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サンテリア の商品レビュー

3.6

6件のお客様レビュー

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ブードゥー教と戦い魅…

ブードゥー教と戦い魅せられていく男の話。カルト教団を描く。

文庫OFF

ブードゥー教と戦い魅…

ブードゥー教と戦い魅せられていく男の話。カルト教団を描く。

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ほどよい辛さが効いて…

ほどよい辛さが効いている感じですか、、、 中級者向けですううう

文庫OFF

2022/04/18

以前から読みたかった本格文化人類学オカルト文学の名作。絶版本を漸く見つけた。人類学者キャルは妻を事故で失い6歳の息子クリスとNYに引っ越してきた。NYでは生贄儀式のように内臓を抜かれた幼児の連続殺害が起きていた。地域のヒスパニックが信仰するヴードゥの習慣を知りクリスの様子がおかし...

以前から読みたかった本格文化人類学オカルト文学の名作。絶版本を漸く見つけた。人類学者キャルは妻を事故で失い6歳の息子クリスとNYに引っ越してきた。NYでは生贄儀式のように内臓を抜かれた幼児の連続殺害が起きていた。地域のヒスパニックが信仰するヴードゥの習慣を知りクリスの様子がおかしくなり、キャルはヴードゥの研究を始める。人類最古の宗教と言われるヴードゥ=サンテリアはアフリカで生まれ奴隷船に乗ってアメリカに渡った。神々の求める生贄は大惨事を防ぐための代替手段でありそれを断った時、例えば世界大戦が起こり原爆が広島に投下され何十万何百万の死者が出たという。1人を捧げるか、多くの人を見殺しにするかというドストエフスキー的苦悩。キリストの磔もアルマゲドンの自己犠牲もここに通じる。 ヴードゥの考え方は日本の神道や古代宗教と同じ、神々が道徳教育と無縁だった時代からのものだ。だからホラー映画のネタでなく宗教として真摯に向き合った時に共感とともに神々の気まぐれに震撼する。そしてキャルの神々との無謀な闘いから皮肉なラストへ。これはホラーではない。サスペンスでもない。異文化共生、神々の不条理、運命、宇宙とは何か、信仰と恋愛を問う苦悩の文学である。

Posted byブクログ

2012/03/16
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最愛の妻を不慮の事故で失い傷心の人類学者キャルは、6歳の一人息子クリスを連れてニューヨークへ越してきた。恩師ケイトの紹介でコロンビア大学への着任が決まったためだった。 クリスとセントラル・パークを散歩中、彼は公園の空き地で首を切断された動物たちの死骸に出くわす。それが全ての始まりだった。ニューヨークでは子供ばかりの奇怪な連続殺人が起こっていた。屍骸はみな生きながらに内臓を抜き取られ、しかしその顔には至福の表情に満ちていた。あたかも何らかの宗教的儀式の生贄に捧げられたかのように。キャル親子は少しずつ事件に、そしてニューヨークに蠢く世界最古の宗教ヴードゥー=サンテリアの力に絡め取られていく……。 ヴードゥーと言えばたとえばゾンビ、あるいは人形に針を刺す呪いというイメージばかりが強いが、この物語で語られるサンテリア(これは各地で様々な呼称をもつヴードゥーの統一体を指す)は洗練された都会的な宗教で、現代的生活に馴染むものとして描かれる。徹底的に「善」に奉仕し、それゆえ時に最大多数の幸福のために悪を行うのである。 そしてクライマックス。宗教vs科学、信仰vs愛、人類愛vs家族愛がそれぞれ対決し、静謐な、しかし救いのないラストへと続く。 1987年に映画化(日本でも公開された)。傑作だが残念なことに絶版のため入手は難しいか。

Posted byブクログ

2010/01/31

ホラーというより「オカルト小説」というのが正しいらしい。怖いとかそういうよりもまず、「ヴードゥがよく分かる本」という感じ。この厚さは並じゃないけれど、いったんハマればさくさく読み進めること請け合い。

Posted byブクログ