愛について語るときに我々の語ること の商品レビュー
「足もとに流れる深い川」「出かけるって女たちに言ってくるよ」の不気味さがクセになる。 「デニムのあとで」「菓子袋」の中高年ならではせつなさもいい。 「愛について語るときに我々の語ること」の必死さ真摯さにも揺さぶられる。
Posted by
愛してやまないレイモンドカーバー「愛について語るときに我々の語ること」。目で追った文字を感覚が呑み込むと、ふるふると心の琴線が音を立てて揺れた。勿論、答えなんて載っていないけれど。そこには、千絵が本当に欲しかったものがあった。
Posted by
「ダンスしないか?」の静かな興奮、「出かけるって女たちに言ってくるよ」のそこそこの生活に潜む恐怖、「デニムのあとで」の若さへの妬み。
Posted by
ずっと以前に、レイモンド・カーヴァーの何かを読んだことがあったと思うのだが、何を読んだのかすら覚えていないのだから、その時は然程感動しなかったんだと思う。 それでも何となくまたカーヴァーを買ってみた。 さて、今回はというと、やっぱり特別にものすごい衝撃を受ける(たとえばエリクソ...
ずっと以前に、レイモンド・カーヴァーの何かを読んだことがあったと思うのだが、何を読んだのかすら覚えていないのだから、その時は然程感動しなかったんだと思う。 それでも何となくまたカーヴァーを買ってみた。 さて、今回はというと、やっぱり特別にものすごい衝撃を受ける(たとえばエリクソンの『黒い時計の旅』を読んだ時とか、ファウルズの『魔術師』を読んだ時とかのような)というのではなかった。 この前読んだ『and Other Stories -とっておきのアメリカ小説12篇-』と割と同じような感覚。どちらも短編集でアメリカ小説というのもあるかも知れない。でもまぁ、同じようだとは言え、私はカーヴァーのこちらの短編集の方が良かった。(もちろんいくつもの作品があるので好きなものとそうでないものというのはあるけれど) 中でも私は『出かけるって女たちに言ってくるよ』『デニムのあとで』『足もとに流れる深い川』『私の父が死んだ三番目の原因』『静けさ』が好きだ。 あー、レイモンド・カーヴァーってこういう感じなんだ、というのはよく掴めた。他のも読んでみてもいいなという気にもなった。 ブラックな感じがいい。絶望+救いのない感じ、さらにそれを投げ出しっ放しな感じ、またそのままの終わり方。私は嫌いじゃない。 私は気持ちの波が激しいので、こういうのがいい時もあればほっこり温かい救いと希望のある物語が読みたい時もある。 だからカーヴァーのこの作品が好きな人もいればそうでない人もいると思う。
Posted by
アメリカの作家の短編集。 「風呂」は「ささやかだけれど、役に立つこと」という違うタイトルになったバージョンもあり(この本には未収)、こちらはショートバージョン。読み比べると面白い。
Posted by
- 1