ゴジラの出そうな夕焼けだった の商品レビュー
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花形さんのデビュー作。先日読んだ「君の夜を抱きしめる」で興味をひかれ、そのデビュー作を見つけてきた。 こんなはちゃめちゃな児童作品が、1990年当時「文藝」に掲載されたというのだから驚きだ。やはり、バブルの余韻が世の中にまだ残されていたのだろうか。 内容は、横浜のわんぱくな小学生たち一行が、信州の山奥の村で一週間、集団生活をするという話。(あとがきを読むと、花形さんが主宰していた遊び塾の子供たちがモデルのようだ。) この頃(80年代後半)はまだ、テレビでドリフターズが人気だったのかもしれない。全編、下品で度を越したような言葉遊びと乱暴なふるまいの連発。 お目付役の監督者たちは、単にコケにされているだけで、殆ど焦点が当てられていないところが新鮮かも。イジメをはじめ、父子家庭だけでなく母子家庭などの家庭問題や進学問題、地域における貧富の差など、その後20年のうちに大きな社会問題化したいろんな要素が詰め込まれている。 このわんぱくたちもすでに30代、父親になっているかもしれない。 その連中がいま読み返したら、懐かしさに涙を流すのだろうか? 個人的にはきっと「ケッ」と言って、「あの頃から変わんねぇな」とうそぶいていて欲しい。
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あの、「一瞬の原っぱ」の桜谷一族が、夏休みに長野県の山奥のじだんご村で『体験・夏合宿』をする… ☆高学年向け
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桜谷に住む少年たちの1週間の体験合宿の様子をお父さんあての手紙とシュン君の語り口でつづってる。確かに現代っ子の生活ってのを表現して手面白いとは思うけど……それだけのことなのよね。こういうお話しを心あたたまるものにするとか目を覚まさせるものにするとイヤミっぽく説明臭くなってしまうん...
桜谷に住む少年たちの1週間の体験合宿の様子をお父さんあての手紙とシュン君の語り口でつづってる。確かに現代っ子の生活ってのを表現して手面白いとは思うけど……それだけのことなのよね。こういうお話しを心あたたまるものにするとか目を覚まさせるものにするとイヤミっぽく説明臭くなってしまうんだろうけど……。まぁどこにでもいるものなのだな桜谷原住民みたいなGT4みたいな子ども達ってのは、いつの時代にも。そして偏差値絶対主義者たちと戦ってる。子どもに読ませる本ではないよね?ああ私もカタイ人になってしまったかしら。'93
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少年は私か細い繊細なぎりぎりの子より、鳩両手で鷲掴みにしたり、虫かごにぎっしり隙間なく蝉捕まえたり、シモ寝たが大好きで強いものが大好きな、そんな図太い獣のようなこの方が好きです。
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