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影との戦い の商品レビュー

4.4

13件のお客様レビュー

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ゲド戦記シリーズの第…

ゲド戦記シリーズの第1巻です。偉大な魔法使いゲドが、まだ修行中に事件は起こります。自らへの過信とおごりから、とてつもない魔物を解き放ってしまうゲド。その魔物との戦いの中で、自分に目覚めていきます。派手さはないですが、素朴で、味わい深いファンタジーです。まだ若いゲドの未熟さ加減が、...

ゲド戦記シリーズの第1巻です。偉大な魔法使いゲドが、まだ修行中に事件は起こります。自らへの過信とおごりから、とてつもない魔物を解き放ってしまうゲド。その魔物との戦いの中で、自分に目覚めていきます。派手さはないですが、素朴で、味わい深いファンタジーです。まだ若いゲドの未熟さ加減が、実際にいそうで、よかったです。

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魔法の才能があり傲慢…

魔法の才能があり傲慢で高慢ちきでイヤなやつのゲドが、死の世界から呼び出した魔物=影。その影は実は自分自身であり、自分自身の光と影を見つめ合い、影から逃げるのではなく影と真っ正面から戦うことで人間として成長した物語。かな? やはり世界3大ファンタジーに数えられるだけのことはありまし...

魔法の才能があり傲慢で高慢ちきでイヤなやつのゲドが、死の世界から呼び出した魔物=影。その影は実は自分自身であり、自分自身の光と影を見つめ合い、影から逃げるのではなく影と真っ正面から戦うことで人間として成長した物語。かな? やはり世界3大ファンタジーに数えられるだけのことはありました。 物語も文章も指輪物語≫ゲド>ナルニアの順で大人向けで難しいです。

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無数の島々からなるア…

無数の島々からなるアースシー、多島海地域(アーキペラゴ)に生まれた魔法使いゲドの生涯を描いたゲド戦記の第一巻です。「影との戦い」では己が傲慢や嫉妬から生み出してしまった影と戦うと言う、自己の内面の成長と共に展開します。異世界ファンタジーと言っても決して子供騙しではなく、その内容は...

無数の島々からなるアースシー、多島海地域(アーキペラゴ)に生まれた魔法使いゲドの生涯を描いたゲド戦記の第一巻です。「影との戦い」では己が傲慢や嫉妬から生み出してしまった影と戦うと言う、自己の内面の成長と共に展開します。異世界ファンタジーと言っても決して子供騙しではなく、その内容は大人にも非常に感慨深いものです。「悪の親玉」ではなく「自己と戦う」と言うファンタジーの新境地を開拓した素晴らしい作品でナルニア国物語、指輪物語と並ぶ世界三大ファンタジーです。これを読まなきゃファンタジーは語

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自らとの戦いがテーマ…

自らとの戦いがテーマの小説。西洋のファンタジーにはめずらしく、他人や怪物との戦いではなく、己の無知や高慢が形を成して襲ってくる。

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少年ゲドは自身に魔法…

少年ゲドは自身に魔法の力があることを知り、師オジオンに教えを請い、そしてローク学院で多くを学んだ。だが、優秀な彼は若さゆえの傲慢さから、禁じられた呪文を唱え、死の国の影を呼び出してしまう。この影に追われながら、世界中をさまようゲドの運命は―?己の心の弱さと向き合う、光と闇の壮大な...

少年ゲドは自身に魔法の力があることを知り、師オジオンに教えを請い、そしてローク学院で多くを学んだ。だが、優秀な彼は若さゆえの傲慢さから、禁じられた呪文を唱え、死の国の影を呼び出してしまう。この影に追われながら、世界中をさまようゲドの運命は―?己の心の弱さと向き合う、光と闇の壮大なファンタジー叙事詩。

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内容が難しく、途中で…

内容が難しく、途中でぷいっとあきらめてしまいそうで怖かったけど、やはり全部読みきりました。内容がちっともつかめない人がいるかもしれないのであまりおすすめとまではいけません。でも私的には、ジブリが好きなのでこの巻はさらさら読めましたvv

文庫OFF

2022/09/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ちょっと古い本の再読です。 このころは同時代ライブラリーを結構読んでいたのだ。 『影との戦い ゲド戦記』 アーシュラ・K・ル=グウィン 清水真砂子 訳 (岩波同時代ライブラリー) 魔法使いの話。 文句なしの100%ファンタジー。 日常を離れてどっぷりと架空の世界に入り込めて楽しかった。 訳者の清水真砂子さんの文章が、流れるように美しい。 本を開くとまず、この物語の世界、アースシーの地図が載っている。 多島海(アーキペラゴ)というだけあって、小さなたくさんの島々がひしめき合っていて、その一つ一つにきちんと名前が付けられている。 全くの想像でこれだけ魅力的な世界が作れるとは! 空想がぐんぐん膨らみます。 アースシーのゴント島にある十本ハンノキという寂しい村に、ダニーという子供がいた。 彼こそがのちに“大賢人”と呼ばれ、歌にもうたわれるようになった魔法使いのゲドその人であった。 村のまじない師であったゲドの伯母は、彼の中にある並はずれた才能を見抜き、まじないの手ほどきをする。 その後ゲドは、生涯の師となる魔法使いオジオンのもとで暮らすのだが、そこで彼は、のちに長きにわたり自らを苦しめることになる“影”を呼び出す呪文を知ってしまう。 ある日、ゲドは、魔法学校のライバル・ヒスイに自分の力を見せつけるべく禁忌の呪文を使い、“影”を放ってしまうのだ。 影はゲドを執拗に追い、苦しめる。 ゲドを追う影とは実はゲド自身であり、妬みやおごり、劣等感や不安など、彼の内面にひそむ負の部分なのであった。 最果ての海で、ゲドが影と対決するシーンは、一瞬周りから音が消えたような静謐な緊張感がある。 深い静寂の中、ゲドと影が同時に互いの名前を呼び、一つになる場面は胸を打つ。 この物語は魔法使いの話だけれど、派手な魔法合戦が繰り広げられるでもなく、きらびやかな魔法使いの暮らしが描かれているでもなく、一人の少年が青年になるまでの葛藤や苦悩がテーマであるという点で、非常に地味である。 しかし、ゲドの未熟さや一生懸命さは私たちの心を動かすし、今この時、誰もが人生の旅の途中なのだということを、読みながら改めて思い知らされる。 アースシーの世界では、めったやたらと魔法を使ってはならないという規則がある。 私がこの物語を好きな理由だ。 「魔法によって物を別の物に変えることは、その物の真の名を変えなければならないということ。 それを変えることは宇宙そのものを変えてしまうこと。 それは宇宙の均衡を揺るがす危険なことである。」 「魔法の限界を知ること。」 「魔法使いの力にかなうものは、自分の身近なもの、つまり、すべてを正確にあやまたずに、その真の名で言い得るものに限られる。」 「風とか雨とかいった自然の力を呼び出すことは、そうしたものを部分としているこの自然界の状態を変えることになるのだから、真の魔法使いというものは、いよいよにならなければそのような魔法は使わない。」 かっこいいですね。 魔法使いが賢人と呼ばれるのは、世界のすべてを知り尽くしているから。 そして、全き人間となり大きく成長をとげたゲドの冒険は、まだまだ続くのである。 (ゲド戦記シリーズは6巻まであるらしい) 血気はやる若者ゲドに自分を重ね、ともに旅をすることで、本当に大切なことや、生きることの基本の部分が見えてくる。 でも、逃げないで向き合うことは、やっぱり怖い。 ジャンルは児童文学だけれど、大人でも、というかむしろ大人である今読むことに意味がある。 そんな本だった。 

Posted byブクログ

2019/09/01

少年少女向けのファンタジー小説なんだけど、なんだか薄暗くて、子ども向けとは異質な感じがします。昔、大学生の時くらいに初めて読んで、なかなかおもしろいなあと思ったのですが、ふと再読。全体的な印象は同じですが、「子ども向けなのに、こんなに深い描写があったのか!」とびっくりすることも多...

少年少女向けのファンタジー小説なんだけど、なんだか薄暗くて、子ども向けとは異質な感じがします。昔、大学生の時くらいに初めて読んで、なかなかおもしろいなあと思ったのですが、ふと再読。全体的な印象は同じですが、「子ども向けなのに、こんなに深い描写があったのか!」とびっくりすることも多かったです。 ひとつ引用すると・・・ 「子どものころは、魔法使いに不可能なことなどないと思っていた・・・だが事実は違う。力を持ち、知識が豊かにひろがっていけばいくほど、その人間のたどるべき道は狭くなり、やがては何ひとつ選べるものはなくなって、ただ、しなければならないことだけをするようになるものなのだ」 引用文を打ち込むだけでも、なんだか諦念のようなものがじわーっと浸みてきました。やれやれ。【2019年7月28日読了】

Posted byブクログ

2018/10/14

岩波同時代ライブラリー版。同版ではゲド戦記はこの巻のみ刊行。 16センチ*11センチという文庫でもない新書でもない、第三の版型として鳴り物入りで出版されたが、続きませんでしたね。 平凡社、小学館、NHK(?)も同じサイズで発刊していました。 (平凡社ライブラリーは現在も継続中) ...

岩波同時代ライブラリー版。同版ではゲド戦記はこの巻のみ刊行。 16センチ*11センチという文庫でもない新書でもない、第三の版型として鳴り物入りで出版されたが、続きませんでしたね。 平凡社、小学館、NHK(?)も同じサイズで発刊していました。 (平凡社ライブラリーは現在も継続中) 内容に関してはいうまでもなく素晴らしい。よって割愛。 当時このサイズでゲド戦記をそろえたかった夢が、岩波少年文庫でかなうことになるとはねぇ....

Posted byブクログ

2013/09/09

(1992.05.23読了)(1992.03.16購入) (「BOOK」データベースより)amazon 血気にはやる若者ゲドは、魔法の修行中、傲りと妬みの心から禁じられた呪文を唱え、死の国の影を呼び出してしまう。その影(実は自らの魔性の影)との激しい戦いを通して、ゲドは光と闇の世...

(1992.05.23読了)(1992.03.16購入) (「BOOK」データベースより)amazon 血気にはやる若者ゲドは、魔法の修行中、傲りと妬みの心から禁じられた呪文を唱え、死の国の影を呼び出してしまう。その影(実は自らの魔性の影)との激しい戦いを通して、ゲドは光と闇の世界の神秘に触れ、人生の真実に目覚めてゆく。神話的な多島海世界を舞台に、「無意識の闇」の謎に迫るファンタジーの傑作。

Posted byブクログ