聖なる侵入 の商品レビュー
彼女に導かれるように…
彼女に導かれるようにマニーは自分の正体を知っていくが……。『ヴァリス』の主題を展開させた、二〇〇年後の物語。
文庫OFF
SFを読むとき、いつも序盤は世界観を掴めるまで手探り状態で、投げ出したくもなるのだが。 これは、そうなりながらも何とか読み進めていくと、中盤すごく面白くなってきた。 そして、最後はなんだか広げた風呂敷をうまくたためていない感じ。
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ディックの神秘体験を反映した、神秘主義哲学の小説。 難解で、神秘主義に関する知識がなければ何が何だかわからないが、それでも面白い人には面白いという、個性派小説。
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はじめ読んだ時に疑問点が消えず結局2回読んだ。ディック流のグノーシス思想書かと思ったらそうではなかった。関連はあるけども性質は全く異なる思想、多分カバラ思想だろう。ヘルメス思想にも少し影響を受けているかも知れない。 読後はディックにしては穏やかで、終末的ではなかった。 新約聖書...
はじめ読んだ時に疑問点が消えず結局2回読んだ。ディック流のグノーシス思想書かと思ったらそうではなかった。関連はあるけども性質は全く異なる思想、多分カバラ思想だろう。ヘルメス思想にも少し影響を受けているかも知れない。 読後はディックにしては穏やかで、終末的ではなかった。 新約聖書、マタイ福音書を読んでいて思ったこと。これは失敗しなかったイエス、つまり受難しなかったイエスの世界の再構築の物語でないかと感じた。それであれば、穏やかな世界が醸成されたのも頷ける。
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