串刺し教授 の商品レビュー
実験的ともいえる、様…
実験的ともいえる、様々な形態の小説が収録されている。「妻四態」はグロテスクなユーモアが溢れている。
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筒井康隆の世界が満喫…
筒井康隆の世界が満喫できる作品集。ちょっとした空き時間に潤いを与えてくれる作品です。
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唐突な場面転換は慣れないと読みにくい。また、実験的に句読点、。を無くした文章も、読むのに集中力を要する。転換で良かったのは、官軍に追われる幸十郎が、江戸から現代へとスムーズに動く「追い討ちされた日」。実験的短編では、著者の主張がシレっと書かれた「春」が面白い。そして、80年代の流...
唐突な場面転換は慣れないと読みにくい。また、実験的に句読点、。を無くした文章も、読むのに集中力を要する。転換で良かったのは、官軍に追われる幸十郎が、江戸から現代へとスムーズに動く「追い討ちされた日」。実験的短編では、著者の主張がシレっと書かれた「春」が面白い。そして、80年代の流行歌のパロディが随所にあって懐かしい。「シナリオ・時をかける少女」はエロと少年非行全盛期の時代を反映させ、かつ原作の品位を大いに下げて微笑ましい。自分的上位3作品は「日本古代SF」「きつねのお浜」「妻四態」だった。
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短編17編を収録しています。 著者の初期の作品は、ナンセンスやパロディがかもし出すユーモアやアイロニーの感覚を示したものが多いように思いますが、後年になると、かならずしもユーモアの効果を追求したものではない、やや前衛的な作風のものが増えてくるように感じます。本書に収められている...
短編17編を収録しています。 著者の初期の作品は、ナンセンスやパロディがかもし出すユーモアやアイロニーの感覚を示したものが多いように思いますが、後年になると、かならずしもユーモアの効果を追求したものではない、やや前衛的な作風のものが増えてくるように感じます。本書に収められている作品は、その両方が含まれています。 「きつねのお浜」は、名僧の智寛と女性に化けて人間をだます狐のお浜の物語ですが、メタ的な視点からの叙述が物語のなかに織り込まれており、基本的にはユーモアをたのしめる作風だと感じます。「シナリオ・時をかける少女」も、著者のジュヴナイル小説である『時をかける少女』の著者自身によるパロディです。 一方、「座右の駅」や「遥かなるサテライト群」は、すくなくとも表面的にはわかりやすいユーモアを表現している作品ではありません。長編の『夢の木坂分岐点』(新潮文庫)や『虚人たち』(中公文庫)などと同様に、虚構によってのみ示すことのできる可能性を追求した作品にかぞえ入れることができるように思います。 そのほか、「言葉と〈ずれ〉」や「春」など、文章という表現技法そのものを題材にして、そのおもしろさを著者自身がたのしんでいるような作品もあります。
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http://blog.goo.ne.jp/shirokuma_2007/e/7fe98dc8a948a56c19a5ec45a1dd767e
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東京幻視はけっこういい。 妻四態がおもしろい。落語とかで聞きたい感じ。 遥かなるサテライト郡、はシーンが段落を変えずに続くのだが不思議とそれが作品の全体に対して効果を発揮しているように感じられる。 表題作、串刺し教授はまったくタイトルから受ける読む前の印象に反して、現実的である。...
東京幻視はけっこういい。 妻四態がおもしろい。落語とかで聞きたい感じ。 遥かなるサテライト郡、はシーンが段落を変えずに続くのだが不思議とそれが作品の全体に対して効果を発揮しているように感じられる。 表題作、串刺し教授はまったくタイトルから受ける読む前の印象に反して、現実的である。徒労に終わる労働や、虚しさや、人間関係のけだるさを含めて人間的なものを表現しているようだ。
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まあ、こんな話を思いつくこともナニだけど、小説に書いてしまうのはもっとナニだよなぁと。うん、面白かった。
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この短編集に収録の『句点と読点』という作品が大好きなのだが絶版なのだろうか?他に収録されている作品集はあるのだろうか?
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「旦那さま留守」「日本古代SF考」「句点と読点」「きつねのお浜」「風」「春」「妻四態」「点景論」「通過儀礼」「東京幻視」「言葉と〈ずれ〉」「追い討ちされた日」「シナリオ・時をかける少女」「退場させられた男」「風」「座右の駅」「遥かなるサテライト群」「串刺し教授」 名前のインパク...
「旦那さま留守」「日本古代SF考」「句点と読点」「きつねのお浜」「風」「春」「妻四態」「点景論」「通過儀礼」「東京幻視」「言葉と〈ずれ〉」「追い討ちされた日」「シナリオ・時をかける少女」「退場させられた男」「風」「座右の駅」「遥かなるサテライト群」「串刺し教授」 名前のインパクト凄過ぎ。相変わらずの筒井さん。 『妻四態』がのっけから面白い。 『春』だけはどうしても読めなかった。文字読むのがしんどくて。
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