古典学入門 の商品レビュー
知的興奮が沸々と湧き上がってくるような書物。 本文の最後に引用されている、「古人の跡を求めず、個人の求めたるところを求めよ」という言葉は、今後所謂古典を読むにあたって、いつも頭の片隅に置いておくべき言葉である。 いま私たちの手元にある「古文」は、果たしてどこまでが原著者が記した...
知的興奮が沸々と湧き上がってくるような書物。 本文の最後に引用されている、「古人の跡を求めず、個人の求めたるところを求めよ」という言葉は、今後所謂古典を読むにあたって、いつも頭の片隅に置いておくべき言葉である。 いま私たちの手元にある「古文」は、果たしてどこまでが原著者が記したものなのか、そういったことを考えながら古典を読むのも乙かもしれない。
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「古典はどのように現代に伝えられてきたか」といった記述部分は大変興味深く、楽しく読めた。 後半に入るとだいぶ内容が難しく、専門的であると思える。しっかり理解するには、ある程度専門的な知識が必要かもしれない。 前半部部は素人にもよく理解できる内容だ。
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音楽と同じように古典は国境を超える。 世界中の人々が読み愛している古典。 古典とは、本来は古代ギリシャやローマ、古代中国の聖賢の書をさす。 次に、西洋ではルネサンスごろから20世紀のはじめまで、中国では前漢・後漢から清代に至るごろまでにわたった二義的な古典。 日本では奈良から明...
音楽と同じように古典は国境を超える。 世界中の人々が読み愛している古典。 古典とは、本来は古代ギリシャやローマ、古代中国の聖賢の書をさす。 次に、西洋ではルネサンスごろから20世紀のはじめまで、中国では前漢・後漢から清代に至るごろまでにわたった二義的な古典。 日本では奈良から明治初年にいたるまで。 ルネサンスは、古典に回帰し、知の爆発により起きた。 古典力おそるべし。
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私はいわゆる理系に属しているため、古典の学術的な読み方をはっきりとは知らなかったが、この本はそれを教えてくれる。源氏物語などの例をあげながら、文献学的、歴史学的、文芸学的な読み方で古典を読む方法が、提示されている。それぞれが独立ではなく、しかも必要とされる知識が膨大で、高校までの...
私はいわゆる理系に属しているため、古典の学術的な読み方をはっきりとは知らなかったが、この本はそれを教えてくれる。源氏物語などの例をあげながら、文献学的、歴史学的、文芸学的な読み方で古典を読む方法が、提示されている。それぞれが独立ではなく、しかも必要とされる知識が膨大で、高校までの古典の勉強では何も得ていなかった、と気づいた。深遠な学問世界を覗き見るのに格好の一冊。
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祝! 重版再開!! 古典を専攻する人間であれば、絶対にその名を目にしない訳がなく、また耳に入れないはずもなく、それ故に避けて通ることは十中八九出来ぬ国文学・平安文学界の重鎮。 特に『源氏物語』研究は、他の追随を許さぬ膨大さ。 『源氏物語大成(全8巻)』の完結直後に不帰の人...
祝! 重版再開!! 古典を専攻する人間であれば、絶対にその名を目にしない訳がなく、また耳に入れないはずもなく、それ故に避けて通ることは十中八九出来ぬ国文学・平安文学界の重鎮。 特に『源氏物語』研究は、他の追随を許さぬ膨大さ。 『源氏物語大成(全8巻)』の完結直後に不帰の人となる人生と言い、私の中では、もはや完全にMr.源氏。 本書は、古典の例を挙げ、学ぶ上での心構えや基礎を記したもの。膨大な資料と造詣の深さ、それに裏打ちされた論理的展開が三位一体となって進む。 また「入門」と銘打つだけあって、比較的容易に読み解ける点が嬉しい。
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