クリスマス・ファンタジー の商品レビュー
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クリスマスの素敵なアンソロジー。装丁も可愛い! 「道」…ローマ軍?歴史もの?と思いきや、サンタクロース伝説をもとにしたファンタジー小説。クラウスが強い!訳は荒俣宏氏。美しい言葉選び。 「墓掘り男を盗みさった鬼どもの話」…「クリスマス・キャロル」のスクルージ爺さんの原型?うん、わかるわかる。途中どうなることかと思ったよ! 「新クリスマス・キャロル」…改心した守銭奴スクルージの後日譚だから、本家を読んでからにしよう。 「岸の彼方」…切ないお話だった。死んだ者たちは皆こういう風になるのかな。世にも奇妙な物語の原作となりそう。 「クリスマス・プレゼント」…異星人と少年の心温まる話だと思ったけれど、ラストが切ない。 「ガニメデのクリスマス」…アイザック・アシモフの作品。スラップスティック・ユーモアSF。こういうの大好き!星新一の作品が好きなら、これも好き! 「クリスマスの出会い」…タイトルや冒頭から、素敵なラブロマンスを想像しましたが、結末は不思議で切ない味わいに…。 「ジャックと火の国の王女」…素敵なお話だった!読後感も良かった。小さな子どもも喜びそうなストーリー。良くも悪くもヴィトリア朝妖精物語の典型的な作品、とあとがきに書かれていましたが、とんでもない!最高に素敵な妖精物語でした。作者メアリ・ド・モーガンの他の作品も読みたいです。 「ハッピー・バースデー、イエスさま」…資本主義消費社会を皮肉ったラヴ・ロマンスとのことですが、これも「ガニメデのクリスマス」風なスラップスティック感のあるラブストーリーでした。 「クリスマスの恋」…収録作品中で私が最も好きなタイプの王道ラブストーリー。映画化されてほしい! 「幸運の木立」…恐怖しかないストーリー。ラストが衝撃。映像化するともっと衝撃度が増しそう。古木は怖いです…。 「サーロウ氏のクリスマス・ストーリー」…書簡形式?の話。面白いアイデア。 この本に出会えて良かったです。またきっと読み返します。ラブストーリーあり、恐怖あり、SFあり…。クリスマスの時期に読まなくても十分おもしろい本です。
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クリスマスに関するアンソロジー。『ビッグアップル・ミステリー』がとてもよかったので、図書館で隣に並んでいたこの本を借りてきた。が、よくよく見たら、両者は何の関係もないのだった。共通点は、執筆陣の一人にアシモフがいることだけ。つまらなかった…。だいたい、いくらなんでも季節はずれだ。...
クリスマスに関するアンソロジー。『ビッグアップル・ミステリー』がとてもよかったので、図書館で隣に並んでいたこの本を借りてきた。が、よくよく見たら、両者は何の関係もないのだった。共通点は、執筆陣の一人にアシモフがいることだけ。つまらなかった…。だいたい、いくらなんでも季節はずれだ。本のせいではないが。
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