三浦綾子全集(第4巻) の商品レビュー
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収録:【続氷点】【奈落の声】【死の彼方まで】【帰りこぬ風】 (続氷点)この作品にはきっと多様な評論が付くだろう。 私の中では実に多くの事柄を投げかけられた作品だった。 確かにストーリー展開はあまり好ましくない。先の読みやすい展開で無闇に読者をハラハラさせることなど不要なのではないか。 ただ内容は宗教性を持っているためか非常に深い。 どこまでがキリスト教の教えや引用でどこからが著者の思いなのか、私には境界がよく分からなかったが、その表現一つ一つが物語の中で適切に取り上げられ登場人物によって自然な形で解釈され次へ導く手段となっている。 後述の解説で書いてあったが、陽子は三浦綾子氏本人なのだという。著者が命題として人間の罪や許しについて考えていないとこういう著書は生まれないのだろうと思う。
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帰りこぬ風がとても心に響いた。 この作品に登場する男性はほぼ9割が最低最悪。女の敵と言っていい。でも、唯一のすばらしい男性を主人公は本当に必要な人だと気が付かない。そのじれったさと、最後の展開にやきもきした。 どうか広川さんが助かってくれたらいいと思わずにはいられない。
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人間の原罪を描く代表作「続氷点」、青春文学の傑作「帰りこぬ風」の二長編の他、珠玉の短編二作を収録。 「奈落の声・死の彼方までも」
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