0の殺人 の商品レビュー
富豪一族をめぐる連続怪死事件。挑戦状とも読み取れる「作者からの注意」により容疑者が4人に絞り込まれるが、はたして犯人は誰? *** 作者は「百人に一人くらいは分からない人もいる」と言うけれど、確かな証拠がないので、おぼろげに推測するしかなかった。状況証拠に基づいた謎解きもやはりモ...
富豪一族をめぐる連続怪死事件。挑戦状とも読み取れる「作者からの注意」により容疑者が4人に絞り込まれるが、はたして犯人は誰? *** 作者は「百人に一人くらいは分からない人もいる」と言うけれど、確かな証拠がないので、おぼろげに推測するしかなかった。状況証拠に基づいた謎解きもやはりモヤモヤ感が残る。 それでも一つの試みとして面白かったし、速水恭三や木下のスラップスティックな笑いも良かった。ベタなのにニヤついてしまうのは作者の筆力のせいなのか。
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こういうの好きだ。「大引っかけ問題」みたいなやつ。冒頭の注意書きに「ほとんどの人は見破れるだろう。でも100人に一人くらいは分からないかも」と書かれていたのだけど、ああどうせアタイはその1/100ですよ!と悲しくなってしまうくらい分からなかった。 余りに展開が読めなさすぎて、「速...
こういうの好きだ。「大引っかけ問題」みたいなやつ。冒頭の注意書きに「ほとんどの人は見破れるだろう。でも100人に一人くらいは分からないかも」と書かれていたのだけど、ああどうせアタイはその1/100ですよ!と悲しくなってしまうくらい分からなかった。 余りに展開が読めなさすぎて、「速水警部補やその他の登場人物は嘘をついていません」と書いてあるからにはこの注意書き自体がウソ付いてるんじゃないかとさえ邪推した。そんなの反則中の反則だっていうの。読者が怒るよ。 内容的には完全にトリックありきのプロットという感じ。書きたいことが先走り過ぎてて全体的に慌てている感じがする。この構成だったら、もう少し長くても良かったんじゃないかしら。それでも十分楽しめたと思うのだけど(実際単行本としてもかなり薄い)。 速水警部補と弟妹達のドタバタ劇は、前よりも一層磨きがかかっている感じ。いちおの寒いノリは相変わらずだけど、憎めない警部補とキレ者の慎二のおかげでこのシリーズがとても好きになりかけてる自分が。そして前作より断然パワーアップしているのが、部下の木下。全くもって何をしているわけでもないのだけど(むしろ全く何もしていない)、毎回オチで使われているのを見れば重要キャラなのは間違いない!ガンバレ木下!
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期待しすぎたな~うーん、こういうベクトルで「すごい」のね。。 冒頭4人の容疑者が提示され、 薄々感じた通り彼らは次々死んでいく…そして誰もいなくなった的展開。 確かにうまいな、とは思うし論理の破綻もないけど、 正直20年前は画期的でもある程度ピンキリ、正統派からキワモノ...
期待しすぎたな~うーん、こういうベクトルで「すごい」のね。。 冒頭4人の容疑者が提示され、 薄々感じた通り彼らは次々死んでいく…そして誰もいなくなった的展開。 確かにうまいな、とは思うし論理の破綻もないけど、 正直20年前は画期的でもある程度ピンキリ、正統派からキワモノ・バカミスまで出尽くした感がある21世紀に読むと、 埃のかかった斬新ミステリって感じです。 トリック部分以外の人間描写とかが深かったらよかったんですが、 最大の謎一本で立っているので、そこが肩透かしだと何も残らないかな。。。 すれてしまった自分に悲しみを感じる読後感。
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物語の冒頭に置かれた〈作者からの注意〉に、驚くべきことに、奇妙極まりない殺人劇の容疑者たち四人のリストが公開されている。この大胆かつ破天荒な作者の挑戦に、果してあなたは犯人を突きとめられるか?ご存知、速水警部補と推理マニアの弟と妹が活躍する、異色の傑作長編推理。
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冒頭に作者からの注意があり、そこで容疑者が4人に絞られます。おまけに物語が進むに連れて人間が減って行く。 各章の始めに犯人の独白まで入っているので、あれこれ推理して読み進めたのだけど、やっぱり分かりませんでした。勘の鋭い方は、目次を観てピーンとくるかもしれないな。 殺人事件を...
冒頭に作者からの注意があり、そこで容疑者が4人に絞られます。おまけに物語が進むに連れて人間が減って行く。 各章の始めに犯人の独白まで入っているので、あれこれ推理して読み進めたのだけど、やっぱり分かりませんでした。勘の鋭い方は、目次を観てピーンとくるかもしれないな。 殺人事件を扱っているけれど、全く暗くなく、とても読みやすい本です。事件の数ヶ月後に主人公が探偵役に相談している、という形なので緊迫感がないのかな、と思うけど、文章のタッチも大きい気がする。 冗長でなく要点を抑え、かつ遊び心に溢れている文章。 あとがきでも作者は「当初の予定通り、過不足無く仕上がった作品」と称しています。 文章量がちょっと少ないけど、お勧めの1冊です。 「8の殺人」の続巻だけど、未読でも読めます。
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資産家の数少ない肉親が次々と不可解な死を遂げていく話。 速水兄弟シリーズ。 冒頭には“作者からの注意”。そこで容疑者は4人に絞られています。 相変わらずどたばたしてますが、謎解きはしっかりしてます。 おもしろいです。
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あなたは果たして犯人を知ることが出来るか。 富豪の老婆とその縁者を巡る殺人劇、その容疑者として作者が挙げるのは四人の人間。一体誰が犯人なのか? 不可解な事件の謎に速水三兄弟が迫る。 * * * 冒頭に「作者からの注意」と題して実質読者への挑戦が掲げられています。凄く煽っているので...
あなたは果たして犯人を知ることが出来るか。 富豪の老婆とその縁者を巡る殺人劇、その容疑者として作者が挙げるのは四人の人間。一体誰が犯人なのか? 不可解な事件の謎に速水三兄弟が迫る。 * * * 冒頭に「作者からの注意」と題して実質読者への挑戦が掲げられています。凄く煽っているので、俄然力が入りますね。 犯行のトリック自体はさほどではなく、犯人当てというか事件の真相追及がメインです。 我孫子さんのさらりと読みやすい文章で、そうめんでも食べるみたいに読めてしまいます。しかし『8の殺人』に比べると、それ程コメディという感じはしません。やはり木下刑事があんまり不憫な目にあっていないからでしょうか(笑)あっていないという訳ではないのですが……オチは彼担当です。
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最後タイトルにあぁ、なる程。 いろいろ勿体ない様な、ちょっと物足りない様な。 ささっと読めて面白いので、短時間で読みたい場合はいい。
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あらすじ 大富豪である藤田カツ(76)には身寄りが少なく、残された親族は甥と姪、そしてカツの弟しかいなかった。カツは莫大な財産を築いており、その遺産の行方が注目されていた。そんな折、カツの喜寿を祝う席で姪が毒殺される。 作者は我孫子武丸。前作「8の殺人」から続く速水...
あらすじ 大富豪である藤田カツ(76)には身寄りが少なく、残された親族は甥と姪、そしてカツの弟しかいなかった。カツは莫大な財産を築いており、その遺産の行方が注目されていた。そんな折、カツの喜寿を祝う席で姪が毒殺される。 作者は我孫子武丸。前作「8の殺人」から続く速水3兄弟のシリーズ第2弾です。 あらすじを読んだ人は、なんだ遺産相続絡みのよくある話かと思いきや、そうは問屋がおろしません。 この話の最大の特徴は、1ぺージ目に挿入された「作者からの注意」にあります。 それによると主要登場人物は藤田カツとその甥と姪、そしてカツの弟、また速水警部補とその弟・妹そして部下の木下の計8名です。速水警部補と弟・妹、そして木下は「殺人者」ではなく、またこの4人は故意嘘をつかないとはっきり明言されています。 ということは、容疑者はたったの4人しかおらず、なおかつ物語が進むにつれて、その容疑者も死んでいくので推理の範囲はどんどん狭まっていき、容易に解答可能でしょう。 …などといったようなことが書かれています。 あげく、最後の1文には、「こんなに簡単だけれど100人に1人ぐらいは間違えてしまうんじゃないでしょうか、その一人があなた(読者)であることを願っています」といったようなことまで書かれています。 たぶん「作者からの注意」というより「作者からの挑戦状」なんでしょう。 僕はあまり深く考えず読み進めましたが、真相はなるほど僕も100人のうちの1人になってしまいました。 話の流れは演劇を意識しているのか各章のタイトルは「1幕」「2幕」などとなっています。ラストの「カーテンコール」はすばらしい演出だと思います。 ぜひお勧めなんですが、残念なことにこれ…もう絶版なんですよね…。8の殺人みたいに新装版でないかな。 (漢字帳)
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(・∀・)ウン!! 我孫子さん さすがのオチ(*ノωノ) 面白く読めたし オチも意外で面白かった…
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