いたことにその妹は父親違い。 前作で、翼があるのは父親の遺伝子かもしれないと 母猫が言っていたのに違った。 この作でも父親は登場しないし、 父親はあまり重要でないのかもしれない。 小さな妹は母親のもとを離れ、 兄弟たちの暮らす田舎へ行くことになる。 別れなのに湿っぽい感じにならないのは、 猫たちが楽しそうに飛び、 成長していく猫たちの様子が描かれているからだろう。 母、子どもたちそれぞれが「やさしい手」を見つけ、 安心安心の一作。 空飛び猫は4匹。妹猫が加わり兄弟5匹になった。 兄弟っていいな。
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黒ねこが…かわいい…!警戒してる様子が見えるよう。 異父きょうだいなのになんなく「わたしたちの妹」と受け入れられることに少しびっくり。ねこの世界だからかなぁ。
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