魔法使いになる方法(1) の商品レビュー

ダイアンデュアン【著】,大出健【訳】

2014/11/22

20年越しの積読を昇華。当時はニータより少し年下でした。新訳が出ているみたいですが、旧訳の方です。ハリポタ以前の現代ファンタジーの素晴らしさが詰まった作品でした。本好きのいじめられっこ。隠れ家の図書館。異国の血が入った異性の魔法使いとの出会い。闇の力が三揃えのスーツを着た30代のハンサムな男性として描かれているセンスの良さ！ イメージはドリフの紫でしたが（笑）ロータスの下りはまるで大長編ドラえもんのバギーちゃんでしたね。長すぎず短すぎず、テンポ良く進み、ニューヨークやマンハッタンを駆け抜ける見習い魔法使いの映像が浮かびました。序文の、まるで言語学をベースにした創造をもたらす言葉のエピソードなど秀逸です。ジュブナイル小説ですが、とても知的なエッセンスが詰まっていました。名作だと思います。なぜ小学生のときに読まなかったのかなー。とも思いましたが、今読んでも充分グッとくるものがあったので、まー、いっか。