不死販売株式会社 の商品レビュー
映画「フリージャック…
映画「フリージャック」の原作ですが、ストーリーは映画と全然違います。これって、幽霊が科学的に認知された世界の話なんですね。シェクリイのブラック・ユーモアが本書でも炸裂していて、とても楽しく読めます。ラストは感動したよー。
文庫OFF
死後も自我を保持する方法が見つかり,また身体と精神を引き離したり自在に入れ換えたりといったことが行われるようになった時代に突如として,今風に言えば転生させられた男が,紆余曲折を経る物語.一応SFではあるが内容としては宗教とかファンタジーに近いと思った.生まれ変わったらやり直せると...
死後も自我を保持する方法が見つかり,また身体と精神を引き離したり自在に入れ換えたりといったことが行われるようになった時代に突如として,今風に言えば転生させられた男が,紆余曲折を経る物語.一応SFではあるが内容としては宗教とかファンタジーに近いと思った.生まれ変わったらやり直せるというのは誰もが描く幻想だが,実際今と大きく異なる状況に生まれ変わっても,結局は同じようなことをする末路に至るというのは,人間臭いなと思った.
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映画を見てよくわからなかったのを思いだした 表紙 5点映画 展開 5点1959年著作 文章 6点 内容 590点 合計 606点
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人間の生死についてあれこれ巡らせながら読める贅沢なSF長編小説でした。 この小説は、不死をはじめ来世、幽霊、精霊、ゾンビ、自我移植といった人間の生死に関わるテーマをこの1冊で味わえるお得なエンターテイメントSFでした。 しかし、その根底には、生きているとは何か、死ぬこととは何か...
人間の生死についてあれこれ巡らせながら読める贅沢なSF長編小説でした。 この小説は、不死をはじめ来世、幽霊、精霊、ゾンビ、自我移植といった人間の生死に関わるテーマをこの1冊で味わえるお得なエンターテイメントSFでした。 しかし、その根底には、生きているとは何か、死ぬこととは何か、精神と肉体との関係とは何か、精神と魂は同じか否か、といった従来は宗教や哲学で扱われ近年は心理学や神経科学でも取り上げられるようになった重いテーマが流れています。といって、説教じみた内容には全くなっていません。 この小説は、一気に最後まで読むというよりも、都度「自分ならどうしたいだろう」や「自分ならどのように捉えるだろう」といったことを巡らせながら中断しつつ読み進めるものでした。この自分なりの考えを巡らせながら読むというのが、とても楽しい。 ただ、最後の方はすこしあっさりと話が進んでしまっているように感じました。「自我移植」のくだりはもっと味わいたかった。 とはいえ、この長編小説は生死についてあれこれ自分なりの考えを巡らせながら楽しめ、読後感も心地良い、私にとっては好きな作品になりました。 しかし、この本が、現在売り切れ中なのがとても勿体ないです。 以前はSF特有だったテーマが、今では映画やマンガ、アニメ、ゲームといった様々な分野で一般化している現在において、SFを普段読まない人でも構えずにこの小説を楽しめる状況になってきたのではないかと個人的には考えます。とまあ論理的には強引ですが、早川書房様、是非復刊して下さい。
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