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消える「水晶特急」 の商品レビュー

3.5

6件のお客様レビュー

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2022/08/22

吉敷竹史シリーズの第4作目です。今作は、分数がつかず、語り手も刑事ではありません。列車強奪/消失といったサスペンスの入ったトラベルミステリです。なぜ、警視庁の吉敷刑事が登場するのかが謎でしたが、最後まで読んで納得しました。しかし、全面ガラス張りの展望車って、イメージがわかないので...

吉敷竹史シリーズの第4作目です。今作は、分数がつかず、語り手も刑事ではありません。列車強奪/消失といったサスペンスの入ったトラベルミステリです。なぜ、警視庁の吉敷刑事が登場するのかが謎でしたが、最後まで読んで納得しました。しかし、全面ガラス張りの展望車って、イメージがわかないのですが、どんなものなんでしょう。姿かたち次第ではトリックが成り立たないような。伏線がきれいに回収されて小気味よい、映像化してみたいライトな良エンタメ作品でした。二人の女性記者は今後出てこないのかな。(1985年)

Posted byブクログ

2021/06/20
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※このレビューにはネタバレを含みます

島田氏の隠れた名作だと思う。 列車が山形県で消失。そしてその消えた列車が東京都内に現れる... 奇想天外トリックの香りがする魅力的な謎に引っ張られ、グイグイ読み進められる。 そして、"列車はもともと山形にはいなかった"という盲点を突くかのようなトリック。 "誘拐犯と立てこもり犯両方の要求を満たすため"という動機。 もっと知名度が高くて良い。 吉敷シリーズの中だと、今のところ一番面白かった。

Posted byブクログ

2020/06/22

も、もうこれは犯人が宇宙人しかいないだろって本気で思いました/(^o^)\8割読み進めたあたりからもう事件が謎に入っていって謎すぎてなにも想像がつきませんでした。古い用語もそれはそれで楽しめました。しかし、これシリーズだったのか…4作目から読んでしまった…でも面白かったから他のも...

も、もうこれは犯人が宇宙人しかいないだろって本気で思いました/(^o^)\8割読み進めたあたりからもう事件が謎に入っていって謎すぎてなにも想像がつきませんでした。古い用語もそれはそれで楽しめました。しかし、これシリーズだったのか…4作目から読んでしまった…でも面白かったから他のも読もうと思います。

Posted byブクログ

2018/10/16

今回は吉敷刑事はメインではなく、主役は雑誌記者の女性二人。 水晶特急と呼ばれるガラスでできた展望車を売りにする寝台特急のお披露目走行で、なんとハイジャックが。 その交渉役に吉敷刑事が。人質には雑誌記者の女性一人を含む政治家の娘など。 ハイジャックの目的は、人質に取った娘の親である...

今回は吉敷刑事はメインではなく、主役は雑誌記者の女性二人。 水晶特急と呼ばれるガラスでできた展望車を売りにする寝台特急のお披露目走行で、なんとハイジャックが。 その交渉役に吉敷刑事が。人質には雑誌記者の女性一人を含む政治家の娘など。 ハイジャックの目的は、人質に取った娘の親である政治家に非を認めさせること。 ところが、水晶特急は交渉場所の終点駅に着くまでに消えてしまうのです。 水晶特急の行方の謎とその裏に隠された別の事件も絡んで、ただの事件で終わらないのが面白かったですが、女性記者はいまいち好きになれませんでした。

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2015/02/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

豪華特急が処女運行で消える話。 三面をガラス張りした水晶特急と呼ばれる豪華特急がジャックされた。人質を取り山形県の酒田まで北上する。しかし、列車は北上の途中で人質を乗せたまま消える。消えた水晶特急と人質(親友の夜片子(やえこ)を含む)を探し、L・A出版の弓葵子(ゆうこ)は奔走する。奇怪な事件のトリックはどんなものか考えながら読んでみると面白い。

Posted byブクログ

2011/10/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

【本書紹介文より】1985年4月、国鉄が誇る<水晶特急(クリスタル・エクスプレス)>が、上野から酒田まで、マスコミ関係者を乗せて処女旅行に出発した。その直後、列車強奪に遭う。犯人は大物代議士・加灘耕平の旧悪告白を要求し、人質の中の週刊誌記者・蓬田夜片子に、マスコミ公表の役目を命じた。だが、驀進する列車は人質もろとも突然消失した!?奇想天外な大トリックを駆使し、華麗に描く傑作ミステリー。 鉄道ミステリであることと、豪華列車が<クリスタル・エクスプレス>という、田中康夫のデビュー作『なんとなくクリスタル』を思い出させるネーミング。この作品が出た当時、そのどちらもが人気だったのではないか。 この作品は、それらの流行も取り入れつつ、アッと驚く大掛かりなトリックに挑戦した意欲作である。初めて読んだときは単純に面白かった。なにしろ、大きな列車が消えてしまうのだから。ヘリコプターで捜索しても見つからない。各駅に問い合わせれば、間違いなく通過したと答えるし。いったいどうなっているんだと。 しかし、10年以上経った今回の再読では、やはり完成度の低さを感じずにはいられなかった。単に、ネタが割れている再読だから初読より面白さがダウンした、というわけではない。昔はただ受身の読書。今は頭の体操も兼ねて、考えながら読むようになったことが大きいからだと思う。その上、今はトリック以外にも、社会問題や、人間を追究する文学性もほしいと思っているので、なおさらである。本作はこの部分が弱い。本格ミステリだから仕方ないのだが。 ところで、鉄道マニアの人々を、駅や跨線橋などで見かけるようになったのは、いつ頃からだろう。列車を撮ろうと、カメラを構えている人をよく見かける。この小説の列車は、集客を狙った超豪華展望車を持つ。最後尾の<パノラマ・ラウンジ>は天井から床まで全面ガラス張りの設計。壁はプリント合板ではなく、本物の木材が使われ、高級なソファーが並べられている。カウンター・バーに、ダンス・フロアを備える。こんな列車が走るとなれば、鉄道ファンはどんな反応をするのだろう? 垂涎の的となるのは確かでは。すると、もし通過地点のあちこちにカメラを構えた人たちが出没したら・・・・・・ 私は鉄道のことにまったく興味がないのでわからないが、当時はそういう鉄道ファンはいなかったのだろうか?

Posted byブクログ