柳生刺客状 の商品レビュー
関ケ原合戦で徳川家康は死んだ。そして影武者世良田二郎三郎の存在。徳川家の秘事を知った柳生宗矩は、世子・秀忠にそのことを洩らす。権力の座に執念をみせる秀忠の命を受けて、宗矩は権謀術数のかぎりをつくす…。表題作ほか最後の短編「死出の雪」に加え、書下ろし長編の冒頭30枚を収録する短編傑...
関ケ原合戦で徳川家康は死んだ。そして影武者世良田二郎三郎の存在。徳川家の秘事を知った柳生宗矩は、世子・秀忠にそのことを洩らす。権力の座に執念をみせる秀忠の命を受けて、宗矩は権謀術数のかぎりをつくす…。表題作ほか最後の短編「死出の雪」に加え、書下ろし長編の冒頭30枚を収録する短編傑作集。
Posted by
柳生刺客状・張りの吉原・狼の眼・銚子湊慕情・死出の雪の短編五編収録。 全編通じて感じたが、面白い。 相手が嫉妬深く陰湿であればあるほど、執着せず大局に捉える主人公が潔くて格好良い。 では悪人をバサりと斬り捨てスカッとするかというと、スカッとするのだが、勧善懲悪ではない。 闇の業...
柳生刺客状・張りの吉原・狼の眼・銚子湊慕情・死出の雪の短編五編収録。 全編通じて感じたが、面白い。 相手が嫉妬深く陰湿であればあるほど、執着せず大局に捉える主人公が潔くて格好良い。 では悪人をバサりと斬り捨てスカッとするかというと、スカッとするのだが、勧善懲悪ではない。 闇の業を背負った男女の、業を背負うに至った描写が丹念に描かれているからだ。 むしろ一方の潔さが際立つほどに、一方に近さを感じてしまうくらいだ。 しかし主人公は一見スーパーヒーローだが、皆、苦労家で努力家で人情家として描かれていることで、こちらは全くやられてしまった。 うん、認めるよ、叶わない。あんた、格好良いよ、と。
Posted by
男の嫉妬ほど、嫌ったらしく後味を引くものはないと思う。 女の嫉妬ほど、過激で振り回されるものはないと思う。 どちらにせよ、マイナスイメージな心は粘着質なのだ。 でも、隆慶一郎さんはそれを日本刀のような言葉で切り分ける。 そうして目の前に生肉のように切り出されると、やっぱり箸をつ...
男の嫉妬ほど、嫌ったらしく後味を引くものはないと思う。 女の嫉妬ほど、過激で振り回されるものはないと思う。 どちらにせよ、マイナスイメージな心は粘着質なのだ。 でも、隆慶一郎さんはそれを日本刀のような言葉で切り分ける。 そうして目の前に生肉のように切り出されると、やっぱり箸をつけてしまう。 そして知らない間に、中毒みたいに何枚何枚もページを頂いている自分に気付く。 作品の集め方は良くないけれど、やっぱり全部読んでしまった。 未完の作品は載せなくてもよかったと思う。
Posted by
なんか、死後に無理矢理編んだ寄せ集め。 長編の書き出し30ページなんてのもある。 当然あんまり面白くない訳で。
Posted by
まだ読んでる途中。 2つめ「張りの吉原」…ようするに、おしりに入れる話じゃないか。エッチ。 花扇のかわいらしさがいい。 ……………………………………………………………………………… 読み終わった。 まとまっていない短編集。 「柳生刺客状」 柳生だし、影武者だし、人斬りだ...
まだ読んでる途中。 2つめ「張りの吉原」…ようするに、おしりに入れる話じゃないか。エッチ。 花扇のかわいらしさがいい。 ……………………………………………………………………………… 読み終わった。 まとまっていない短編集。 「柳生刺客状」 柳生だし、影武者だし、人斬りだし。劇画チック。 「張りの吉原」 前述通り。 「狼の目」 人間の肉を喰らった奴は、目が狼のように光るんだよ…怖い。 しかし、なんちゅうか、とおいお話しという気がした。 実際そうなんだけど。 長編小説の書き出し「調子港慕情」がよかった。 コウモリ安はちょっと興味深い人物。 以前、千葉の野田市でキッコーマンの創業者の邸宅を見て以来 和歌山から銚子の醸造の伝来は以前から気になっているテーマ。 ぜひとも読みたいと思ったがこの小説が完成することはもうない。 惜しくてしょうがない。 「死出の雪」はいまいちわからん。 冒頭で女が悪いと言いながら 振り回される男が悪いとしか言いようのない話。 そんなこんなで。
Posted by
関ヶ原合戦で徳川家康は死んだ!そして影武者世良田二郎三郎の存在。徳川家の秘事を知った柳生宗矩は、世子・秀忠にそのことを洩らす。権力の座に執念をみせる秀忠の命を受けて、宗矩は権謀術数のかぎりをつくす…表題作のほか最後の短篇「死出の雪」に加え、書き下ろしの長編の冒頭30枚を収録する短...
関ヶ原合戦で徳川家康は死んだ!そして影武者世良田二郎三郎の存在。徳川家の秘事を知った柳生宗矩は、世子・秀忠にそのことを洩らす。権力の座に執念をみせる秀忠の命を受けて、宗矩は権謀術数のかぎりをつくす…表題作のほか最後の短篇「死出の雪」に加え、書き下ろしの長編の冒頭30枚を収録する短篇傑作集。表題の「柳生刺客状」は面白いが、他の作品は自分的には好きではない。
Posted by
時代小説の定番「柳生」ものです。隆慶一郎先生の作品だけに、登場する男たちは全員が全員、凛とした何かを持っていますね。
Posted by
- 1