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朱鱗の家 の商品レビュー

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2024/05/11

「みだれ絵双紙 金瓶梅」のコラボレィション同様、ところ狭しと頁を飾り立てる岡田嘉夫氏の挿絵と絡まり合う皆川節全開の艶文を読みたさに、単行本で手に取りました。 しかし、岡田氏直筆の広告が挟まってるのも面白いな…。 「沼太夫」女は老いても女…。 「崖楼の珠」収録作で一番皆川博子節...

「みだれ絵双紙 金瓶梅」のコラボレィション同様、ところ狭しと頁を飾り立てる岡田嘉夫氏の挿絵と絡まり合う皆川節全開の艶文を読みたさに、単行本で手に取りました。 しかし、岡田氏直筆の広告が挟まってるのも面白いな…。 「沼太夫」女は老いても女…。 「崖楼の珠」収録作で一番皆川博子節が効いていたと思う。宦官の少年と象牙細工師の男の…っていうのがまた耽美過ぎる…。 「朱鱗の家」一人の女に食らいつく、鯉へと変貌した父親と息子…。す、すごい…。 「傀儡谷」菖蒲に懸想されかどわかされた影武者の少年は…。マジで昔の御伽噺にありそうで好きだ…。 「闇彩の女褂」妹の幻想だけを見る狂った兄…。これも皆川博子文法な気がする…。 「朧神輿」全方位報われない恋物語って感じでめちゃめちゃに好きですね…。 「水恋譜」まずタイトルが最高じゃないですか????私にはあなただけでした系悲恋…それを第三者が憎さ百倍で語るっての。皆川博子だな~~…。 「雙笛」結ばれえぬ好きな男の指を呑み込んで、二人で骨笛になりたかった、っていうの。あまりにも耽美が過ぎるし悲し過ぎるし美しい…。そうだよ、そうなんだよ皆川博子作品の真髄ってのはこういう世界観なんだよ…。 「孔雀の獄」皆川博子×インド…だと…。妃のみだらがましさの描写が凄まじい…。 「繊夜」くたびれた女形に加虐の味を教えた少年の本性は…。皆川博子の蜘蛛モティーフ作品もっと読みたい。 「寵蝶の歌」これは皆川博子現代ミステリ小説とてして読みやすいと思う。当然のようにえげつないけども。 「葬蘰」あまりにも有名な豊臣秀次と不破万作の最期を皆川博子が描くとこうなる、と…。

Posted byブクログ

2018/05/10

皆川センセの艶麗な文章と岡田画伯の官能的な絵筆とが、組んず解れつ圧倒的迫力で読ませる。見せる。魅せる。 手元に置いて何度でも読みたい本。 たいへん面白う御座いました。

Posted byブクログ

2011/04/06

絵双紙花魍妖と筆者が称した美しき怪談絵本。 岡田嘉夫の絵と皆川博子の文章が相まって素晴らしい仕上がりになっていると思う。どちらが欠けても成り立たない。 ねっとり、絢爛豪華な文章に陶酔。

Posted byブクログ